ウイスキーポケット瓶
川柳作家 三上 博史
中学高校の頃は誰でも多感な時期を迎えるものである。私も例外ではなかった。振り返って凄い反抗期もあった。高校が男子進学校ということでなかなか馴染めず、少しぐれていた。勉強に身が入らず、成績はクラスでいつも下位を低迷していた。
近くに住む中学時代の友だちの家に離れがあって、そこが溜まり場になっていた。集まってはバイクを乗り回したり、タバコを吹かしたりと、非行あるいは非行擬きのようなことをやらかしていた。
50年前以上のことになるが、今でも振り返ってヤバかったと思う経験がある。2年生の秋の修学旅行のことである。前日の夜、いつもの溜まり場で数人とタバコを吹かしながら駄弁っていると、一人がウイスキーのポケット瓶を買い込んでいて、これを修学旅行に持って行けと私に言った。一瞬、それはまずいだろうと思ったが、そいつの修学旅行は既に終わっていて、旅館でポケット瓶のウイスキーをコーラで割ってみんなと飲み回したという。お前もそれをやれと唆してきたのだ。
言われたら粋がるのが高校生の本分(?)である。素直に応じて持ち帰った。そして翌日からの修学旅行の初日の夜、既に布団も敷かれた部屋で私は実行した。同室の数名は制止する訳でもなくただ呆れていた。コーラで割った甘いウイスキーを飲み干すと顔が赤くなり、脈も速くなるのが分かった。そして、バタンと横になり寝入ってしまった。先生の見回りがなかったので事なきを得たが、バレていたら私一人が停学になっていたのではないか。
50年以上過ぎた今でも夢に出てきている。
ポケット瓶悪い背伸びをさせられる
博史
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