くせ球を投げる特技で嫁に行く
昔話で恐縮だが。ときどき変化球どころか、魔球で両親を惑わせながら、ある日突然ストレートで胸元を抉り、さっさと嫁に行った娘。まあ、あのくせ球があればピンチも何とか凌げるだろうなと送り出した。いまはコントロールだけで持続しているらしい。
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嫁に向かぬと言われ恋は窮屈
「恋は窮屈」言い得て妙と言うのも変ではあるが恋は真剣になればなるほど「結婚」という重く強かな言葉が黒雲のように急速に広がってくる。その最後の砦が登れないと知りつつ登頂を目指すことが如何に虚しいものか、経験者のみが理解できる心境かも。
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そうでしたなぁと時間が顔にでる
上五の肯定「そうでしたなぁ」と否定の「そんなことないの」のいずれも、「49日なんて」と具体的には表現されていないが「否定」の場面の方が川柳にとっては、その事象が想像できる。一方肯定されてしまうとその事象は極端に減ってくるから、危機感が薄れて曖昧になるらしい。
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正論はやっぱりよそう浮きあがる
本人は正論だと思ってはいるが、確証があるわけではない。もし仮に心配し始めたら浮きあがるどころではない。ことほど左様に意見を戦わすと言う事は、難儀な話である。このままだと、もやもやは残るが失脚には及ばないだろう。
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これは現実かっての部下に叱られる
元句は「上五が「麦わら帽子」だったが現実の方が追力があるかと、変更した。OBが定年後再就職したのか、縁あって再会したら、立場は逆転しており、容赦はしない。本人の成績にも係わるのだから当たり前ではあるが現実は厳しい。
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一晩くらい夢に出てきてくれたって
こんな句がすんなりと出てくるようになったと言う事は、精神的にやや落ち着きを取り戻せたのかもしれない。突然消えてそれっきりでは、薄情と言うもんではないだろうか。重ねて来た薄情を一遍にお返ししましたと言われれば、そうだよなぁ。
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断る理由がない花火の約束
老いてくると気乗りのしない誘いがだんだん増えてくる。別の用件と重なれば、断る理由にもなるが、予定表もめっきり空欄が目立ちだして来た。感性の容器がすっかり古びて漏れ始めたのか、一向に感動のスイッチがはいらない。
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慎ましく気高く生きて嫌われる
慎ましくは性格そのものであるが、気高くは臆病なだけかもしれない。確固たる信念に従って生きて来たとも言えないが、結果的にそんな生き方に落ち着いたのだろうと自省している。だが、ここにきて周囲の雰囲気は頗る好くない。簡単に言えば「嫌われて」いるのである。
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