クリスマスソングの定番と言えば、「ジングルベル」や「きよしこの夜」、さらに「赤い鼻のトナカイ」などの他に「もろびとこぞりて」というのもよく歌われる有名な曲である。私は中学生の頃にこの歌に出合った。
耳から入るこの歌の歌詞がさっぱり分からない。そもそもタイトルが全く理解できなかった。今だからこそ、漢字で書けば『諸人挙りて』となることは承知しているが、やはり田舎の平凡な中学生の私には無理である。文語調で宗教色も強く出ている。
私は勝手に『モロビ』と『コゾリテ』という二人の人間の名前だと思い込んでいた。音楽の授業でワーグナーの「トリスタンとイゾルデ」という楽劇を知って、それに引っ張られて勘違いしたのかもしれない。シェークスピアの「ロミオとジュリエット」とか、アニメの「トムとジェリー」とか、外国人名の組み合わせもいろいろ目にする。これも影響しているだろう。
その後高校生になって、この歌の原題が「Joy to the World」であることを知って驚いた。1971年頃にスリードックナイト が歌って大ヒットした「喜びの世界」の原題と全く同じだったからである。「喜びの世界」の方は今でもテレビコマーシャルに使われたりするスタンダードナンバーになっている。知らない人でもイントロを聴けば「これか」とすぐ分かることだろう。ちなみに言うと、歌詞の内容は全く違うものである。
「もろびとこぞりて」は長く「モロビとコゾリテ」と思い込んでいた顚末をここまで話してきて、こんな勘違いは誰にでもあるのではないかと、ふと思った。拙文を読んで、自分の体験談を思いついた場合は、コメント欄に書き入れて欲しい。
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