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 大学生の頃、下宿生活でメモ用紙が必要になると、新聞の折り込みチラシ(もちろん裏白のもの)を適当に切って手作りしていた。これは誰もがやる一般的なことで、チラシを有効活用することは当時決して恥ずかしいことではなかった。
 その後社会人になっても、職場ではみんなそのようにしてメモ用紙作りをしていた。チラシが反古になった書類に変わっただけである。オフィスの複写機やパソコンプリンターで使われる用紙の量は半端ないものがある。かつてはそれらのほとんどを廃棄(焼却)処分していたが、一部はメモ用紙に使っていた。
 廃棄するのは勿体ないとすべてをメモ用紙にしていた同僚がいた。不要になったからといっても決してゴミ箱には入れない。廃棄へは回さない。立派な態度である。A4判の裏白の印刷用紙を4分割してA6判の大きさに揃え、カッター(裁断機)で切る。そして机の上に積んでは何かのメモに使っていた。不要書類を渡すと喜んでメモ用紙作りに励んでいた。しかし使用量より供給量の方が遥かに多い。手作りメモ用紙は次第に机の一角で堆くなっていった。優に30cmの高さは超えていただろう。そして諦めた。やはり処分するしかないと。
 その後法令に基づき、廃棄する書類等のリサイクル(古紙回収)をするようになった。資源を大切にする時代へ大きく変わっていったのである。それと並行するかのように、きちんと印刷製本されたメモ用紙がかなり出回るようになった。社名や商品名が印刷されて宣伝も兼ねたメモ用紙がいろいろな所から挨拶代わりにいただくことが増えてきた。再生紙で作られたものも多い。そうなると手作りメモ用紙はほとんど流行らなくなる。もう誰も作らない。
 何故、こんな敢えて話題にしても面白くないようなことをここまで書き連ねてきたか。実は、我が家は金融機関、保険会社、印刷所などいろいろなところからメモ用紙の粗品を貰っていた。気がつけば、下の写真にあるようにいつの間にか茶の間の隅に積み重なっていた。重宝して一生懸命家族が日々メモして使っているが、どうも使うより貰う方の量が勝っていた。これから死ぬまでに、これらのメモ用紙を使い切れるかどうか。うーん、どう考えても無理だ。一人暮らしだし、どうしよう。それで先ほどの同僚のことが思い出されたのである。
 大量生産して大量消費する資本主義社会では、物を作れば必ず余るような仕組みになっている。こんなメモ用紙ですら勿論例外ではない。そんなことを改めて思い知った。

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  1. たむら あきこ on 2023年5月21日 at 5:09 AM :

    うちもおなじよ。
    ときどき処分しますが。
    だいたいは、大会で参加賞?か記念品みたいなかたちでついていたもの。
    結構重いし、かさばるし。
    持って帰るのもシンドイので、知人がいれば貰ってもらうのですが。
    いまも目の前に二十冊くらいは積んでいるのね。
    もったいない話ですが。
    これも、終活の一環でしょうか。

    • 三上 博史 on 2023年5月22日 at 7:38 AM :

       あきこさん、ありがとうございます。
       「終活の一環」にメモ用紙の処分を入れますか(笑)。
       私の貧乏性は生涯治らないでしょう(これも笑)。

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