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 スマホがまだ世間にあまり普及していなかった10数年前の頃、仕事で広報関係の部署に配属となり、ホームページのリニューアルを担当するグループの一員に加わった。プレゼンによりホームページ制作業者を選定して新たなウェブデザインを決めていく作業である。
 TwitterやFacebookが少しずつ出回り始めて、こういったSNSも取り入れたらどうかと議論になった。業者がいろいろな付加価値のあるコンテンツの提案をしてくる。もちろん相手は商売なのだからそうすることは尤もなことである。一応は話しに耳を傾ける。しかし、そのメリットがなかなかぴんとこない。発注した当時の我々の側は誰一人としてスマホを使っておらず、みんなガラケーのケータイで充分間に合っていた。業者の方がSNS導入のメリットについて丁寧に説明してくれたことは、頭では一応分かった振りをして聞いていたが、私は内心では、SNSなんて一体全体どこがおもしろいのか、個人的にはプライベートでやるようなことは絶対ないだろうと思いながら、いつも打合せに入っていた。
 業者との協議を重ねて、最終的にはホームページの全面リニューアル作業は予定どおり無事完了した。SNSについては、新規コンテンツのページを立ち上げてそこにTwitterを貼り付けることとした。結構な経費がかかったことを記憶している。
 さて、いざ運用してみるとリニューアルしたホームページの斬新さはかなりの評判を呼んだが、Twitterの方にはほとんど反響が現れてこない。公式なものなので利用する上でいろいろな制約をかけた。その所為もあって面白みに欠けていた。そして、やはり当時はまだ日本社会にはあまり浸透していないツールだった。時期尚早だった。その後公式のFacebookも貼り付けた。これはいくらかの反響があったようだ。
 その後広報関係から別の部署へ異動となった。担当する人間の全員がそもそもSNSにあまり関心がないのに、Twitterやfacebookを取り入れた企画を提示されて素直に受け入れることになった。結果的に業者のいいように振り回されただけだったのかもしれない。スマホを持っていなくても、自宅のPCで少なくともブログなどをプライベートにやっていたら、もっと中身の濃い検討が可能だったのかもしれない。担当から外れて、そんなふうに振り返ったものだった。
 それから10年近く経ち既に退職していたが、栃木県文芸家協会(通称とちぶん)のホームページ開設に関わることになった。Facebookも貼り付けることとなった。改めてSNSとはどういうものかということをいろいろ学んだ。開設後の運用担当でもあるので、自分でもFacebookくらいはやっていないといけないと思い、「∬∬ 今日の一句 ∬∬」を設けて日々更新することにし、一応現在に至っている。
 その後、新葉館出版からこの川柳ブログの場を有り難く設けていただき、そうなったからには一生懸命書き込まないといけないと勝手な使命感を感じ、こうして駄文を定期的に載せている次第である。
 私とSNSとの縁は死ぬまで続くだろうと思っている。もう止められない。止めてしまったら私が私でなくなるような不安すら感じる。振り返ってみて、60歳を過ぎてからミイラ取りがミイラ取りになったような心境なのである。



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