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 全国紙地方版の時事川柳の選を担当している。3年を超えただろうか。やり取りはメールを使っている。支局の若い女性担当が1週間分の応募ハガキ、ファックス、メールを全部PDF化して、毎週火曜日の午前中にそれらのファイルをメールに添付して送ってくる。私の方は、だいたいその日の夜に集中して選を行う。選が終われば入選句をWordに書き写す。秀逸句には評として七七の付け句を入れるのであるが、これにはいつも苦心している。翌日の水曜の朝に、前日の選と付け句を改めて見直してメール返送している。
 このやり方でずっと続いているが、偶に私の都合で翌日午前に返送できない時がある。その時は事前にメールでその旨断っておく。実際には木曜の午前が最終締め切りで、これを過ぎてしまうと大問題になる。
 先月のある週のことだが、水曜日の午前に急用が出来て、選の返信が半日遅れの午後になってしまった時があった。そうしたら、すかさずお昼ごろに担当者から、どうなったかのメールが来たのである。
 それを読んで「優しくされると悲しくなる」思いになったのである。メールの内容はこんな感じのものだった。
 『お昼になりますがまだ選の結果のメールが来ていません。まだ時間はあるので大丈夫ですが、いつも水曜の朝に返信してくれています。猛暑で体でも壊したのでしょうか。心配しています』
 そのような優しい心遣いのあるものだった。私としてはこれを読んで複雑な気持ちになってしまった。いつもよりわずか半日程度遅くなった程度でこのように心配してくださる。嬉しいような悲しいような…。
 私も先日65歳になりいよいよ高齢者の仲間入りをしたのだが、93歳になる老母の昔からの口癖を思い出した。
 『何かのことで周りから優しくされるのは嬉しくはない。かえって悲しく思う時の方が多い。いつもどおりに応対してくれるだけでいい。優しくされると、そんなに年老いたのかと感じてしまうから』

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