今年の春、圧力鍋を買おうと思い立った。理由はカルシウムの摂取量を増やして骨を強くしようと思ったからである。亡母が老いてから骨粗鬆症で苦労していたことも影響しているだろうか。圧力鍋で煮魚料理を作って骨まで食べ尽くす。高齢者の階段を昇り始めてから、少しずつ自分の体に気をつけ始めていたが、健康維持のために圧力鍋へ少し投資(?)してみるかという気になったのである。
しかしこの歳でわざわざ高価な圧力鍋を購入することにも些かの躊躇いがある。おそらく何千円もするだろう。うーん少し迷ったが、結局は買うことに決めた。
スーパーとかホームセンターへ行く機会があったら買い求めようと考えていた。そして、ある日午後のサイクリングのついでにお店回りをすることにした。いざ家を出てペダルを漕ぎ始めると、近くにリサイクルショップがあることを急に思い出した。イマイチ盛っていないが、まずそこを物色してそれからさらに他の店を探し回ろうと考えた。こういった店なら断然安いはずだ。
さて、そのリサイクルショップに入る。案の定、客はほとんどいない。圧力鍋はどうも置いてなさそうな気配である。しかし念のため店員に尋ねると、商品がありそうな棚へ案内してくれた。そして、何と売られていたのである。ステンレス製の重たい鍋ではなく、かなり軽いプラスチック製で電子レンジで加熱するタイプのもの。ほとんど新品のようである。これで煮れば魚の骨も軟らかくなるだろうと早速買い求めた。
家に帰って、箱を開けると取扱い説明書(トリセツ)が入っていない。ガーン、使い方が分からないとどうしようもない。ネットでメーカーを検索すると、商品のラインナップが紹介されていて、PDFのトリセツもダウンロードできる。しかし、私の買った物は少し古いタイプのものなので載せられていない。問い合わせ先に電話すると、無料で送ってくれるという。ありがたく待つことにした。その後、ネットでいろいろ調べてみると、私の買った物は市価の半値程度だったことが判った。お買い得感に改めて満足した。
トリセツが届くと早速料理しようと取りかかる。鰤のあら煮に挑戦した。適当な味付けでも何とかなるだろうと、調味料と一緒に鍋へ放り込む。電子レンジに入れてスイッチを押す。中のターンテーブルはぐるぐる回り始めたが、圧力が加わったことを表示する蓋のボタンがなかなか浮き出てこない。うーん、困った。何度も挑戦したがダメ。鍋は一応熱くなって煮えたが、骨は一つもやわらかくなっていない。残念!
とりあえず出来上がったあら煮は夕食に食べたが硬い骨はすべて残した。トリセツを読み返すと、入れる分量が多過ぎたようだ。これは納得して反省した。鰤のあら煮が骨まで食べられる調理法を改めてネットで検索すると、ガス台に載せるタイプの圧力鍋でも30分は火にかけて加圧し続けないといけないらしい。我が家にある電子レンジは、500Wの場合9分までしかタイマーを設定できない。これでは無理である。再び頭の中がガーンとなった。それでは、秋になってサンマが出回る頃に改めて挑戦してみるかと、この鍋は半年ほどほったらかしにしていた。
今年のサンマは去年よりいくらか豊漁のようで、スーパーでも多少安く売られている。これに気をよくして、サンマの煮つけに挑戦した。圧力鍋に対するリターンマッチである。まず一尾から始めた。ぶつ切りにしたサンマと水や醤油・砂糖・酒などを適当に入れた鍋を7、8分程度レンジで加熱・加圧する。今度は旨くできた。背骨も小骨も軟らかくなっている。
圧力鍋に投資した金額(大したお金ではないが)は確実に回収できるよう、これからもたびたびこれを使おう。サンマやイワシなどの魚だけでなく肉も具材にして挑戦したい。そして当初の購入目的だったカルシウム摂取量を増やして骨を丈夫にすることを目指したい。正直なところ、齢を重ねてきて転倒などによる骨折がいささか怖くなってきたのである。
Loading...

















































