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 何年か前に「睡眠負債」なる言葉が流行ったが、若い時ならいざしらず、大方の人間は40代の中年にさしかかる頃にはうまく睡眠できなくなるのではないか。日々8時間きっちりと規則正しく睡眠をとれる人などほとんどいないのではないか。
 仮に睡眠は上手にとれる方だとしても、寝る前に何か事が起きてそれが尾を引き眠れなくなったりすることは誰でも経験することだろう。
 寝る前のテレビ、電話、読書は脳を興奮させるので睡眠によくないと言われている。誰でも納得する話しである。私もこれらは避けようとしているが、おもしろいテレビドラマについ引き込まれて夜中まで観たり、かかって来た電話でつい長話をしてしまったり、そういった後に寝付けなくなることはどうしても起きてしまう。そしてその興奮の所為で浅い眠りが続き、翌朝早く起きてしまって完全な寝不足となる。こういったことがしばしば続いたりすると睡眠負債が起きてしまうのだろうが、眠れなかった日の次の日に早めに床へ着ければ慢性的にはならないので、問題は悪化しないで何とか正常に戻される。
 現在の私は無職の年金暮らしなので、寝不足になってしまっても、昼寝をしてその分の調整を図ろうとしているが、最近気がついたことが一つある。
 
前日の睡眠時間がかなり短くて朝から調子が乗らない時、昼食をとったらなるべく早くたっぷり昼寝をしようとする。実際に1時間以上の昼寝時間をとることがある。しかしその場合、昼寝から目覚めた時のメンタルが非常に良くない。グルーミーというか、大袈裟に言えば抑鬱的なものに近い精神状態となる。しばらく何もやる気が起こらない。例えば、本も読みたくない。テレビも観たくない。この不思議な感覚というか嫌な境地は、60歳を過ぎて改めて気がついた。脳内のホルモン分泌にも関係しているかと思う。
 私なりの解釈をすれば、3、4時間程度の睡眠時間で寝不足となった場合、昼寝を1、2時間とってこれを解消したかに思えても実はトータルの睡眠時間を計算すると、望ましい睡眠時間である7、8時間には程遠い。まだ不足している。だから、まだ元に戻っていないので頑張り過ぎるなという脳からのサインがグルーミーにさせているのではないか。こんなことを繰り返して慢性的になると本物の抑うつ状態になるのではないか、と私なりに解釈している。
 若い時分、旅行などに行く前日、明日の朝は早い出発だからと早々に床に就いて寝に入り、翌朝は目覚ましが鳴る頃に自然と目が覚めることができた。これは懐かしい話しで、今では夜中に一旦起きてしまうと明け方まで眠れぬことをしばしば経験する。スマートに眠れない。
 話しは最初に戻るが、人間は齢を重ねていくにつれ誰でも睡眠障害(睡眠負債)の持病を抱えるのではないか。悪化すればメンタル面に恒常的な負の作用を及ぼすリスクを孕んだ障害である。でも、文芸的にはそれをプラスに活かせるのではないか。一時的な抑鬱状態が、振り返って創作活動の材料・燃料になっていた、そんな経験はペンを持って表現する者なら誰でもあるのではないか。川柳を詠むうえでも然りである。

 



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