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 6月初旬に「ご自宅の光回線を1ギガから10ギガに変更したらどうですか。通信速度が速くなります。費用負担は現行と変わりません。…」というような内容の電話がかかってきた。以前、プロバイダーを変えると月額料金が安くなるというようなセールス電話が頻繁にあったが、よくよく話しを聞いてみると、さほどメリットがないことが判って、その度に断ることを経験していた。
 今回の内容はどうもそんな感じがしない。カネがかからないならやってみようかと、承諾してしまった(そういうところは案外軽い私であります)。それから、10ギガの新たな光回線の契約、現行回線の契約解除、月額料金の支払い方法の変更など、いくつもの手続きが必要となった。私のイメージとしては、回線工事が終われば、それですぐに10ギガでのパソコンやスマホの利用へと簡単に移行できるだろう、と楽観的かつ安易に考えていたのだが、これが実に甘かった。
 今の世の中は、いろいろな手続き関係は書面ではほとんどやりとりしない。まず固定電話で業者の担当の指示に従いながら、スマホのSMSに送られてきたURLの画面にログインして新たな回線への入会・契約を手続きする。これは何とか対応できたが、現行の契約回線の解除がなかなか面倒くさい。コールセンターへ電話してボタン操作を行い、散々待たされた挙句にオペレーターへやっとつながる。光回線とセットでスマホの家族割引などが適用されているので、自分だけでなく家族のことも住所や生年月日などが改めて細かく尋ねられる。
 予定された日に業者の作業員が来て1時間もかからずに接続工事が終わったが、そのまますぐには10ギガ回線を使えない。数時間待ってから自分で新旧のケーブルを付け替えしてくれと言い残して作業員は立ち去った。翌日に付け替えを行ったがPCのネットがうまく繋がらない。これもコールセンターへ連絡する。また待たされる。そしてオペレーターの指示どおりにWi-Fi環境も含めてケーブルを接続させると、PCもスマホもようやく機能した。
 これでやれやれ私の任務はほぼ終了と思い込んでいたのだが、数週間後夜中にたまたまプリンターを使うこととなった。いざ印刷画面を開いてクリックしても一向にプリントされない。トラブルの原因をプリンター設定画面から確認すると、改めてWi-Fiとの接続設定が必要だというメッセージが出た。指示に従いながら設定を進めていくとSSIDが違います、とのこと。SSIDってナニ? 一時的にパニクったが、夜の作業だったので諦めて中断した。もうこれ以上続行すると、床に就いてから眠れなくなるだろうと不安になったのである。応急処置として、念のために買っておいたUSBケーブルを持ち出してこれに接続すると、とりあえずは何とか印刷することが出来た。ちなみに、その夜布団にごろんと横になってから、SSIDはWi-Fiルーターに書いてあるIDとパスワードのことだと気がついた。うーん、実に疲れる。
 以上、長々と10ギガ導入に係る顚末を書いてきたが、この一連のプロセスで受けたストレスは相当なものであった。プリンターのWi-Fi設定の件だけでなく、コールセンターへの電話を含めた各種手続きや機器の接続作業などを夜間に行うことはなるべく避けた。寝る前にこういう神経を使うことをやった場合、うまく解決してもしなくてもテンションが上がったままの状態になる。その後、布団に入って寝ようとしてもなかなか眠れない。上がったテンションがなかなか収まらないのである。ひどいと明け方まで眠れないこともある。齢を重ねるとメンタル面のコントロールがスマートに出来なくなる。これは大抵の高齢者に当てはまることなのではないか。
 そんなこんなで何とか10ギガ環境にすることができて、これに伴う入退会・契約変更もほぼ終わった。動画とかは頻繁に観ないし、ゲームなどは全くやらないが、PCの画面を操作しながら通信速度がいくらか速くなった感じはしている。その程度のメリットを享受したようだ。
 10数年前に初めて光回線を自宅へ引き込んだ際は、まだWi-Fiもあまり普及していなくて、PCへの接続にそれほどの苦労はなかったと記憶している。当時はスマホも持っていなかった。契約手続きもさほど面倒ではなかった。
 70歳近くなって、こういうややこしい体験をすることはメンタル面にかなりの負荷となる。コールセンターのオペレーターとのやりとりでは、言われたことをなるべくメモにとろうと必死になった。そうしないと聞いたそばから話しの内容を忘れていく始末である。
 働いていなくてほとんど家に居る生活なので時間だけはたっぷりと有り、何とか慌てずに対処できたが、そうでなければこのストレスは大きくなって、愚痴や怒りへ変貌していったかもしれない。今振り返ってみて、この歳でよくやったなと自分を褒めたくなった。

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