焼きそばをつまみながら…
川柳作家 三上 博史
1人で居酒屋の暖簾を潜ることを20代の頃からよくやっていた。昼間から営業が始まっている店でも平気で入る。現在は健康診断の結果がいろいろと気になるお年頃なので、頻度はかなり少なくなってきている。
さて今更ながらのカミングアウトであるが、私はよく焼きそばをつまみにして酒を飲む。酒は炭酸系でも醸造酒や蒸留酒でも何でも構わない。しかし当初はこれを注文するのに些かの躊躇いがあった。
居酒屋のメニューのカテゴリーでは、煮物・揚げ物・焼き物などの区分の他に、しめ物(お食事)として、お茶漬け・おにぎりなどのご飯物や、そば・うどんなどの麺類を用意しているところがある。
財布にあまり余裕がなかった若い時分、ある店のメニューを眺め回していたら、隅の方に焼きそばが書かれてあるのを発見した。同時にこれはつまみになり、しかもある程度胃袋を満たしてくれると閃いた。
焼きそばを食べながら、一人ちびりちびりと飲んでいる客は滅多にいない。当初は周囲を気にするところもあったような記憶もあるが、何度か経験すると平気になってきた。
開き直った言い方になるが、結論として焼きそばはしっかり酒の肴になる。ぶた肉にキャベツなどの野菜、そしてソース色に染みた麺も箸でつまめば立派なつまみなのである。
焼きそばも案外いける手酌酒
博史
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