旧字体・旧かなづかい
高齢化が進行している川柳界において、旧字体・旧かなづかいで詠む人がかつて多かった。戦前の国定教科書で国語を学んだ世代である。今ではすっかり少数派になってしまったが、子供の頃に学んだことは時代が変わろうとなかなか直らない。まさに「三つ子の魂百まで」の典型的な例なのである。
昭和3年生まれだった私の...【続きを読む】
漢字とひらがな
漢字・漢語(熟語)は中国で生まれて日本に伝来した。日本にはもともと大和言葉(和語)があった。これを合体して、漢字の訓読みが生まれた。漢字をどう訓読みで当てようか、これは日本人自身の問題、日本語の世界の約束事である。
漢字の送り仮名の議論がしばしばなされる。国語辞典、用語・用字辞典などで確認してど...【続きを読む】
「将来」と「未来」
「将来」と「未来」の二つの言葉の用法の違いについて、「類語国語辞典」(大野晋・浜林正人著/角川書店)には、こう注記されている。「『将来』は、きっと実現しうることや、ある程度必然性のあることに、『未来』は、『将来』より先をさすことが多く、漠然としか予想できない不確かなことに使われる傾向がある。」
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盆栽の宇宙
私の父は松の盆栽を趣味にしていた。昭和の高度成長期の時代、庭先に松や皐月の鉢植えを並べている家は結構多かったのである。
剪定と水やりの手間が大変で、夏場の水やりは中学・高校生時代の私も手伝った。父親が皐月の盆栽を育てている家の友達がいて、お互い水やりの手伝いの苦労で愚痴をこぼし合ったことを憶えて...【続きを読む】
「安全安心」について
「安全安心」という言葉が四字熟語としてすっかり社会に定着している。昔はこんな言い方はなかったのではないか。
安全とは客観的な事実を指す。安心とは主観的な心の状態を言う。客観的な安全性が確保されれば、すなわち主観的な安心感は自ずと生まれ出るはずである。
しかし東日本大震災による原発の安全神話の崩...【続きを読む】
黒船が来れば秋入学
黒船が来航して明治維新があった。日本の近代化はそこから始まり、富国強兵、殖産興業、文明開化が進められた。そして大日本帝国は日清・日露の戦争に勝利し、大東亜戦争へ突き進んで負けるべくして負け、ようやく終戦となる。戦後、GHQの占領下で農地解放、教育改革、財閥解体などの諸政策が遂行され、高度成長期を経...【続きを読む】
文芸仲間の死
以前お話しした「読む会」の仲間の一人が3月に亡くなった。クモ膜下出血で急逝したのである。享年68歳。
内々に葬儀を済ませていたようで、逝去して1週間ほど経ってから訃報が私の方にも届いた。お線香を上げに自宅へ行ったら、奥さんに生前の話しをいろいろと伺って大変驚いた。
別居生活が長く夫婦関係は破綻...【続きを読む】
許可なく立入りを禁じる
前回の続きのような話しになるが、以前少々理屈っぽい人に出会った。その人が「許可なく立入りを禁じる」の看板を見て、これはおかしいと言い出した。
「許可なく」の「なく」は形容詞「ない」の連用形である。ということは、それに続く言い回しのうち用言の品詞に係ることとなる。「立入り」はもともと「立ち入る」の...【続きを読む】
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