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 小学校の頃から体育は得意な方ではなかった。中学に入学すると、卓球部に入って部活を頑張っていたが、結局レギュラーになれなかった。俗に運動神経が鈍いタイプなのである。特に瞬発力が駄目で、野球やサッカーなどの球技が苦手だった。
 大学1年の体育の授業でボディビル(ウェイトトレーニング)を選択し、筋肉をつけようと頑張ったが大した効果はなかった。アルバイトで酒屋の配達の仕事をやり、重たい瓶ビールのプラスチックケースや日本酒の一升瓶ケースを運んだりした。1年間頑張ったが、これも筋肉増強には効果がなかった。
 瞬発力は駄目だが持久力は何とかあったようで、ウォーキングやジョギングは今までも続けている。
 筋肉の種類には、瞬発力に使うものと持久力に使うものの二つがあって、どうも私の場合は前者の筋肉があまり無さそうで、いくらトレーニングしてもなかなかつかないようなのである。筋トレをすればするだけ筋肉がつく人が羨ましいと今でも思っている。
 ところで筋骨隆々の人と付き合ってみると、ほとんどの人の性格が穏やかなのに気がついた。まさに「気は優しくて力持ち」という印象の人ばかりなのである。
 サラリーマンの現役時代、昼休みの限られた時間に筋トレをやって昼食代わりにプロティンを飲んでいる同僚が何人かいた。トレーニングを今更やらなくても筋肉はある程度既についている。私から見れば羨ましい体型である。それでも頑張ろうとしている。
 ところがそういった人たちの何人かが職場うつ病になっていた。誤解を恐れずに言わせてもらうと、メンタル面の弱さをフィジカル面の増強でカバーしているように思えたのである。
 私自身メンタルが決して強い訳ではないが、そういった同僚が筋トレで鍛えているにもかかわらず私以上のメンタル面の弱さを見せる。そして「えっ、ウソでしょ」と思いたくなるほどの抑鬱的な傾向を見せて休職に入ってしまうのである。
 ボディビルをやっている人はみんなメンタル面が弱いなどと、変なバイアスを持って話そうとしている訳ではない。先程言った「気は優しくて力持ち」は、「気が優しいから、気を強く持つため力持ちになろうとした」と言った方が真実に近い人が案外多いのではないかと思ったのである。気が優しいから力持ちになろうとしたのか、力持ちだから気が優しくなったのか。ニワトリが先かタマゴが先かの議論に似ているかもしれない。
 全国のボディービルダーを集めて、優しくて大人しい人がどれほどいるか、逆に言えば、攻撃的で喧嘩っ早い人がどれほど少ないか、調査してみるとおもしろい結果が出てくるのではないかと密かに思っている。

 



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