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 新聞や週刊誌には大概連載小説が載っているが、若い時分から私はこれがどうしても読めない。読もうとして何度も挑戦したが無理だった。読み進められない。苦手なのである。
 ではテレビの連続ドラマはどうかというと、一話完結物なら前回までのあらすじにこだわらなくてもいいので気軽に見ていられる。ところが、ストーリーの展開が起承転結のように続く連続物のドラマは、一度でも見逃すとその所為で見ていてしっくりしない時がある。また見逃すことがなかった場合でも回を追って見ていくと、最初の頃のことをすっかり忘れてしまったりしていて、展開の途中で頭の中が混乱してくることもある。
 さて、こんなことがあった。五味康祐原作の時代劇「薄桜記」がNHK総合で放映されていた(その前にBSで放送されていた)。ウィキペディアで調べると平成24年10月18日から12月27日までの全11回、毎週木曜日午後8時から45分間の放送だった。私は、いつか見るだろうと取り敢えずこれを全て録画していた。
 年が明けて1月半ばの日曜、朝から雪が降っていて一日やることもない、どこかへ出かけても仕方ない、そんな雰囲気でその日一日を持て余していた。あまりの退屈さに昼食をとった午後、この「薄桜記」の録画をやおら見ることにした。
 スイッチを入れて画面に目をやると、「陽炎の辻」で居眠り磐音を演じていた山本耕史が出ているではないか、それも主演している。俄然気になり真面目に見始めると、「陽炎の辻」と同じように第1回の時の展開が物凄く速い。惹きつけられるように第2回へと続けて見てしまい、さらに後をひく感じである。ずっと続けて見たいのだが、第5回で夕飯の時刻になってしまった。4時間以上はトイレにも行かずぶっ通しで見ていた。
 さて日曜日は必ず晩酌をするので、適当に缶ビールや酒を飲みそれから夕飯を食べると時間は既に9時を過ぎていた。その後風呂に入って床に就こうとしたが、「薄桜記」の展開が気になって気になって仕方がない。結局布団から抜け出て再びテレビの前に座り、残りの録画分、第6回から第11回の最後までを見てしまった。時間は夜中の3時をとうに過ぎていた。翌朝起きるのが辛かった。週の初めの月曜というのに、しかも雪が止んで快晴になっているというのに、睡眠不足のぼうっとした頭で家を出るという始末であった。
 テレビの連続ドラマは、録画しておいてまとめて見ると、そのおもしろさは格段に増すことをその時に初めて知った。

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