悲しみの極地におわす甘い宝石
仏の世界にも戦は絶えなかったのか、仏に使える僧列の要にややそれらしき僧衣を纏った者たちが続いているのを見ると、人間って全く進化していないなぁと哀しくなってくる。どんな目的があって煌びやかな宝石を身につけていたのか、知らないが、敵将を殺ったら、その証拠にでもなったのだろうかと疑心暗鬼になる。
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困ったような顔に音のない飛行雲
標高1000m近い雲辺寺の裏山におわす毘沙門天さま、急な階段があるので失礼して台座迄登ったらお顔の様子など全く見えない。「汝、ここまで来るとは戯け者めが」と呆れておられるが、「いまさら言われても遅うござりまする」と仰ぐ空を飛行雲が一本袈裟懸けに抜けて行った。
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笑うしかないが笑っていられない
ドジを繰り返して生きてきた私には実感として迫ってくるものがあるが、円満で裕福な生活を過ごしておられる皆様には「笑うしか無ければ、笑っていらしたらよろしいのに。」と理解に苦しむことになりそうである。「山より大きな獅子は出ない」とその都度、腹を括ってきたが、笑顔どころでは無かったなぁ。
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絶対に許すもんかと唾を呑む
この石仏は比較的新しかった。最近祀られたものであろうことは門外漢にも容易に察しがつく。刻まれている翁の顔とその装いに、身を重ねながら、表情から悔しさを読んだのは自分だけだろうか。思わず口をついて出た言葉。「幸せって何だろう」。
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目と耳がご機嫌斜め骨が鳴る
絵手紙ツアーで訪れた四国八十八か所霊場の66番札所の雲辺寺は、標高911mの高所にあり、広い境内おわす百態を越す石仏はスケッチに恰好の場所だった。茂った樹木を背景にその表情は百態百様でそれぞれが飽きさせてくれない。この石仏には、視力や聴力に問題のありそうな信者がしっかり跪いていた。
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快便で絶好調で予定なし
下五で逆転する常套句仕立てである。文芸とは一番遠く離れた処に位置する。一部には忌み言葉として敬遠されることを承知での愚行である。「老兵もここまで落ちたか」という囁きも聴こえる。そんな老兵にも、イチかバチかのワンステップが欲しいのである。ブログの最終頁に会心の傑作句をと藻掻いたが、夢はとうとう果たせな...【続きを読む】
面取りの済まぬ男と昼の酒
不要不急の外出は控えおれ。と新語迄登場したコロナ禍もようやく下火になった、と言うより鈍感になったのだろう。そんなある日、あの人が誘ってくれた。でもやっぱり気にはなる。世情と変わらず自分の中にも複雑な心境はくすぶっている。ここは一発ファイトで、新たな決意ともとれる。句調の平穏とは裏腹、別の意味でも決断...【続きを読む】
本当に好きならついて来ぬという
「あるある」と膝をぽんと叩いて欲しい。女性の心理は複雑で、微妙ではあるけれど。垣間見た姑息な揶揄が、こんな冒険心もお持ちかと。好きな人だけについて行ったのでは、結論は読めている。大きく羽ばたこうとしている彼女の未来に拍手。
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生きるというややこしいことして暮れる
生きると言う事は大変なことである。その程度には個人差がある。目が回る様な多忙を極める人も、たっぷりあるヒマをどう潰すか思案する人も、それなりに大変なことに拘っている。「ややこしい」言い当てて妙である。足元の猫さえ不甲斐ないご主人様を嘆いているかもしれない。
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ピリオドかカンマで愛がまた迷う
ピリオドにカンマ、改行、段落、改頁思いつくままを駆使してここまでたどり着いた。さて、今度は時代の変化とともに経験のない例である。取り敢えず符号を打ちたいが、優柔不断の性格がゆえにおたおたしている。その間にチャンスを逃し、改題さえ考えなければならなくなる。つき合い長い性格ではあるが、困ったものである。...【続きを読む】
先生と私だけなの子の付く子
キラキラネームの走りが親の世代にぼちぼち見られるようになった。そんな中、クラス全員の中で子の付く女の子はクラブのコーチ先生と私だけなのだという。それ程「子」の付く子は逆に珍しいので目立つ。先生が優しくコーチして呉れるに違いない。
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ピリオドかカンマで愛がまた迷う
ピリオドにカンマ、改行、段落、改頁etcの思いつくままを駆使してここまでたどり着いた。さて、今度は時代の変化とともに経験のない淵を覗く。取り敢えず符号を打ちたいが、優柔不断の性格がゆえに、おたおたして一歩が出ない。その間にチャンスは遠のいて改題さえ考えなければならなくなる。こんな性格と長い付き合いで...【続きを読む】
過疎しずか辻の佛はなお静か
一昔前の過疎と現在の過疎は状況が全く異なる。特に限界集落といわれ、人口の半分以上が65歳以上の高齢者がしめていて、つまり普通の人がいなさすぎるので、住んでいる人たちがまともに生活できない地域になってしまった箇所が、全国に1600箇所以上あり、中国地方が最も多い。ついで九州、四国の順らしい。野佛のお姿...【続きを読む】
再婚しますマナーモードが繰り返す
スマホの着信音や通知音を制御する設定のひとつで、通知をなくしたいが、取引先からの着信は鳴らして欲しい。など、自分に合った通知のマナーモードが自在に叶えられるようになった現在、簡単に状況の説明がつく。それでも、多分だが「繰り返して知らせてくれるのは、自分のゆとりのせいである」がそこには触れないで、スマ...【続きを読む】
豆変えて今朝は仄かに安らげり
世界各国からコーヒー豆を輸入している日本に住んで、贅沢な幸せをつくづく感じている。産地による特性が各人の好みによって派閥化されている。外食もままならぬコロナ禍にあってその贅沢を貪って、昨日と変わらぬ生活に珠玉の潤いを醸している。慎ましく表現されて爽やかに受け止められる。
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目も耳も限界超えて口達者
目の前にその方があらせられるような見慣れた情景である。お歳は召されていても、きょうようも、お召し物も、憧れではあるが、一つだけお願いがあるとすれば、控えめにお話しいただければ、有難いのですが。きっとお寂しいのであよう、堰を切った大河のように澱みなく滔々とお流しになる。
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だとしても正直すぎるこの鏡
ある程度齢を重ねると我が身でありながら、認めたくない部分があちこちに出てくる。今の自分に十分満足しているから、鏡の自分は現実であっても認めたくないし、見たくもないのである。それは、肩の肉がたるんだのを初めて見た時のショックと同じなのである。
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来世では少し崩れた人が好い
人間が追う幸せの欲求には際限がない。幸せにどっぷりと埋もれてくると自分の置かれた環境が見えなくなるから怖い。句のような心境には周囲からブーイングが起こるのは必死。それとなく恵まれた人生を誇らしく見せようとする。この句に共鳴する輩は来世での地獄行きは必至だと思う。
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