Loading...Loading...

 学校へ行くと、午前中の授業の時から雨は上がっていた。天気予報が当たった。というよりお姉ちゃんの言ったとおりであった。
 給食になると、天気もよくなってきたので、先生は体育の授業参観にやる気まんまんという顔を見せていた。ぼくと言えば、いよいよあきらめないといけないのかという気持ちになり、せっかくの給食もおいしく食べるどころではなくなっていた。だいすきなココアあげパンがいつもより大きく見えて、なかなか食べきれなかった。
 いよいよ午後の授業参観である。おかあさんやおとうさんたちが学校に集まってきた。校庭はしめっていたが、とび箱の授業はどう見てもできそうであった。ぼくにはざんねんなことである。
 クラスを4列のグループに分けて、4台のとび箱をそれぞれ順番にとぶ。とび箱と生徒のまわりをおかあさんたちが囲んだ。準備体そうの時からどうも体に力がはいらない。うちのママは、ぼくがとび箱をとべないことを知らない。それを思うとよけいに落ちこむ。ぼくがとべないことを前に言っておけばよかったかな。パパにも正直に話して、休みの日にどこかで教えてもらえばよかったのかな。そんなことを考えた。でも今になってはどうにもならない。みんなすいすいとび箱をとんでいく。男子も女子もじょうずだ。おしりがとび箱にドテンとつくぼくの姿が頭の中に浮かぶ。いつもそうだ。何回やってもそうだ。〈続く〉

ポストする LINEで送る ブックマーク
❤️ ひざポン
ありがとう!

気軽にポチっと
どうぞ(無記名)

コメントはこちらから

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

Post Navigation

Copyright All rights reserved. SHINYOKAN PUBLISHING illustration by Nakaoka.K