トランプ大統領の発言が世界を搔き回しているが、2017年に始まった1期目の時から思っていたことがある。当時は「アメリカ・ファースト」のフレーズが声高に何度も叫ばれていた。もう既にアメリカはNo.1ではないからそのように繰り返されたのか。No.2に転落しかけているから必死になって足搔いているのか。いずれにしても、何とか盛り返して世界で最も力強い大国の看板を取り戻したいという意識の表われなのだろう、と私は感じていた。
それでは世界で一番の国、あるいはいずれそうなりそうな国はどこなのか。まずBRICSと呼ばれる国々の中の中国やインドなどの名前が挙げられるだろう。ゆくゆくはBRICSの中のいずれかの国がGDPで世界一になると既に予想されている。そうなるとパワーバランスにも当然波及して、日本への大きな影響も出てくることだろう。まっ、何年先、何十年先か分からないが、世界地図の塗り替え作業が始まるに違いない。硝煙の臭いが世界でもっと広く漂うことだって有り得る(あまり世間を煽るようなことは言いたくないが)。ついでに言えば「パクス・アメリカーナ(アメリカによる平和)」などという言葉があるが、こういった考え方は既に過去のものであろう。
2期目になったトランプの発言はさらに過激になっている。「MAGA(Make America Great Again)」なるフレーズが叫ばれているが、1期目における考え方と基本的には同じであろう。いや更に過激になっているかもしれない。そして、1期目に積み残された政策を着々と実行している。
現在、相互関税(どこが相互なのか意味不明ではあるが)を武器に大国アメリカの復活を目指しているようだが、半分隠居の身の傍観者としてその言動を眺めていると、小気味よく感じられる時がある。発言の是非や日本との利害関係はともかく、全く無茶苦茶なことを主張している訳でもなさそうなのである。それなりに筋が通っている場合もある。それは、対外的なことだけでなく米国内の政策を見てもそう感じられる。信念を持って物事を進めていることは確かであろう。そういった見方をすると、メディアで一々取り上げられる発言のブレは表層的なもので、慣れてくると大したことではないという気にもなってくる。
それでは歴史を振り返ってみて、没落した、あるいはそうなりかけた大国が復活を遂げた事例があったのだろうか。その辺りを歴史研究者はどう捉えているのだろう。歴史に法則性・必然性・反復性・周期性などがあると考えるから、歴史という学問を究めようとするのではないか。歴史にロマンだけを求めていたら文芸の世界と同じである。蓄積された歴史認識をもとに、世界情勢についてのグローバルな将来予測を10年や四半世紀程度のスパンで試みたらどうだろう。2024年11月15日に「歴史の有用性・応用性について 」を書いたが、新聞などを眺めていると、日米関係の当面の利害ばかりに焦点が当てられ、役に立ちそうな歴史研究者の将来予測の記事は今のところほとんど出てきていないような気がする。
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