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第82回川柳マガジンクラブ茨城句会

 第八十二回川柳マガジンクラブ茨城句会を一月二十七日、茨城県取手市藤代公民館にて開催した。出席者は大谷仁子、木村昭栄、葛飾凡斎、木下種子、坂倉敏夫、本荘静光、高橋まさ、松田颯秋、山口幸、太田紀伊子の十名。当日の題と選者、宿題と選者、入選句は次の通り。

◆◆1月の句評会で、特に話題になった句◆◆
針刺しの中にも針の指定席     山口 幸
明日でさえまして7年先のこと   葛飾凡斎
お互いに賞味期限はあと少し    本荘静光
麦飯の上に梅干し老いてまで 太田紀伊子
炬燵から出せるものなしこのお尻  山下種子
寒水仙女の強さ秘めて咲く     大谷仁子
どん底で踏んだ毒矢を武器にする  松田颯秋
老齢化喜寿を過ぎても気にされず  坂倉敏夫
東北の駿馬羽ばたけ午の年     木村昭栄
願い事初日を拝む手の中に     高橋まさ

〔宿題〕▽「反響」太田紀伊子選
朝ドラが創る新たな名勝地    山下種子
放映後スーパーの棚品切れに   木村昭栄
ソプラノのアリアの響き夢心地  大谷仁子
海越えて柏手響く宮参り     葛飾凡斎
よく聞けと半分位独り言     山口 幸
一介のドラマが醸す波高い    松田颯秋
沖縄の意地じわじわと名護選挙  坂倉敏夫
札束が日本の野球掻き乱す    木村昭栄
琉球の思い江戸には届かない   葛飾凡斎
 【秀作】
大金が裏目となった名護選挙   坂倉敏夫
小さい嘘皆便乗で座臥和む  高橋まさ
鳴き竜か猫かともかく手を叩く 本荘静光
 【特選】
きつつきの乾いた音が風きざむ 大谷仁子
軸 初詣二人のこころ響き合う 紀伊子

茨城句会では、センマガの江戸時代吟の課題にチャレンジしています。江戸時代吟ファンは多いようです。

〔江戸時代吟〕▽「侍」木村昭栄選
侍も泣きじゃくる子にベロベロバ   山下種子
チャンバラをする子もいない冬の原  大谷仁子
高楊枝捨てて引っ張る人力車     大谷仁子
武家からの嫁どーれと客迎え     大谷仁子
侍の家系どの子も行儀よい      山口 幸
侍に化けた狸が尻尾出す       松田颯秋
ならぬものはならぬ会津のお侍   太田紀伊子
殿の命我が武士道は脇に捨て     山下種子
落ちぶれても侍どこか威厳あり    山口 幸
威張っては見ても大小質屋行き    本荘静光
 【秀作】
身を隠す討ち入りまでの作戦さ 太田紀伊子
竹光も武士の端くれ必需品   高橋まさ
道場で殿に勝ってはなりませぬ 葛飾凡斎
 【特選】
吉原に刀忘れる江戸の春   坂倉敏夫
軸 江戸の世もあった偽装の竹光が 昭栄

▽「印象吟・黒いピエロの人形」葛飾凡斎選
脱ぎ捨てた仮面の下が本心さ     木村昭栄
漂白の肌にかくれた春の姫      松田颯秋
可愛いが家の孫には勝てないな    木村昭栄
ちょっとだけ魔女が潜んでいるかしら 松田颯秋
悲しみをつつんでショウのコメデイアン 大谷仁子
あどけなさつい惑わされ男泣く    大谷仁子
 【秀作】
人形の夢見る瞳夜半は夜叉      大谷仁子
仮面脱ぎます誰か拾ってくださいな 本荘静光
笑わせたピエロ泣いてる舞台裏  太田紀伊子
 【特選】
二次会に被るお面を持って出る   山口 幸
軸 あの人はピエロに恋をしたみたい 凡斎

〔三分間吟〕▽「グルメ」本荘静光選
食通を気取れば財布軽くなる    太田紀伊子
あんぱんが何よりグルメ思う喜寿   坂倉敏夫
グルメグルメ成人病が待っている   木村昭栄
我が家向きB級グルメ合っている  太田紀伊子
うまそうだデパ地下でする目の保養  高橋まさ
気をつけろグルメツアーでメタボ腹  木村昭栄
ラーメンの全国制覇目ざす僕     松田颯秋
鮭弁の見分けもつかぬグルメ族    山口 幸
日本食世界トップの食という     松田颯秋
忘れないあの水ですよ北の水     松田颯秋
 【秀作】
他人知らず畑で食べる落花生  葛飾凡斎
グルメなら箸も茶碗もしかと持て 山口幸
グルメ族エビの鑑定競い合う  山下種子
 【特選】
究極のグルメ野鳥は虫が好き     葛飾凡斎
軸 C級もD級もありわがグルメ 静光

 2月から福祉会館に会場が戻ります。印象吟、江戸時代吟、即吟と盛り沢山の茨城句会、皆さまのご参加をお待ちしています。

(報告・葛飾凡斎、撮影・太田紀伊子)

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