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川柳マガジンクラブ茨城句会
平成二十五年八月二十六日(月)

第七十八回川柳マガジンクラブ茨城句会が茨城県取手市立藤代公民館で開催された。
 出席者は、葛飾凡斎、山口幸、松田颯秋、木下種子、浅野ゆき子、中村裕子、高橋まさ、大谷仁子、木村昭栄、世話人の林比左史、太田紀伊子の十一名。当日の宿題と選者、入選句は次の通り。

八月の句評会
・特に話題にあがった句
我が余命医師のパソコンだけが知る  木村昭栄
 医者のカルテにはデータを元に算出された患者の余名が書かれる時代が到来するかもしれない。人間味ある応対があれば患者も解れるだろうに。

回れ右してみてわかる花も実も    松田颯秋
 人生振り返ってしみじみ思う。今まで生きてきて本当に良かったと。回れ右してがいい。熟年の夫婦が浮んでくる。

時々は響かぬふりもして夫婦     太田紀伊子
 最近は耳が聞こえないふりをすることがある。お互いに都合のいいものは聞えているが。夫婦円満のコツかも。

本当の私あなたに見せてない     葛飾凡斎
 さも秘密をもっている仕種をするがあなたのことなんかすべてお見通しよ。妻のことはしらない亭主は多いかな。

タダイマに真っ先に来るペットたち  浅野ゆき子
家人はタダイマに反応しなくてもペット特にワンちゃんの反応には癒される。猫との比較もあり、我が家のペット自慢も出てきた。

早朝に雀一日分遊ぶ         高橋まさ
 小林一茶を彷彿させる。最近の雀はこぶりになったとか。この暑さでは雀も早朝に活動するのか。

・その他句評会出品作
被災木千の音色のヴァイオリン    大谷仁子
お隣のクーラー音が増す暑さ     木下種子
何時か来る人間ドッグ異常箇所    林比左史
血圧と体温はかり大掃除       中村裕子
絵手紙で二人の心握手する      山口 幸

三分吟「膝」 大谷仁子 選
膝小僧真っ黒にして園児たち     太田紀伊子
膝小僧丸出しで居る若い美女     山口 幸
アスリート膝の故障は命とり     林比左史
直角に曲がらぬ膝に舌をうつ     高橋まさ
いざ地震震える膝を叱りつけ     木下種子
膝笑い自分の体情ない        山口 幸
膝枕一度夢みるひとり者       太田紀伊子
膝笑う筑波登山の帰り道       浅野ゆき子
立ち膝で食べる昼餉のせわしなさ   葛飾凡斎
よっこらしょどっこいしょうの膝枕  松田颯秋
秀句
洋式のトイレを探し膝かばう     浅野ゆき子
法要に膝をくずしてお経聞き     木村昭栄
膝おくり日本の文化ある電車     太田紀伊子
特選
膝を突き夏草をとる老夫婦      葛飾凡斎
軸 初盆の孫膝揃え畏まる

四分吟「長生き」 松田颯秋 選
長生きも芸の内だとおだてられ    山口 幸
長生きのこつは笑って良く食べる   木村昭栄
ただ生きて気付くしみじみ生きた事  高橋まさ
長生きをし過ぎ冥土の土産ない    木村昭栄
長生きの命もらって感謝する     大谷仁子
長生きをほどほどにして遺書を書く  木村昭栄
長生きで楽しんでいる五七五     太田紀伊子
九十はいい年だねと元気づけ     大谷仁子
長生きはしたいが銭があるかしら   浅野ゆき子
長生きの秘訣ばかりが売れている   太田紀伊子
長生きの親に負けずに今日を生き   葛飾凡斎
偉いなあ長生きするに徳がある    大谷仁子
長生きをして震災を見届ける     太田紀伊子
長生きをしたくない世のせち辛さ   葛飾凡斎
長生きをしたいがあとをだれがみる  大谷仁子
秀
一夜でも長く生きよと妻に言う    葛飾凡斎
長生きでピンピンコロリ行くつもり  浅野ゆき子
長生きの題に幸さん怒ってる     太田紀伊子
特選
放射能には負けぬ体を作る     太田紀伊子
軸 百歳を越えて覚えた艶歌道

宿題「予報」 大田紀伊子 選
まだ続く予報通りの暑い夏    大谷仁子
ゲタの予報二分の一は当るはず  木村昭栄
外れても責任負わぬ予報官    林比左史
予想屋の三番人気大穴に     松田颯秋
最悪の予想が当るニュース来る  山口 幸
外れても美魔女の予報許します  松田颯秋
人生の予報はずれてペケばかり  葛飾凡斎
予報士は日本広いと宣うた    高橋まさ
雨まだか晴れの予報に八つ当たり 葛飾凡斎
当るかな地震予報は八卦並み   木下種子
秀句
天気当て跳ばした下駄を追う小川  高橋まさ
空気読む上手な孫の晴れマーク   浅野ゆき子
明日は雨膝の痛みとミケのヒゲ   葛飾凡斎
特選
神宮は外れてうれし傘の花     林比左史
軸 猛暑日へでんき予報もついてくる

落穂拾い
予報はずれ苦情の電話気象庁
 新聞の見出し調
地震予知確定しないから不安
 その通りであるが作者の気持が欲しい
台風の予報すべてが気にかかる
「すべて」があいまい語句なので具体性が
欲しい。

十四字詩「岩」林比左史 選
岩壁に立つ母の恩讐     松田颯秋
山の清流岩魚住みつく    木村昭栄
岩の切れ目に松が根を張る  高橋まさ
岩をまたいで清水飲みほす  浅野ゆき子
一枚岩となれず個性派    木下種子
渓流泳ぐ岩魚閃く      大谷仁子
さざれ石から苔がはがれる  葛飾凡斎
光る岩のり今朝の味噌汁   浅野ゆき子
一寸一息岩陰の海女     山口 幸
奇岩一つが海の看板     山口 幸
岩燕切る滝のカーテン    浅野ゆき子
岩石の中潜む宝石      大谷仁子
岩山遠く海をみつめる    太田紀伊子
秀
二つある岩個性ゆずらず   山口 幸
刻まれた文字岩に千年    松田颯秋
天の岩戸の外は賑やか    松田颯秋
特選
巨岩奇石を愛でて筑波嶺   木下種子
軸 岩盤浴に群れるテルマエ

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