岩崎宏美の「ロマンス」は、私が大学1年生の頃に大ヒットした。デビューから2枚目のシングルレコードだったと記憶している。その前にGARO(ガロ)の「ロマンス」もあった。大橋純子の「シルエット・ロマンス」もさらに思い出した。
「ロマンス」って何なのだろう。語源は「ローマ的」という意味から来ているが、恋愛や空想・冒険・伝奇、それをもとにした物語、音楽、実際の出来事などを含めたものをさす。
人間はロマンスに弱い。老若男女を問わずに大方はそうだと言えるのではないか。だからロマンス詐欺が横行し、その被害が後を絶たない。毎日のようにSNS型の事件が新聞に載る。SNS型では投資詐欺も多いが、カネに目が眩むか恋は盲目になるのか、いずれにせよ金銭欲や色欲という欲望の世界である。
私も他人事ではない。Facebookでも怪しいコメントが投稿されてくる。Messengerで魅力的な他人になりすましたDM(ダイレクトメール)が毎日のように届く。Facebookは6年前に始めたが、当初から怪しい友達リクエストが来ていた。今はInstagramも含めて、すべてのSNSに対して用心するようにしている。
詐欺に引っかかる件数は毎年世間でどれくらいあるのだろう。新聞沙汰になる事件の確率は物凄く低いのだろうが、そうは言っても万一被害に遭ったら当人には大変深刻な事態となる。お気の毒である。身の破滅とまでは言わないが、私のような小心者は、もしそうなったら、おそらくすぐには立ち直れないだろう。いつまでも(ひょっとしたら死ぬまで)くよくよするはずだ。30代や40代の頃からSNSをやっていたら、興味本位でやりとりしてIDやパスワード、預金口座まで教えてしまうかもしれない。今更ながらぞっとする。歳を取ってからスマホを始めたことは結果的によかったと感じている。
齢を重ねてロマンスに対して次第に関心が薄れていくことは確かであり、上手い儲け話にも縁遠くなってくる。人生のゴールが見えてくるというのは、こういう考え方の変化から始まるのだろう。代わりに孫の成長などが楽しみになってくる(もっとも孫も思春期になれば年寄の相手はしなくなってくるだろうが)。
しかし何歳になってもロマンスや投資に色気を持ち続けている人たちが、世の中には常に一定程度は存在する。困ったものだと一概に決めつけるのはよくない。全くそういった方面に興味がないのも、生きる張り合いを失っているようで侘しく感じるだろう。うーん、そこら辺りのバランス感覚をどう取ったらいいのか。
警戒心があまりにも強過ぎると、SNSというツールを重宝に使う気にはならなくなってくる。しかし完全にSNSを拒否すれば、ネット上のコミュニケーションが一気に減り、有用な情報入手の手段も失う。社会に対する認識も疎くなる。時代に取り残されて、結果的には損したような日常生活を送る人生になってしまうだろう。ネットというインフラが社会的に整備されている以上は、そのメリットを享受しないとやはり勿体ない。
自分の欲望との付き合い方の話しに戻れば、川柳を趣味にしたら己の空想的(妄想的?)な思い(欲求?)を作品に吐くことができる。それによって詐欺にひっかからない免疫はいくらか付くだろうか。何かで魔が差しそうになった場合も立ち止まらせてくれるかもしれない。川柳は予防注射みたいな役目をしてくれるはずだ。
2021年7月27日付けの「迷惑メールについて 」も併せて読んでいただければと思う。
Loading...

















































