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第76回足立川柳大会開催~11月3日(足立区梅田学習センターにて)
2026年11月3日、好天に恵まれた文化の日、足立区梅田学習センターで足立川柳大会が開催されました。第76回足立区文化祭の一環として開かれた大会には88名が参加し、和気藹々と川柳三昧の一日を楽しみました。大野征子会長の挨拶に始まり、会場は川柳を愛する仲間たちの和やかな空気に包まれました。舞台を彩る華やかな生け花が大会に花を添えました。
今回の課題と選者は、次の皆様です。
| 課題 | 選者 |
|---|---|
| あこがれ | 江畑哲男氏 |
| ダッシュ | 白子しげる氏 |
| チャンス | 松本とまと氏 |
| へっちゃら | 渋川渓舟氏 |
| ようやく | 平蔵柊氏 |
| こつこつ | 安藤紀楽氏 |
| 特別課題「揃う」 | 水野俊徳氏(謝選) |
各課題は二句詠、特別課題は一句詠で行われました。課題の並びにも、心憎い趣向が凝らされています。「あこがれ」「ダッシュ」「チャンス」「へっちゃら」「ようやく」「こつこつ」。その頭文字をつなぐと「あ・だ・ち・へ・よ・こ」となり、特別課題「揃う」の「そ」を加えて「足立へようこそ」になります。参加者を迎える温かい気持ちが、課題にも込められていました。
足立川柳会は、1981年(昭和56年)9月、我妻由男氏を初代会長として発足しました。足立区の成人学校の川柳講座で、佐藤正敏氏、野谷竹路氏に学んだ受講生たちが結成した会です。二代目会長は野谷竹路氏が務め、佐藤正敏氏も顧問相談役として育成に尽力されました。熱心な学びから多くの優れた柳人が育っています。この日も、そうした会の温かさが感じられる大会でした。披講される作品に耳を傾け、仲間との語らいを楽しむ時間は、川柳を通じて人とつながる楽しさを改めて感じさせてくれました。
足立川柳会45年の歩み――川柳講座から生まれた「足立軍団」の伝統~足立区の川柳講座から誕生した足立川柳会
足立川柳会は、昭和56年(1981年)9月に創立された、東京都足立区を拠点とする川柳結社です。令和8年(2026年)は創立45周年に当たります。その誕生には、足立区が開催していた成人学校の川柳講座が深く関わっています。川柳講座で五七五の魅力に触れた受講生たちが、講座終了後も川柳を学び続け、互いに作品を批評し合いながら研鑽を重ねたいと考え、自主的な川柳の集まりを結成したことが足立川柳会の始まりでした。初代会長には我妻由男氏が就任し、第2代会長は野谷竹路氏が務めました。また、川柳講座の講師であった佐藤正敏氏と野谷竹路氏は、会の創立と発展に大きな役割を果たしました。佐藤正敏氏は顧問・相談役としても会を支え、川柳の指導と後進の育成に尽力しました。こうして誕生した足立川柳会は、地域の川柳愛好者による学習の場から、次第に川柳界でも存在感を示す結社へと発展していきました。
「足立軍団」と呼ばれた時代
足立川柳会の歴史を調べると、興味深い呼び名に出会います。それが「足立軍団」です。全日本川柳協会の紹介資料には、足立川柳会が優れた川柳作家を輩出し、「足立軍団」と称された時期があったことが記されています。この呼び名からは、当時の足立川柳会の活発な創作活動や、会員同士が切磋琢磨する姿が想像されます。川柳は一人でも詠むことのできる文芸ですが、句会に参加し、他の人の作品に触れ、選者の評価を受けることで、表現の幅が大きく広がります。足立川柳会は、そうした川柳の学び合いを大切にしながら、多くの川柳人を育ててきたのでしょう。
廣島英一氏の功績と二つの栄誉
足立川柳会の発展を語るうえで欠かせない人物の一人が、前会長の廣島英一氏です。廣島氏もまた、足立区の川柳学習講座への参加をきっかけとして川柳を始めた一人でした。川柳講座で出会った五七五の世界に魅せられ、創作と研鑽を重ね、やがて足立川柳会の会長として会の運営と発展に携わるようになりました。廣島氏の功績を物語るものとして、二つの栄誉が挙げられます。一つは、平成13年(2001年)に受けた「足立区文化功労者」の表彰です。地域文化の振興に長年貢献してきたことが評価されたものです。もう一つは、平成21年(2009年)の「川柳文化賞」受賞です。地域に根差した川柳活動を続けながら、川柳文化の発展にも足跡を残したことを示す栄誉です。廣島氏は川柳大会の選者としても活動し、足立川柳会の枠を超えて川柳界に貢献しました。(新葉館出版『川柳作家ベストコレクション 廣島英一』より)
足立区の川柳講座をきっかけに川柳を始めた一人の愛好者が、やがて川柳結社の会長となり、地域文化と川柳文化の双方で功績を認められるに至ったことは、足立川柳会の歴史を象徴する出来事といえるでしょう。
大野征子会長へ受け継がれた伝統
廣島英一氏の後を受け、現在、足立川柳会の会長を務めているのが大野征子さんです。大野氏は足立川柳会の運営に加え、全日本川柳協会の常任幹事、川柳人協会の理事・事務局長などを務め、広く川柳文化の普及と発展に携わっています。また、川柳大会の選者として活動する一方、初心者を対象とした川柳講座の講師も務めています。足立川柳会が地域の川柳講座から誕生したことを考えると、現在の会長が初心者への川柳指導にも力を注いでいることには、歴史的なつながりを感じます。地域に根差しながら、広く川柳仲間との交流を大切にする姿勢は、足立川柳会の魅力の一つです。昭和56年9月、足立区の川柳講座を学んだ人々の熱意から誕生した足立川柳会は、令和8年に創立45周年を迎えました。
初代会長の我妻由男氏、第2代会長の野谷竹路氏をはじめ、創立期を支えた佐藤正敏氏、さらに会の発展に尽くした廣島英一氏、そして現在の大野征子会長へと、その歴史は受け継がれてきました。時代とともに川柳を取り巻く環境は変化しています。川柳界全体で高齢化や後継者の育成が課題となるなか、地域に根差した川柳結社が長年にわたって活動を続けることの意義は、ますます大きくなっています。足立川柳会の歴史を振り返ると、川柳文化を支えているのは、作品を詠む喜びと、人と人とのつながりであることを改めて感じます。「足立軍団」と呼ばれた時代の情熱を受け継ぎながら、これからも多くの川柳愛好者が集い、新しい才能が育つことを願っています。
創立45周年を迎えた足立川柳会の、さらなる発展を心よりお祈りいたします。
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表彰式では、入賞者の皆様に賞状やトロフィーが手渡され、記念撮影にも晴れやかな表情が並びました。88名それぞれが川柳大会の一日をたっぷりと楽しみ、心に残る文化の日となりました。
《柳山入選句》*今回の足立川柳大会では柳山の句が4句入選となりました。
【左遷地でやっと掴んだ蜘蛛の糸】(課題「チャンス」松本とまと氏選)
【断捨離でようやく畳顔を出す】(課題「ようやく」平蔵柊氏選)
【千枚の原稿が知る直木賞】(課題「こつこつ」安藤紀楽氏選)
【円陣の声がひとつに優勝旗】(課題「揃う」水野俊徳氏謝選)
大野征子会長をはじめ、選者の皆様、準備から当日の運営までお世話くださった足立川柳会の皆様に、心より御礼申し上げます。
柳山
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