この季節、この時期、
百貨店、スーパー、コンビニ、ファーストフード店に至るまで「鰻」が並ぶ。
三年前の超不漁以降、価格は高止まりしており、国内産、天然物などは、仮にお金があったとしても絶対量が少ないので、
自分も含め、知り合いの知り合いの知り合いくらいまでの人物が「国内産・天然もの」を口にすることはまずない。
鰻はまだ完全養殖ができないので、採ってきた稚魚を養殖して市場に出している状況にある。
要するに、子供の頃に採ってきて、大きく育てて消費しているのだ。
だから当然資源としては枯渇していく。
稚魚の採取量を規制しようとしても、需要の方が大きいのだから、密猟が後を絶たない。
根こそぎ採取して、養殖場で育てる。
自然界で成魚になる機会を人の手で奪っているわけで、絶滅危惧種に指定されるのも自然な流れだ。
それでも鰻を食べる。
これは季節と、そこに住む民族の食生活を彩る「文化」という事になるのだろう。
ならば、より神聖に、人が口にできる機会を限定してもいいのではないか。
食品を扱っている業態の、ほぼすべての店頭に並べる必要はないではないか・・
と、「鰻玉サンド」というサンドイッチを某店で見かけた際、
軽い眩暈と共に思考した次第です。