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   発泡酒の誇れる旨さ

                                                                                           川柳作家 三上 博史

 前回の続きのようになるが、発泡酒のことを話題にしたい。1994年(平成6年)に、ビールより麦芽比率を抑えた発泡酒が登場して大きな話題となった。値段の安いビールの登場である。
 しかし、私の口には合わなかった。こんなビール擬きは飲めないという受け止め方をしたのである。飲み屋でもメニューに載せるところは少なかった。ところが市場での勢いは凄いもので、酒屋ではいろいろなメーカーのものが出揃うようになった。当時の私はレギュラーサイズの缶ビールを箱買いしていたが、価格の安さにどうしても発泡酒の方へ目移りしてしまう。そんな訳で発泡酒を飲み始めた。飲み屋では旨いビール、家飲みでは安い発泡酒の二重生活である。
 ある時、スーパー銭湯へ行って風呂上がりにビールを飲もうとすると、そこは発泡酒の中ジョッキしかビール系は置いていなかった。仕方なく注文して飲むと、何と旨いことか。汗をかいた後の私の体に発泡酒が心地よく沁み渡るのを感じた。これでビール党から発泡酒党へ一気に鞍替えし、家飲み用の発泡酒は各社を飲み比べて楽しむようになった。
 酒税法の改正が何度も繰り返されて、後発の第三のビールが主流になってしまい、現在は第三のビールを含めて発泡酒と呼ばれるようになった。個人的には、かつての発泡酒は日本が世界に誇れるアルコール飲料だったと思う。

  偶に飲むビールが苦い発泡酒
              博史

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