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 二月二十四日(月)、第八十四回川柳マガジンクラブ茨城句会を茨城県取手市立藤代公民館にて開催した。出席者は松田颯秋、太田紀伊子、木村昭栄、葛飾凡斎、坂倉敏夫、山口幸、本荘静光、高橋まさ、大谷仁子、木下種子、浅野ゆき子の十一名。葛飾凡斎さんがお世話役に就任することになった。
 
◆句評会で特に話題になった句
町中が心合わせる吊し雛 太田紀伊子
 駅から福祉会館までの道々、吊るし雛一色の取手市。町を挙げてひな祭りを祝っている様。一番人気があった句。
茶柱が立ったが何も起こらない 木村昭栄
 さらっと詠ったところがいい。茶柱の立つお茶は番茶かほうじ茶。庶民的なお茶なので何事もない日常がいい。
我が子等の恋のドラマは始まらず 葛飾凡斎
 知らぬは親ばかりなりで、むかしは親にわかるようなことはしなかった。現在はわかるが結婚に踏み切るころがない現実の嘆き・
冬の祭典たかが氷に半徹夜 本荘静光
 ソチ五輪が終わった日なので。

◆そのほか話題になった句
雪掃除萎えた体が恨めしい       坂倉敏夫
ゆっくりと一日寝れば風邪治る     山口 幸
雪の処理認識の差に苛立ちも      高橋まさ
一人居の家へ雪掻き真の汗       大谷仁子
雪食べて飢えを凌ぐか鳥たちも     木下種子
よく滑る日本なら怪我ソチメダル   浅野ゆき子

〔宿題〕▽「満開」太田紀伊子選
寒椿雪にひっそり赤を添え  まさ
フクシマの桜健気に花吹雪  ゆき子
雨と風満開散らし春終わる  昭栄
満開の一瞬惜しみ飲め歌え  種子
満開に猫も杓子もする花見  敏夫
膨らんだ梅に待ったと雪の花  まさ
リベンジの最終見事パーフェクト  種子
満開に咲いてトキメキたい時も  仁子
幾重にも花を重ねて空を見せ  幸
満開の桜信号待ちによい  ゆき子
 【秀作】
啓蟄にくしゃみ連発花粉症  凡斎
心満開君の返事はまだ来ない  静光
紳士淑女満開の下虎になる  昭栄
 【特選】
満開の梅におどけた絵馬下がる  颯秋
軸)満開の下で天下を取った酔い  紀伊子

〔江戸時代吟〕▽「商い」坂倉敏夫選
背負子から地道に夢は大店へ  まさ
天秤棒担ぐ魚屋威勢良い  昭栄
揉み手して客にお世辞と低姿勢  仁子
呉服屋に群れる大奥嫉妬の目  昭栄
チョイ貸しが溜まる長屋の小商い  紀伊子
小商いツリは割烹着のポッケ  紀伊子
商いのいろは丁稚から鍛え  まさ
ラッパ止め豆腐一丁朝の膳  仁子
町人の噂転がる浮き世床  颯秋
掛売りの回収時は鬼となり  種子
 【秀作】
颯爽と文左衛門のみかん船  颯秋
隠れ蓑諸国を巡る薬売り  凡斎
鯛跳ねて太助テノール響く朝  颯秋
 【特選】
まだ子供丁稚の寝顔涙あり  種子
軸)飛鳥山ポチ待ち兼ねるだんご売り  敏夫

〔四分間吟〕▽「人生」松田颯秋選
楽しもう一度限りの人生だ  昭栄
3分の1は眠って生きている  静光
ポジテイブに生きたぞともにこの命  仁子
人生の師陰間でもありがたい  幸
人生に余力を残しぼけ始め  まさ
よかったな我が人生の良き伴侶  ゆき子
明日実る事などないよ人の世は  紀伊子
人生の表も裏も浪花節  昭栄
人生を振り返るにはまだ早い  敏夫
人生を考える間もなく古希をすぎ  仁子
これも人生なさぬ仲でもうまく行く  幸
生きた事悔いは無いとはうそでしょう  まさ
こんなもん我が人生が見えてきた  ゆき子
人生は振り返るもの思うもの  凡斎
子等に夢与えて欲しい阿部総理  紀伊子
半世紀まだ半世紀残ってる  昭栄
悔やむ奴威張る奴皆喜寿を越し  静光
つらい事ばかりだったが受け入れる  仁子
死に際で人生の終飾ってる  幸
後ろ見ず前おぼつかなくて生きている  まさ
人並みに良かったねとはあんまりだ  まさ
まだ少し残っていそう我が命  ゆき子
 【秀作】
人生の終焉梅の頃が良い  凡斎
年上の女房が良いと添わされる  幸
人生の終わり間近に恋いこころ  凡斎
 【特選】
もう一度浮気がしたいこの人生  静光
軸)鈍行に乗って明日を生き延びる  颯秋

▽「印象吟/貝を見て」木下種子選
貝殻を見つけたあの日記念日に  昭栄
つまみには固くおいしい貝柱  敏夫
波の音遠く聞こえる貝の白  凡斎
オオム貝螺旋模様に太古知る  ゆき子
深海にじっと構えて明日を待つ  颯秋
砂浜に打ち上げられた貝の夢  仁子
山育ち海の神秘は知らぬまま  まさ
 【秀作】
あさりはまぐりあいつの舌は二枚貝  静光
貝殻から春のメロデイー聞こえそう  昭栄
身の丈に合わせて貝のマイホーム  凡斎
 【特選】
ゴミ海岸歌にだけある桜貝  静光
軸)フクシマの貝よ今こそ叫ぶ時  種子
 発足からの世話人・林比左史さんが二月二十八日に逝去。心よりご冥福をお祈り致します。

※お世話役のご要請により、今回はクラブ句会事務局がUPしました。

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