すこし愚痴言い過ぎました雨続き
◎ 病を得てから感情の起伏が激しくなったことが自分でもはっきり判る。わかっていながら、ふと気づくと今日も同じ愚痴を繰り返している。口をついて出た言葉は回収不能なのだけれど。ここにきて、自分は病だという事で、世間にあまえていたのではないだろうか?
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うっかりと私ひとりが西を向く
よくある話ではある。うっかりを認めているが、西はこっちだと確信したうえで向いたとしたら、悲劇を通り越してピンチである。長い人生にはいくらでも転がっている不幸の種なのである。うっかりであって欲しいのは本音。
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何処で切っても人生は途中なのだ
「何処を切っても」の「を」と「で」の違いが、句を左右する。「を」の場合は終わってしまった人生について語っているが、「で」はいまも続いている人生を語っている。勿論、後者でないと作者の意に添わないと勝手な解釈と一緒にぼやかせて貰った。
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みんなより少し老けてるだけなのに
木割大雄氏(俳句作家)に取り上げて貰った現代川柳である。「この一句に出会ってうれしくなっています。そうですよねぇと一人でにやにやしています。嬉しいではないか同感である。」というコメントを頂いたことで。自分的には一気に輝きを増したような錯覚を覚える句になった。
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サーブ権真っ赤なバラで取り戻す
相手との主導権争いに真っ赤なバラを送って、サーブ権を取り返したという。サーブ権の句は、ときどき見かけるが、二人の間の微妙なサーブ件争いは、複雑怪奇で、第三者には理解が難しい。次の新手に何を繰り出そうかと、レシーブしながら考えている。
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小走りの未だ麓を彷徨えり
齢86歳を迎えている。いまだに見上げる視線に変わりはない。此処まで来れば、もう世の中からは邪魔物扱いである。振り返れば、あっという間の80数年だったような気がする。役には立たなかったが、大きな迷惑もかけなかったというささやかな自負。これでよいのかも?
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大振りを見せて出方を読んでいる
「一読明解」今回は、何の補足説明も要らない、読んで、そのまんまである。お互いに相手のことを、もうひとつよくわからない場合によく使う手段ではある。次に見せる態度が、今後の二人の関係の決め手となる。言葉は相応しくないが、腹の探り合いかも、人生にもこんな場面はしょっちゅうあったような気がする。
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あの日何処にいたかと訊かれない平和
兄姉三人の原爆症患者と暮らしていた頃には、ピカドンの話題から逃げようとしても逃がして貰えなかった。世代が変わり、戦争をスポーツ化して考える若者も少なくないのか、戦争のルール?違反には反応を示す。戦争はきれいごとでは終わらない、ノーサイドなんてあり得ないのだ。地獄を見た者だけが忘れない平和の尊さ。77...【続きを読む】
涙すれすれきれい事では生きられぬ
他人様の前では「涙すれすれ」とはいうものの、もうこれまでに、充分涙を流していながら、「すれすれ」といいかっこして、取り繕っている。「きれいごとでは生きられぬ」と、本音を吐露しながらもしたたかに生きている芯の強さがにじみでており頼もしいし、いつも元気を貰っている。
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真ん丸は素敵だが真ん丸は描けぬ
コンパスで描いた丸には、味も素っ気もない。この句の丸は手書きの丸である。すなわち、個人が懸命に生きてきて持ち合わせている丸い個性である。他方から見れば丸い輪も、見る角度によっては歪に見えることもある。それこそが個性で、個人の味である。理想を求めすぎると、コンパスの円に近づいて、大切な個性が失われてい...【続きを読む】
雑草の女でよ・わ・ね・吐かぬ主義
まだ、句を吟味推敲する余地がたくさん残されている題材ではあるが。要するに、最近の女性はヨ・ワ・ネ・を使わなくなった。男性よりも酷い言葉を耳にすることもある。言われてみれば言葉遣いも日々変遷している。おもえば長生きしたもんだ。
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薄情者だからどうにでもなる私
浮世のしがらみにがんじがらめの佳人を何人か知っている。佳人ゆえのがんじがらめか、がんじがらめに嵌るのは佳人なのか、判別は難しい。本人は、あちこちから引っ張りダコの自分をジョークで薄情者と言うが、周囲には信頼の輪が幾重にも重なって、どうしてどうして。
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蝸牛つぎは恋矢をわたしにも
◎ 蝸牛の恋矢(れんし)は、交尾の際に相手を刺激する効用があるという。ナメクジやカタツムリなど有肺類は雌雄同体なのでお互いに相手を恋矢で刺激しあう必要があるらしい。あなたから、何時か私にもという積極的な求愛にもとれる。
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泣けば済むころを凌いで泣きたい日
◎ 悲しみの中で、ただただ涙を流せば、しっかり立ち直れるのは、体力よりも人間の復元力の問題である。傾いたまま漂流する船もあるがシャンと立て直して進む船もある。そんな船でもまた揺れる日もあるという。航海は長い。
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コロナ禍へ再分裂の核家族
◎ 我が国の家族が、核家族になって半世紀が経つ。ようやく再分裂を起してさらに小さくなったという。核家族が親子さえ離してしまうのは、もちろんコロナウイルスの所為ではあるが、もろに被って、この先復元できるか。それが、当たり前になるのか。
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寝返りをうって愚かな猫でいる
◎ 猫の隠喩をどう受け止めて貰えるか、気になる部分ではある。主のそばでスヤスヤ寝ていれば、障害の暮らしは安定していた筈である。不用意に寝返りをうったものだから、ご主人様の安眠を妨害してしまった。
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水ゆらり話をつけに追いかける
水にまつわる句は沢山あるから、まずは同想句に気を配る必要がある。人間が生きるために水は命である。水をめぐる争いも絶え間がない。近代でも農業と水の喧嘩は多彩である。めぐっている水はひたすら低い方へと流れるが、近ごろでは逆流さえ強いるのではないかと心配である。
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付き合うと真面目なキミが割をくう
◎ 真面目だからこそ、何とかしてやりたいと付き合ってくれている真面目な君。逆に俺なんか放っとけば楽だろうにと、単純な悪が考える。そこが真面目と悪の根本的な違いなのである。悪は善を理解できるが、善は悪を読めない。
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