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 前回の続きのような話しになるが、昼夜逆転の生活していると、読書にも飽きてきて真夜中に暇ができて退屈になる。当時の東京も眠らない街(赤羽に住んでいた)だったので、通りを散歩したり(怖いところもあったのでそれは用心しながら避けた)、ラーメン屋の食べ歩きなどをした。ラーメン屋は、夕方開店して営業し明け方に閉店する店が結構あった。コンビニは当時あまり普及しておらずほとんど無かった。
 一番面倒くさかったのは、自販機の缶ビールやカップ酒の販売が夜の11時頃にストップしてしまうことである。これは辛かった。夜中にビールが飲みたくなっても、時間が過ぎていればアウト。飲みたくても飲めない。これは残酷である。毎日の暮らしに計画性を持たせて買い置きしていればいいのだが、呑気な留年大学生にはそんなことは出来やしない。もっと酷い話しは、真夜中にお腹が空いて冷蔵庫の中に何もなかったら、醤油を舐めるほかないような有り様である。
 あまりに暇な生活なので近くの昼間のスーパーをいくつも回ってみると、いろいろな食品が売られていることが判り、かなり勉強になった。その一つに「森永ポット&プリン」がある。これは粉末の材料に熱湯を入れてかき混ぜ、あとは冷ますだけでプリンが出来上がるという代物である。ものぐさの天才のような私には好都合のデザートだった。
 早速買って挑戦してみる。溶かしたプリンを入れる容器などありゃしない。丼に4人前だか5人前だかの粉末をすべて入れ込んで、沸かしたお湯で攪拌。そして冷蔵庫に入れて4、5時間ぐらい待てば完成。おそらく丼ではなく、きちんとしたカップに小分けすれば時間は大幅に短縮されただろう。最後にカラメルソースを垂らして、カレー用スプーンで頬張る。豪快で美味しい。癖になる。何度も挑戦してみた。食べながら、夜中にやっている再放送のドラマをよく観ていた。どうでもいいようなテレビドラマでも、静寂な深夜に一人テレビに向かっているとなかなかおもしろい。
 プリンにもいささか飽きてきて、またまた別のスーパーに出かけると、今度はお湯を注ぐだけで出来る水羊羹の素が棚に売られていた。これにも手を出して挑戦してみる。結果は大失敗だった。平たいバットがあればうまく出来るのだろうが、プリンと同じ丼を使うと、深さがあって、冷蔵庫で冷ましているうちに餡子と寒天が分離して、餡子が沈殿してしまうのであった。これは一回きりの試みだった。



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