酒との付き合いというのは、一般的には大体20歳前後から始まるのだろうか。醸造酒である日本酒は冷やで飲むと口当たりがいいので、酒の味を覚えたばかりの若い時分はどんどん飲めて気がつけば悪酔いしているという経験を何度もしてしまう。私も適量や限界というものを弁えないで、目が回ってトイレや路上でよく吐いたものだった。若気の至りである。
それでも懲りずに日本酒の旨さに惹かれてしまう。お猪口やぐい飲みで少しずつ飲むならいいが、コップで飲むと一気飲みも出来るので危険ですらある。それをやれば翌日は必ず二日酔いで頭が痛くなる。
冷や酒は悪酔いすると諭してくれる御仁が結構いる。私もそれを信じて酒は必ず燗をして飲むようになった。これなら少しぐらい多く飲んでも頭が痛くなることはない。ほんとにそのとおりだった。だから夏場に日本酒で晩酌する場合でも必ず電子レンジで徳利を温めてから口に運んで、汗を拭きながら酔いに浸っていた。そして、そんな飲み方をずっと続けていた。
お正月には、一応おせち料理を用意して明けましておめでとうとお屠蘇を酌み交わす。これは冷や酒が一般的だろうが、頭が痛くなる冷や酒は盃で最初の一杯だけを飲んで、その後はお銚子をお燗し直していた。朝から飲むので、その後頭が痛くなるような飲み方は元旦にはなるべく避けたかったからである。この習慣もずっと続いていた。
ある時、瓶入りのいわゆる冷酒(300ml)の味を覚えた。やはり冷やは口当たりがいい。ぐいぐいいける。飲み終えて頭が痛くならない。何故だろうと思って瓶のラベルを見たら、原材料に糖類や酸味料などの添加物の表示がない。ひょっとしたら頭が痛くなるのは、これらの添加物が原因なのではないかと自分なりに推理して判断してみた。
日本酒は量販店で紙パックの安いものをいつも買っていたが、ある日の買い物で純米酒や米だけで作った清酒という類のものがやはり紙パックで売られているのに目が行った。一升瓶の吟醸酒と違って価格もそれほど高くはない。添加物が入っていないのが何より気に入った。
早速冷蔵庫で冷やして飲んだら、頭が痛くならなかった。旨い。夏に日本酒を飲む場合はこれに限る。比較的安い純米酒などを冷やして飲むことにした。それが今もずっと続いている。
添加物の入った安酒(テレビでCMしているようなものも含めて)は冬場に熱燗にして飲むこととし、夏と冬を飲み分けることにしたのである。これを続けて現在に至っている。頭が痛くなるような飲み方からは随分遠ざかっているのである。
とは言いつつ、私も馬齢を重ねて高齢者の仲間入りをしたので、最近はお酒全般について、そもそも飲む量と回数を減らすようになったが…。
Loading...

















































