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 第52回 川柳マガジンクラブ十四字詩句会  

第52回川柳マガジンクラブ十四字詩会が平成29年5月18日に東京都北区王子「北とぴあ」で開催されました。出席者はお世話役の五十嵐淳隆さん、井手ゆう子さん及び植竹団扇、大谷仁子、葛飾凡斎、佐藤美文、沢辺祥子、布佐和子、松田颯秋各氏及び星野睦悟朗の10名、欠席投句は太田紀伊子、志田則保、戸田美佐緒各氏の3名でした。

当日の句評会の自由吟及び宿題、席題(五分間吟)の入選句は次の通りです。

 

Ⅰ、句評会「自由吟」

句評会の互選は◎(2点)1句、〇(1点)1句、△(疑問、-1点)1句(これは選ばなくてもよい)を全員が選句しました。句の頭の数字は、互選で獲得した得点です。

互いに慈愛嫁となごやか    仁子

 無いものネダリ母の手料理   祥子

 欅結ぶと榎縁切り       団扇

作者の解説「板橋区に縁結びに欅と縁きりの榎があります」

1 個性喪失卑俗通俗       颯秋

1 捨てられぬままポケットの鬱  美文

2 琉球と江戸越せぬ理不尽    紀伊子

 辺野古のことなどで沖縄にいらっしゃったようです。

2 迷ったときは臍の位置見る   則保

4 ダメな男に多いタラレバ    淳隆

 ゴルフの話が出ましたが、作者は麻雀のことだそうです。

5 体力落ちて手抜き熟達     睦悟朗

5 輪ゴムを溜めて閉じる思い出  ゆう子

5 蟻の大志を嗤う激流      和子

 嗤うがいいという声がありました。

6 総理の舌で売れる新聞     美佐緒

7 趣味がこうじて焦る毎日    凡斎

 畑作に精を出されている作者の実感らしいです。

 

Ⅱ、宿題

宿題は「筋違い」で句評会のトップだった葛飾凡斎さんの選でした。

〔佳作〕

1 会社の欝を妻へ吐き捨て    美文

2 珍問に負け応え潰える     颯秋

3 ごめんなさいが言えずズレ出す ゆう子

4 ブロック沈め荒れる美ら海   紀伊子

5 老いの愚痴きき浮かぶ悪知恵  颯秋

6 振った男へ打つ五寸釘     美佐緒

 披講にどよめきが起こりました。

7 的外れでももらうアイディア  ゆう子

8 親が子供にたてる伺い     仁子

9 迷路を抜けて野仏に会い    美文

10 猜疑心からのめりこむ核   祥子

〔秀作〕

1 教室で寝て塾で張り切る    睦悟朗

2 夫婦喧嘩の児に飛び火する   和子

3 金を払って医者に叱られ    和子

〔軸〕

相性のこと何を今更        凡斎

 

Ⅲ、五分間吟

宿題の特選だった布佐和子出題及び選で五分間吟を行いました。題は「水」でした。

〔佳作〕

1 雨が欲しいな水曜日頃     凡斎

2 名水だって味は解らぬ     ゆう子

3 元気な証拠汗でぐっしょり   仁子

4 水水水とツライ完走      睦悟朗

5 父の足跡なぞの水あと     颯秋

6 豊洲の地下で驕る湧き水    淳隆

7 水盃で戻らない父       睦悟朗

8 ジョッキ倒してみな水の泡   団扇

9 刻むリズムは雨だれの音    凡斎

10 朝露光る心うつして     仁子

〔秀作〕 

1 下町の井戸どうぞ飲めます   淳隆

2 水臭い酒酒臭い水       団扇

3 蛇口捻ると朝ほとばしる    美文

〔特選〕

水を得た魚振り向きもせず     祥子

〔軸〕

山の雪融け春の足音        和子

 

Ⅳ、十四字詩研究会

お世話役の井手ゆう子さんから「風」104号から11句の紹介があり、各句について話し合いました。

➀ 思い出の地を確かめに行く(茂木かをる・桶川)

② 秀才ばかり居ない少子化(平蔵 柊・八千代)

③ 少し訛って郷のうぐいす(山田純一・仙台)

④ 童話のページ土足厳禁(堀口雅乃・篠山)

⑤ 加筆を拒む上手い落書(藤田 誠・倉敷)

⑥ 家事を恨んで家事に救われ(須賀治子・白岡)

⑦ 口下手の知恵ペンが代役(小高啓司・さいたま)

⑧ ファースト流行り西も東も(桜井勝彦・白岡)

⑨ 罪の意識に走馬燈揺れ(須田 昭・桶川)

⑩ 脳日和だよ体ほほえむ(樋口百合子・大阪)

⑪ 総理笑えば格差広がる(神野きっこ・松山)

 

Ⅴ、武玉川より

佐藤美文さんから「『誹諧武玉川』の中の短句 ②」として18句の資料が配布され簡単な解説をいただきました。

向こうへ鑓のしづむ長橋

(太鼓橋なので)

畳んだ物の見へぬ独身

奢り返しておこる逗留

(吉原で)

夕顔咲いて井戸掘の帯

(井戸掘り職人が着物を着る)

帆を揚げてから咄なくなる

こよりと聞て起る狸寐

(鼻をくすぐられてはたまんないので)

新地の間夫に蚊柱が立つ

(埋め立て地)

恋しい時ハ猫を抱上

町のはずれで仕廻錫杖

(見えないふりをしていた)

今がよいとハ言ぬ後添

高野聖も金の明るみ

(高野聖=遊行する勧進僧。金はあった方が。)

遊び尽くした人を後見

(保証人)

伽藍の雨戸昼過ぎにくり

(破壊寺?)

我家の漏をあてて雨乞い

石をおろせばゆれる四阿

(四阿=あずまや)

礫を拾ふうちに小舅

(石打の習俗。防ぐはずの小舅も投げる側に)

憎い女を誉る薙刀

(奥方がお妾に薙刀指南?)

手数が入て返る羽衣

(謡曲羽衣 天人の舞をみせれば羽衣を返すと)

 

Ⅵ、今後の予定

今後の予定は次の通りです。

第53回 平成29年7月26日(水)

宿題 「深い」

第54回 平成29年9月27日(水)

宿題 「信頼」

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