小学6年生の頃のことだが、社会科を受け持っていた男の先生が、ある日の授業で真面目なクイズを出した。そのことを今でもはっきり記憶している。「アメリカの正式な国名はアメリカ合衆国、中国は中華人民共和国、それでは日本は何と言うか?」
クラスの生徒のほとんど全員がすかさず「日本!」「日本は日本!」と答えた。先生は、それは間違いだと応じた。そして、日本の正式な名称は「日本国」と言うのだと改めて教わったのである。
ところが、世界地図や地図帳、地球儀などには日本国などとは記されていない。どれも日本である。イマイチ納得がいかない。さらに日本以外の大体の国々には、何とか共和国、何とか王国、何とか連邦などという名称が付加されている。単に何とか国(こく)と呼ぶる国(くに)はほとんど無さそうである。そもそもテレビやラジオのアナウンサーが日本のことをわざわざ日本国などとはほとんど言ってはいないではないか。小学生の頭では、日本国と言えば日本国憲法ぐらいしか思い浮かばなかったのである。
今更ながらこのことをCopilotに尋ねてみると、こう答えてくれた。
[日本国は正式名称で公式文書や外交文書で使われ、日本は日常的な呼称でほぼ同じ意味を持ちます。日本国は、国の正式名称として使われ、法律文書、条約、政府発表、教育機関の公式資料などで登場します。公式性や法的根拠を示す場面で用いられることが多いです。日本は日常会話やニュースで広く使われる呼称で、地理的な日本列島や国全体を指す場合もあります。公式文書以外では日本が一般的です。]
言われてみれば、公的な文書で改めて自国をさす場合は日本国が使われる。しかし日本もよく使われる。日本国だからと言って、英語名は「State of Japan」とは言わない。他国ではそういう英語名の国もある(エリトリア国(State of Eritrea /東アフリカの国)。
接尾辞のようによく使われる共和国(Republic)というのも、今更ながら改めて気になった。何とか王国とか何とか連邦というのはイメージとして分かるが、そもそも共和国って何なの? これも検索してみると、おおよそ以下のようになる。
共和国とは共和制をとる国家、共和制とは国民が主権を持ち、直接・間接的に選ばれた代表者(元首など)が一定期間ごとに国を治める政治形態をさす。国王などが国を治める君主制の反対語にあたる。世界の多くの国は共和制の形をとっている。共和制=民主制と捉えられることもあるが、共和制でも実態として独裁政治が行われている例は多い。
そういう説明をするなら、日本も日本共和国ではないか。でも決してそうは呼ばない。敢えて何々共和国と名付ける場合は、君主制や独裁政治から革命的な転換がなされた場合が多い。その際に民主的になった、人民が解放されたという意識が強ければ、何々民主共和国などとさらに枕言葉が付け加えられる。日本も戦後大日本帝国から大転換したのだから、これに該当しなくもない気もするが、共和という言葉にはバタくさいイメージが付きまとうから敬遠されたのだろうか(私の勝手な推理)。
さらに日本の政党には、何々民主党と呼ぶものが実に多いが、欧米のように共和という言葉はあまり使われない。国民の感覚として民主主義は大切なものと思うが、歴史的に見て独裁政治を経ていないので、そもそも共和制という意識は希薄なのかもしれない。
アメリカには大統領によって授与されるアメリカ自由勲章という最高位の勲章がある。誰かが授与されると、メディアで話題になる場合がある。日本と異なって、最高のものをさす言葉に自由を入れ込むのはいかにも欧米らしい言い回しであると私は感じる。日本で自由が付く政党は現在自由民主党ぐらいであるが、政治以外のところで、例えば名誉なことを成し遂げた人を称えるための褒賞制度に、自由の言葉を入れ込んだものはあまりないだろう。それが日本人の自由に対する一般的な感覚である。
とまあ、日本と日本国からいろいろと思いが巡った。
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