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(写真はイメージです)

グリーグ作曲「ホルベアの時代から」――バロックの優雅さと北欧の抒情が響き合う名曲

今日は、私の所属するフルートアンサンブルアンダンテの練習で、ノルウェーの作曲家エドヴァルド・グリーグの名曲「ホルベアの時代から」を演奏しました。グリーグといえば、組曲「ペール・ギュント」の「朝」や「山の魔王の宮殿にて」などで広く知られています。そのグリーグが、18世紀の古典的な舞曲の形式を借りながら、北欧特有の美しい旋律と豊かな情感を織り込んだ作品が「ホルベアの時代から」です。

文豪ホルベアに捧げられた作品

「ホルベアの時代から」は、1884年に作曲された作品で、正式には「ホルベアの時代から――古い様式による組曲」と呼ばれています。作品番号は40番です。題名に登場するルズヴィ・ホルベア(1684~1754)は、ノルウェーのベルゲンに生まれ、デンマークで活躍した劇作家、歴史家、思想家です。北欧文学の発展に大きく貢献した人物として知られています。グリーグは、ホルベアの生誕200年を記念してこの曲を作曲しました。興味深いのは、19世紀のロマン派の作曲家であるグリーグが、ホルベアの生きた18世紀前半の音楽様式に目を向けたことです。バッハやヘンデルの時代を思わせる舞曲の形式を用いながら、そこにグリーグ自身の個性を吹き込んでいます。古典への敬意と新しい感性が見事に融合した作品といえるでしょう。

五つの楽章からなる美しい組曲

この作品は、次の五つの楽章で構成されています。

第1楽章 プレリュード(前奏曲)

軽快で躍動感に満ちた楽章です。勢いよく流れる音の動きが印象的で、華やかな幕開けを飾ります。

第2楽章 サラバンド

ゆったりとした三拍子の舞曲です。落ち着いた旋律の中に、北欧らしい静かな哀愁が漂います。

第3楽章 ガヴォット

優雅で親しみやすい舞曲です。中間部のミュゼットでは、素朴な田園風景を思わせる響きが広がります。

第4楽章 エア

深い情感をたたえた緩徐楽章です。美しく歌う旋律には、グリーグならではの繊細な抒情性が感じられます。

第5楽章 リゴードン

軽快で活発な舞曲による終曲です。躍動するリズムと対照的な叙情的旋律が交錯し、華やかに全曲を締めくくります。

フルートアンサンブルで味わう魅力

この作品は、もともとピアノ独奏曲として作曲され、その後グリーグ自身によって弦楽合奏用に編曲されました。今回のフルートアンサンブルでは、フルートの澄んだ音色によって、この作品の新たな魅力を味わうことができます。フルートは、軽快な音の動きや優雅な旋律の表現に適した楽器です。特にプレリュードの流れるような音型は、フルートならではの透明感と軽やかさを引き出してくれます。一方で、複数のフルートが同じような音色を持つだけに、それぞれの声部の役割を明確にし、旋律と伴奏のバランスを整えることが大切になります。速い音符を正確に演奏することはもちろんですが、全員の息遣いをそろえ、音楽の流れを共有することが、美しいアンサンブルにつながります。また、バロック風の舞曲であることを意識し、音の長さや強弱、フレーズの区切りを丁寧に表現することも重要です。

140年を超えて響く音楽の魅力

1884年に誕生した「ホルベアの時代から」は、140年以上を経た現在も、世界中で親しまれています。古い音楽の形式を用いながら、決して古びた印象を与えないのは、そこにグリーグの豊かな創造力が息づいているからでしょう。音楽には、時代を超えて人々の心に語りかける力があります。それは、わずか十七音の中に人間の喜怒哀楽を凝縮する川柳の世界にも通じるものがあります。古くから受け継がれてきた形式の中に、新しい発見や感動を生み出すという点では、音楽も川柳も同じなのかもしれません。今日の練習では、フルートの音色を通して、グリーグが描いた優雅な世界に触れることができました。来月からはベートーベン交響曲第六番「田園」の第一楽章の練習に入ります。

柳山

 

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“グリーグ作曲「ホルベアの時代から」~バロックの優雅さと北欧の抒情が響き合う名曲~”のコメント欄です

  1. ぱせり on 2026年11月8日 at 5:47 AM :

    おはようございます
    バロックもいいですよね。癒されます。昔々ピアノを弾いていた頃はバッハのインベンションなどにすごくてこずっていましたが、弾けるようになるとその美しさ楽しさに惹かれていました。小5の孫は先日の発表会では「子犬のワルツ」を弾いたと言っていましたがバッハはまだ未知の扉のようです。バッハを弾くようになる日に興味津々です。どう思うのか。先日家に来た時「おばあちゃんも何か弾いて」と言われましたが約50年ピアノに触っていないので完全に枯れて弾けません。もちろん指もまったく動かない。でもあまり惜しくないです。弾く時代は自分としては完全に全うしていますので。今は聴く専門があっています。

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