経済再生担当大臣、教育再生担当大臣(文部科学大臣が兼務)という大臣ポストがあるが、「再生」とは死んだものが生き返ることである。日本の教育や経済は一度死んでしまったのだろうか。現場で一生懸命頑張っている教育者やビジネスマンは、この言葉に対してどのような思いを持っているのだろうか。それぞれプライドを持って業務に従事しているはずである。死んだものを生き返らせるなんて、これは全く大仰な言葉づかいであろう。
しかしこれが国民向けにはインパクトがあって、何となくもっともらしく思えてくる。国民受けがいいだろうと、名付けた人(政治家?、そのブレーン(お役人)?)も考えたのかもしれない。
最近使われ出した「新しい資本主義」というのも、これまた大層な言い回しである。少なくとも200年以上続く資本主義をどう変えるというのか。経済学者の学説をもとに唱えたのだろうが、猫の目のように首相がくるくる交代してしまう日本でそんな大きな変革が出来るのだろうか。この言語表現から率直に疑問を持っている。
思えば、かつて言われた「一億総活躍」などという言い回しも、日本の人口約1億2600万人のうち、はみ出た2600万は活躍できずに切り捨てられるというのか、そう茶々を入れたくなったものである。言葉尻を捉えただけの話しではない。国がやるべきことと国民がすべきこととがうまいように混同させれていたのである。怪しいトリックが潜んでいた。
再生の話しに戻ると「地域再生」などという言い回しもだいぶ前から耳にしている。地域を元気づける、活性化させるということなら分かる。一度死んだ地域を生き返らせると言われて、そこに長く住み続けている住民はどう思うのか。大きなお世話ですと反論したくなるのではないか。私だったらすかさずそう言うだろう。
とにかく何かにくっつけた「○○再生」は、騙されてはいけない鼻につく言葉の一つである。西洋史のルネッサンスじゃあるまいし…。
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