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 20代、30代の頃は夕方定時に仕事が終わると、宇都宮や小山などへわざわざ行って飲み歩いた。居酒屋、カラオケスナック、最後にラーメン屋でビールに餃子とラーメン、そして午前様、そんな遊び方を繰り返したものだった。当然二日酔いにもなって、翌日は死んだような顔をして仕事場の机に向かっていた。
 胃薬もよく飲んだ。粉薬、錠剤、小瓶入りの液体、どれもそれなりに効き目があるが、二日酔いの頭は治らない。それでも服用して治った気になったりした。ある時、飲み過ぎ、食べ過ぎをした時に飲む胃薬は胃酸の分泌を抑える効用がメインで、どのメーカーでも大した違いがないことが、医学に素人である自分にもそれなりに分かってきた。胸やけや胃のムカつきは飲み過ぎや食べ過ぎによって胃酸がたくさん分泌するからそうなるのであって、とりあえずそれを抑えれば症状は一時的にでも収まるというからくりである。
 胃袋を擬人化してその気持ちに寄り添ってみる。ご主人様がたくさん飲んでたくさん食べれば、胃袋君は胃酸をたくさん放出(分泌)して押し込められたものを何とか消化しようと、ご主人様のために頑張るだろう。頑張り過ぎて余った胃酸が胃袋の中でムカムカさせる訳である。しかし胃薬はある意味で対症療法、これを何回も繰り返せば炎症やさらに潰瘍になってしまう。ここまで来ると、もう胃袋君はご主人様のために頑張ることができない。もう限界ですと、赤信号を点灯させることとなる。
 40歳過ぎてからは、胃袋君と仲良くやっていくため飲みに行く回数も減らし飲む量も少し控えるようになった。これ以上飲むと明日に影響するなという臨界点が分かってきたのである。それでも偶に胃もたれがする。どうも3日連続で飲み会に行くと、深酒でなくとも胃袋に堪え胃薬を手にすることとなるようだ。
 そんなことも分かってきた50歳頃から、3日以上連続して飲むことはきっぱり止めることにした。正月三が日でも、元日の朝と夜に飲むが、二日は飲むのを休むようにした(なお三日は飲む)。これを守って以来、胃薬を買って飲むようなことはしていない。
 ところが、先月娘夫婦が孫を連れて帰省し楽しい時間(4日間)を過ごしたが、毎夜すき焼きやおでんを食べながら娘の婿さんと3日連続で飲んでしまった。まあまあそこまでは大丈夫だったのだが、一日置いて宇都宮で文芸仲間との飲み会があり、少し胃袋への負担が続いているかなと感じながらも、誘いに応じて行くことになった。その4日後にもこれまた文芸雑誌の編集の集まりがあり、その後懇親を深めるという名目で飲むことになってしまった。その時は日本酒の利き酒なんてのもやってしまったのでかなり胃袋に効いたようだった。
 そんなことが続いて、どうも胃酸がいつもより多く分泌されている日が続いているのが分かった。食事をとっただけで胸やけがする。これはまずいかな、久しぶりにドラッグストアへ行って胃薬を買おうかな、などと考えてみた。週末の土日には自宅で飲む習慣があるが、その週だけは一切飲まなかった。こういうことは初めてである。飲む気もあまり起らなかったのである。おかげで胃袋の方も少しずつ元気になってきて、過剰な胃酸を出さなくなったようである。食後にはっきりそれが分かった。結果的に胃薬も飲まずに済んだ。
 私には、どうも酒は2日連続して飲む程度がリミットで、それ以上は飲まないのがよさそうである。いい年をして反省した次第である。今回のことは改めていい戒めにもなった。

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