今回も川柳ネタではないので、恐縮である。
先日、東京・大塚駅前の大衆酒場で友人と酒を飲んだ。
その店に「江戸村サワー」という面白いメニューがあった。徳川十五代の将軍それぞれのキャラクターに合わせたサワーが、十五種類並んでいる。

ところが、来日してまだ日の浅いらしい外国人店員さん。日本語にはまだ少し苦戦しているようで、注文した将軍名を聞き間違え、ときどき別のサワーが運ばれてくる。
もちろん、咎めるつもりはない。せっかく持ってきてくれたのだから、そのままいただく。
ただ、こちらも学習した。
「綱吉をお願いします」
ではなく、
「五番ください」
以後、将軍名ではなく番号で注文することにした。
家康はさすがに間違えなかった。
健康オタクだった家康をイメージしたらしい青汁の酎ハイ。クセはまったくなく、普通にうまい。
「サムライサワー」と称する日本酒割りもよかったし、シークワーサーのサワーも爽やかでうまかった。
そして、そのシークワーサー割りが「綱吉サワー」だった。
理由は、犬がシークワーサー好きだからだという。
知らなかった。
犬がシークワーサーを好むという話も、犬の健康によいらしいという話も、この歳になるまで知らなかった。
さて、頭の中で少々脱線してみる。
徳川綱吉といえば、「生類憐みの令」で知られる犬公方。そして綱吉は儒教を重んじたことで知られている。
儒教といえば、私の頭には韓国、そして韓国といえば――犬食の国だ。
犬食文化の国から犬公方が学ぶというのが、妙に面白い。
綱吉の治世にも朝鮮通信使が来日している。両国の文化交流があったわけだから、ひょっとして犬食の話まで出たのだろうか。
もちろん、そんなことは分からない。
そもそも儒教の祖・孔子についても、犬を食べたという確かな記録があるわけでも、食べなかったという記録があるわけでもないらしい。
もっとも、現代の韓国では犬食をめぐる事情も大きく変わっている。二〇二四年には犬食用の飼育・屠殺・流通・販売などを禁止する法律が成立し、二〇二七年から罰則が適用される予定だという。
川柳が生まれるのは、綱吉が亡くなってから半世紀ほど後のことである。
もし当時の江戸っ子なら、どんな句をひねっただろう。
犬食いの話までしてしまったが、元はといえば飲み屋で焼き鳥を食べながらシークワーサーのサワーを飲んだだけのことである。
犬食いの話は抜きに犬公方 木立時雨
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ずっと以前のブログで、写真入りで紹介したことがありました。ハイボールを、社長、部長、係長、平社員とランク分けする店です。社長、大将、親方などと声を掛ける客引きをイメージして、上等でない洒落だと感じました。江戸村サワーに軍配でしょうか。
将軍のキャラに合わせたサワーというのは歴史好きを狙ってますね。ちょっと勉強になる点が好きです。