朝明第11号(栃木県文芸家協会/2023年1月1日発行)特集[安らぎー小さな集まりー]
「みぶスリーアップ川柳会」 三上 博史
私の川柳キャリアも30年近くになった。以前から初心者への指導をしてみたいという気持ちがあった。それは二つの理由からである。
まず教えることは学ぶこと、学ぶことは教えること、これを川柳においてもモットーにしているので、指導することで初心者から何らかの新鮮な刺激をもらえるのではないか。そのメリットを享受したいという願望を持っていたのである。
次に柳壇の高齢化が深刻化する中、川柳愛好者数の減少傾向に歯止めをかけられるものなら何でもやって貢献したいという、私なりの意欲が以前からあったのである。実際には、一般社団法人全日本川柳協会の理事として、企業等が募集するテーマ川柳のコンクールの選者(審査員)をいくつか引き受けていた。少しでも川柳を身近なものにしていただこうと、私なりに頑張っているつもりだったのである。
さて、令和3年の秋、知り合いを通じて壬生町教育委員会から正式な依頼があり、中央公民館で行う川柳入門教室の講師を担当することになった。地元の川柳普及のためならとにかくやってみるかと、二つ返事で承諾した。
翌年5月から7月までの3か月、月2回で計6回開かれる入門教室は、15名定員で一応何とか10名程度の応募があった。
いざ始めてみると受講生の川柳についての知識は限りなくゼロに近く、江戸古川柳の有名句をいくつも板書して例示したが、ほとんど知っていなかった。これはかなり手ごわいぞ、と褌を締めてかかった。
毎回、講義のみならず川柳クイズ(穴埋め川柳)やミニ句会を設けて、何とか雰囲気を盛り上げようと試みた。その甲斐があって、どうにか最後まで付き合ってくれて無事終了した。
その後、受講生OB・OGが「みぶスリーアップ川柳会」を立ち上げてくれた。これは嬉しい出来事であり、まさかそんなことがすぐに実現するとは夢にも思っていなかった。
教育委員会の生涯学習担当者も好意的な方で会の設立に際しては、いろいろと助言をいただいて尽力してくれた。結局、受講生のほかに、受講生が勧誘してくれた方も含めて13名の会員で「みぶスリーアップ川柳会」がスタートした。
「スリーアップ」の意味は、川柳の三要素「穿ち・可笑しみ・軽み」、「ホップ・ステップ・ジャンプ」、「観察力・想像力・表現力」、「自分・仲間・家族」など、いろいろな意味が込められているとのこと。そしてさらに、なんと「スリー」は「三」、「アップ」は「上」と、私の名字「三上」も仕組まれているという。物凄くびっくりした。面映ゆい。まさかそんなところまで考えてくれたとは…。
さて、この会の発足で日本の川柳人口が少なくとも13名は増えたことになる。この増加分が何とか維持できるよう、私も顧問兼会員の一人として会を盛り立てていく覚悟である。毎回楽しく指導しながら褒め上手を心がけたい。
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