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 私が住んでいる栃木県壬生町の教育委員会が推進している生涯学習活動事業の一つとして、川柳の入門講座開催の企画が作られた。昨年の秋頃、私のところに講師の依頼があり、現代川柳の普及のことなら何でも引き受ける覚悟があったので、二つ返事で承諾した。
 壬生町は人口が約3万9千人。平地だけの地形で比較的自然災害は少ない。気候的には雪はあまり降らないが冬は結構寒い。夏はもちろん暑い。人口は微減傾向だが、それなりの財政力があり、それを示すいわゆる公債比率(町の財政の支出に占める借金[公債等]の返済[償還等]の割合)が低く、今のところは一応健全な運営が続いている(と少なくとも私は思っている)。だから、平成の大合併でも隣接する市町村と合併しようとする話しが持ち上がらなかった。財政状態が自分のところより悪い市町村とわざわざ合併するメリットがない訳である。因みに都市計画税が数年前から徴収しなくなったので、固定資産税は他所より安い。
 そのような町であるが、さて5月から7月までの3ヶ月、月2回で計6回開かれる川柳講座の方はどれだけの受講者が集まるか不安だった。15名定員で一応何とか10名の応募があり、実際には9名の方が教室に来てくれた。平日の昼間開催なので、無職年金生活者がほとんどであろうと予想していたが、案の定そのような人たちだった。
 川柳の初心者であるが、川柳としてイメージするのが、やはりサラリーマン川柳や企業などが公募するテーマ川柳ばかりで、現代川柳に接している方はいないようだった。江戸古川柳ならある程度は知っているだろうと最初の講座の中で質問をしたのだが、人口に膾炙されている句を挙げてくれた人はほとんどいなかった。これは手強いぞ!と少し褌を締めてカリキュラムを練った。
 毎回話しが一方通行だと眠くなりそうになるだろうから、前半は講義、後半は「川柳クイズ」と称して穴埋め川柳を、さらにミニ句会を設けた。クイズは宿題に出して事前に解いてもらうようにし、ミニ句会はやはり宿題二つで2句を提出してもらうことにした。
 最初は戸惑ったようだが、次第に慣れてきてクイズではいろいろユニークな発想を見せてくれたり、句会ではひねった作品を披露してくれたりと、講師としては次第に嬉しくなってきた。
 教育委員会の担当者の話しでは、講座終了後、受講生の有志で川柳会を立ち上げてくれればいいのだが、などと言ってくれたが、そうなったら大変嬉しい。講師冥利に尽きる。まっ、そこまで行かなくても隣接市町村で活動している吟社への入会ぐらいは勧めてみようと思っている。

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