お金というものはあの世へ持って行けない。だから生きているうちに使うべきだ。これをモットーにして、老後はいろいろなところへ旅行することを楽しみにしている人がいる。
リタイアして年金生活に入るようになると、宝くじに当たって大金を得るような夢も欲も萎んでくる。サラリーマンの現役時代はせっせと宝くじを買い続けていたが、定年退職と同時にパタッと止めた人がいる。年金で暮らし始めて「足るを知る」ことに馴らされ、一気に興味が消えたそうである。
お金に対する執着がいくらあっても、死ぬまでにいつかは必ず消える。自分が持っている資産について、老後の資金や相続のことを考えるだけでなく、社会貢献として公益団体などに生前からある程度寄付したり遺贈を考えたりする人がいる。これもお金はあの世へ持って行けないからそういう考え方になる面もある。実際に棺桶へ札束を入れたら違法となる(当たり前のことだが(笑))。
高齢者のみならず中高年でもいろいろな詐欺被害に遭い、大金を奪われる事件が後を絶たない。将来や老後のために貯め続けていたお金を一度に呆気なく失ってしまう事態は、実に痛ましく気の毒に思うが、そもそも貯蓄すること、資産を運用するとは一体どういうことなのだろう。
何のために貯金や利殖をしようと試みるのか。若い時分ならいざ知らず、目的も持たずにそうすることができるのだろうか。万一に備えて必要な資金を計算するやり方に尤もらしい公式がある訳ではない。フィナンシャルプランナーの丁寧なアドバイスを聞いたとしても、結局は人それぞれの価値観、金銭感覚で自分の経済的ライフスタイルは決まる。もっと幸せになろうと欲をかいたらきりがない。お金が少しずつ減っていく不安に駆られても、自分を安心させる万全な手立てなどはない。勿論、神仏に祈ってみても何の役にも立たない。
いずれにせよ、老境に向かってお金のことでどうにもならないような愚痴はこぼしたくないものである。今更ぼやいても何にもならない。齢を重ねれば人生への開き直り方を徐々に覚えていかなければならない。
私を含めた4人の年金生活者が、先日居酒屋で飲んだ際、酔いに任せてこんな会話を延々と続けた。そして、それぞれが少し気分が晴れたような顔で帰った(結構飲んで酔っ払っていたが)。以上、とりあえずのどうでもいいような金銭談義を書いてみた次第である。
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