
(写真はイメージです)
「川柳きやり」11月号が届く
――大正9年創刊、第1263号の重み――
秋の深まりとともに、『川柳きやり』11月号が届きました。表紙を飾る黄金色の落葉が美しく、ページを開く前から、しみじみとした季節の趣を感じます。(表紙写真:上村脩氏撮影「昭和記念公園」)
川柳きやり吟社は、大正9年(1920年)、村田周魚が水島不老、八十島可喜津らとともに創立し、『川柳きやり』を創刊しました。以来、大正、昭和、平成、令和と時代を重ね、創業106年、今号で第1263号を数えます。百年を超える歩みを思うと、一冊の句誌にも、多くの柳人が寄せてきた情熱の厚みを感じます。
村田周魚が大切にしたのは、日常の暮らしに目を向け、平明な言葉で人間の真実を描くことでした。何気ない会話や仕草にも、人間のおかしさや哀しさ、温もりが宿っています。その小さな発見を一句にする姿勢は、日常茶飯の素材と定型を大切にする吟社の特色として、今日にも受け継がれています。
私も誌友として毎月の例会に参加し、皆さんと句会の場で共に学び合っています。今月で三才への入賞句は5句となりました。総合第3位という嬉しい位置につけています。選んでいただいた喜びを励みにしながら、さらに心に残る一句を目指したいと思っています。
句会では、自分にはなかった見立てや、思わず膝を打つ表現に出合います。披講される一句に笑いが広がり、ときには胸を打たれて会場が静まる。その場をともにすることが、毎月の楽しみであり、何よりの勉強です。今月の例会は、11月7日(土)午後1時15分から、台東区民会館で開催されます。私も参加する予定です。今月はどのような句に出合えるでしょうか。顔なじみの皆さんとの再会も楽しみに、候補句の推敲を重ねています。
【今月号の掲載句】
《きやり集》里帰り心が先に着いている : 気がつけば妻の歩幅で歩む道 : 期待値を下げて夫婦は丸くなる : 仲直り湯飲みが二つ並ぶ朝 : 思い出に負けない今日を生きている
《題詠:真正面》(網倉梨舟氏選)
真正面言えぬ本音が横を向く(三才:地の句)他 7句掲載
柳山
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