捨てられもせず返せない傘を干す
上五の「捨てられもせず」上七の破調ではあるが、これが全てを表している。ひょっとしたら「捨ててください」と言われて借りてきたのかも知れない。いずれにしても返せないのは、借主の勝手な思いである。けれども、その勝手な思いこそがこの川柳のネタである。それぞれがストーリーを楽しめばよろしいかと。
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ノーと言えば済む話だがついてくる
簡単に「ノー」言われては上司もやるせないであろう。がんじがらめの網を巡らせて、その中へ誘い込んでいく。人間の心理も踏まえて組んである会社組織の網は、少々の知能や理性では外せないが。「ついて来る」と上司の期待を良い方に外している。最近は、会社主催の花見の宴へのお誘いも若者の多様化で、細心の注意を払うの...【続きを読む】
勝手ですがずっとずーっと待っている
相手から見れば、「勝手にしなはれ」かも知れないがここはホレ純朴一途な青年を描いてほしい。ひょっとして、何かのはずみでも好いから、天女が舞い降りてくれと願う。第三者ってやっぱり弱者の味方ですね。
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泣きに来た海が裸になれという
やり切れぬ思いを抱いて海辺の宿を訪れる。映画のワンシーンのようでもあるが、もう纏っているものはないと思っていても、大自然からみれば物足りなさが見えるのだろうか。「裸になれ」と諭してくれる。
ここからが勝負と、素早く気付いた者から再起の切符が手渡される。
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古傷と戯れながらBランチ
古傷はある程度の年齢を重ねた者なら、深浅の差こそあれ誰にでもある。さらにその古傷もお互いが認め合う年代になると、「あの夜はあなたのところで泣き明かしたわねぇ」「翌朝、あなたったらけろっとしてるんだもん」二人だけの思い出話は際限がなく、とことん続く。そんな二人にはBランチがよく似合う。
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騒いだらアカン仕合せなんだから
拙画でもきわどい絵にはブーイングが聞こえてくる。出来るだけ「らしく」の演出を心掛けている心算である。「シアワセ」も「幸せ」も「倖せ」も「仕合せ」もあるが、ここは敢えて「仕合せ」を選んだ。若者の多様性は高齢者の思考の及ぶところではない。抑えても押さえても顔を擡げる老婆心を懸命に抑え込んで、ひたすら傍観...【続きを読む】
帯解いてお薬におわす内裏雛
和服で盛装して、帯をきっちりと纏っていると貼り薬の匂いも閉じ込めて外部には漏れないらしい。最近の薬事は肌から吸収させる手法も取り入れられており、一昔前の貼り薬は筋肉痛専用だとは限らない処が厄介。体調不良か、内臓疾患か、やがて衆目の知るところとなるだろうが、まだ気付いているのは、ひな壇に整列している近...【続きを読む】
窓の汚れ目立ち打始める春隣り
外気が緩んでくると啓蟄待たずして、外に出たくなるのは虫だけではない。土筆も雑草も、そして人間様も同様である。そろそろと言う意思で窓外を眺めると、意外や窓ガラスの汚れが見えてくる。ややこしいけれど人間の目なんて、正確であったり曖昧であったり、心ひとつ操れるらしい。
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