5月の夏雲川柳テラス(互選形式のWeb句会)の課題は「背伸び」(一句提出)だった。いつもスマホの画面にタブを付けているので、今までに毎月の投句を忘れることはなかった。しかし今回は気持ちが弛んでいたのだろうか、12日の締切り日の前日11日午後になって、まだ投句していなかったことにやっと気がついた。
締切時刻は夜の11時。まだ時間は残っている。慌てて昼下がりから「背伸び」と格闘し始めた。しかし着想がなかなか思い浮かばない。こんな課題は私の長い川柳人生で初めてだった。その日の夜になっても出来ない。夜も更けて寝床でいろいろ着想を練ろうとしたが、やはり一つもヒントらしきものが思い浮かばない。浮かんだのは、森進一の名曲「港町ブルース」。「♪背のびして見る海峡を 今日も汽笛が遠ざかる あなたあげた夜をかえして…」。私が中学1年生の時に大ヒットした曲だ。「あなたにあげた夜をかえして」なんてフレーズは12、3歳の年齢には到底理解できなかった。それでも友達と森進一のハスキーボイスを真似て歌ったものだった。
話しを戻すと、寝床での作句は上手くいかず眠くなって結局いつの間にか寝てしまった。しかし夜中の2時か3時あたりだったろうか、ふと目が覚めた。夢の中で思いついたのである。「明治維新そして背伸びが始まった」。すぐに灯りを点けて枕元のメモ用紙にこれを書き留めた。きちんと五七五に収まっている。これでいいじゃないかと満足し、その後トイレに行って再び寝た。
締切り日当日の翌朝起きて、メモ書きの句と向き合って推敲してみる。うーん、直す必要が感じられず問題ないと判断。そのままスマホを使って入力し、投句完了。何とか間に合った。作品についてもかなりの満足感、手応えを感じた。
翌日から1週間が選句期間。選句数の制限はない。応募した全句にコメントも入れられる。そして19日(金)に結果発表。お陰様で、拙句は高得点で上位に入った。締切り日が迫る瀬戸際まで追い詰められ、ギリギリのところで一句が夢に降りてきた。そしてみんなに評価された。川柳の神様のご配慮だったのだろうか。ありがたい。滅多にないことではあるが、こういうことを偶に経験するだけでも川柳の醍醐味を充分感じる。だから川柳はやめられない。
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