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 今年の冬は一人暮らしになった所為もあって、スーパーで白菜を買っていなかった。買って食べるには大き過ぎる。鍋料理もあまりやっていないので、半分や四分の一にした白菜も買わなかった。つまり全く食べていなかった。
 先日、川柳仲間から家庭菜園で採れた白菜を一つ頂戴した。かなり大きい。私は食べ物を粗末にしない性分である。それは親にしっかり躾けられたからである。ということで、いただいた白菜は何とか格闘しながら全部食べ尽くそうと試みた。
 まず毎日葉っぱを剥いでは味噌汁へ入れた。1枚だけで充分である。高血圧症になったので味噌汁はあまり飲まないように医者から指導されていたが、やはり朝の味噌汁は美味しい。超薄味にした味噌汁を作って啜ることにしていた。白菜で具だくさんにしても水の量は増えない。入れてかき混ぜる味噌の量も今までどおりの少な目にした。
 キャベツの代わりに炒め物へも使った。これもなかなか旨い。焼きそばや野菜炒めに入れても全然平気である。袋入りインスタントラーメンの具材にもなった。そんなこんなで生首のような大きさだった白菜が少しずつ細面になってきて、何とか最後まで食べ終えそうである。
 白菜にまつわる我が家の思い出を一つ披露する。毎年12月30日に餅搗きをしていた。臼と杵で3回搗いて、伸した切り餅、丸めたお供えを作った。そして、最後の3臼目であんころ餅を拵える。これが楽しみだった。お昼には満腹になるまで何度もお代わりして食べたものだった。しかし甘いものにも限度というものがある。
 餅搗きが終わると、もち米を蒸籠(せいろ)で蒸かした羽釜にはお湯がまだたっぷり残っている。母はこの中にいつも白菜丸ごと一つを入れて茹でていた。これがいつ見ても豪快だった。茹で終わると、切っておひたしにする。削り鰹節を振って醤油をかければ出来上がり。私はいつもこの白菜のおひたしを食べながら、あんころ餅を食べ過ぎて口から胃袋まで甘ったるくならないようにバランスをとっていた。
 茹で上がった残りの白菜は大皿に盛ってラップに包み込み、戸棚に仕舞っていた。あまりに大きいので冷蔵庫には入れられなかった。栃木の冬の寒さでは、茹でた白菜は戸棚で数日間は充分保存できたのである。そしてお正月三が日に家族で少しずつ食べた。

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大きな白菜をいただく”にコメントをどうぞ

  1. 神山暁美 on 2023年2月27日 at 2:50 PM :

    白菜のクリーム煮、作ってみてください。シチュウルウで煮込むだけ。ベーコンやハムを加えればもっとおいしくなります。

    • 三上 博史 on 2023年2月27日 at 7:23 PM :

       ありがとうございます。
       白菜のクリームシチューですか。美味しそうですね。来年挑戦してみます。
       では、今度の日曜に読む会・飲む会でお会いしましょう。

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