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川柳マガジンクラブ東京句会8月例会
8月11日(日)、喫茶「モア」で第82回が開催されました。
今回はお世話役の植竹団扇さん、松橋帆波さん含めて出席者が22名、欠席投句4名、句評会だけ投句1名の合計27名でした。今回は会場が狭かったこともあり十分なメモができませんでしたが出来るだけ雰囲気を報告します。
1、自由吟互選と句評会
句評会は出席者が3句ずつ選びますが、結果はゼロ票8句、一票5句、二票3句、三票4句、四票2句、五票4句、七票1句でした。
今回も句評会の互選ゼロ票の句は掛け合いで論評しました。白子しげるさんと鎌倉大仏さんが担当しました。いつものように疑問を述べた人の前には?を付けます。

1・1、ゼロ票句から
(1)時事的な句より
時事句は、ニュースなどを知っている・いないで句の受け入れ方が大きく異なるむずかしさがありました。
王子抱き普通で初の里帰り  静枝
しげる「イギリスの皇太子さんの子供が誕生したことだと思いますがよくわかりません」
大仏「よくわかりません。グリーン車に対する普通ですか」
芳夫「皇室初の普通の里帰りだったそうですよ」
作者の静枝「皇室ではこれまでなかったことで、今回初めて里帰りをしたそうです」
データのねつ造へ血圧が上がる  千代子
大仏「製薬会社のデータ改竄の件ですね」
しげる「よくわかりません」
帆波「ディオバンのことで、血圧を下げる効果はあるのだが、+αの効果をねつ造していました」
睦悟朗「ねつ造を知ってかっとして血圧が上がってしまったという句ですね」
作者の千代子「毎日大きく報道されていましたが、ニュースをよく見ていない人にはわかってもらえないようですね」
筆者注「大手製薬会社のノバルティスファーマが高血圧剤「ディオバン」は血圧を下げるだけでなく脳卒中や狭心症の予防に大きな効果があるとされ、大きな売り上げがあったが、元社員と五つの大学が絡んでデータの操作がなされていた」
改憲へ掩護のナチス勇み足  大仏
しげる「麻生さんのことですが資質の問題ですかね。句はそうですかという感じです」
?利江「掩護がどうでしょう。難しい言葉を使うのはどうかと思います」
帆波「でも戦争用語を持ってきたのがこの句のみそでしょう」
三十六「ぶつぶつ切れているのが気になります」
作者の大仏「掩護射撃の掩護です。「勇み足」が勇み足だったかも」
(2)その他のゼロ票句より
孫子背負い立ち泳ぎする夏休み  游子
大仏「いいなと思いました。どっと押し寄せてきたことでしょう」
しげる「夏休みの情景がよく出ていると思います」
団扇「忙しくて座る暇もないことですね」
作者の游子「背負いはしょいです」
快便をトイレの神に褒められる  三十六
しげる「歌を題材にしたのでしょうがちょっと薹がたったかなと思います」
大仏「私も最近快便ですが、トイレの神様は使われ過ぎてきました」
作者の三十六「歌に寄りかかったつもりはありません。私ずーっと快便です」

1・2、一、二、三票句より
下一桁いつもそいつが愛想いい  六平太
芳夫「宝くじかと思いましたが、そうではなく漢字の八になっていることかとも」
?品子「面白そうですが、下一桁がわかりません」
?千代子「わたしもわかりません」
帆波「宝くじかと思いました」
作者の六平太「宝くじです。いつも期待して全桁照合から見ていきます。一枚だけは当たるのですが」
路線図に乗り換えの手間書いてない  芳夫
以呂波「大手町でひどい目にあいました」
静枝「エキタンで調べても違ったりします」
睦悟朗「大江戸線への乗り換えで駅が地下深くて大変でした」
帆波「この句のような実感が多いですね」
芳夫「間違えて乗ってしまって作りました。来月はもっと良い句を出します(笑い)」
通院のスタミナだけは持ち合わせ  きみ
倫也「つらい経験をしたことがありますので」
品子「面白い句だと思いました」
栄子「通院している人が元気でおしゃべりをしているのを見てそうだなと思いました(笑い)」
団扇「スタミナと大げさに言っているところが面白い」
作者が欠席の、ご高齢のきみさんだったのでびっくり。寄せられたコメント「この年になりますと通院に悲哀を感じます。通院できるうちが花だと思います」
お嬢さん刺激が強すぎます夏  藤みのり
倫也「破調的だが、そうだとも思います。むきだしの足が拝める夏が来る と言う句を作ってひんしゅくを買ったことがあります」
栄子「男性の気持ちで見るとそうだろうと思いました」
帆波「既視感が強い句だとも思います。郁恵さんの夏のお嬢さんとか」
作者は欠席の藤みのりさんで寄せられたコメントは「女性の私でもドキドキさせられるようなことがあります」
覚めやらぬ夢へ鳴らない鈴を振り  利江
正「相当な大望を抱いている人か。相反する表現が面白いです」
しげる「未練があるのでしょう。駄目だと思いながらチャレンジする。含みがあっておもおしろいです」
大仏「前半、後半とも頼りない感じですが、並ぶといい感じになっています」
?睦悟朗「わかりませんでした」
?倫也「覚めやらぬ夢、にちょっと引いてしまいます」
帆波「そうはいっても感情を超えたところで・・・」
作者の利江「古風な、大げさな表現だとは思いました。自分が追い付かない、届かないことが多くなってきています。マンネリからも抜けられないと感じています」

1・3、四、五票の3句
深呼吸心の存り処確かめる  倫也
存り処をどう読むか、意見がありましたが、作者は「存」も辞書にあると説明しました。ほとんどの人も「ありか」と読んだようでした。
選んだ正美、しげる、品子、ゆめかそれぞれ「自分を振り返る、見つめる」などと受け取ったようです。
作者の倫也「「呼吸」の題でいろいろ考えました。心はどこにあるのか呼吸の仕方で胸のあたり・お腹の当たり、・・・」
団扇「心はどこになるのか。心は心臓、西洋でもハート。でも判断や感情は頭。人体として総合的に動いている」
さあ切れと首を差し出す流し台  団扇
選んだ桃葉、順風、こいし、正は台所と取ったようです。
選んだ大仏「意味は分からないが面白い」
帆波「理髪店のことでしょう」
作者の団扇「理髪店です。頭を洗うところはなんて言うのか聞いたら流し台だと言っていました」
倫也「それだけのことね」
団扇「それだけの
ことです」(大笑い)
来たバスに乗るから道が定まらず  帆波
闘句朗「共感句です。昔私鉄の職員だったので職務乗車でどこまでもいけました」
静枝「定年後の進路かなと思いました。道が定まらないのは悪いことではなく、気ままに生きているということかと」
芳夫「一人旅のように、定まらないのを楽しく思っている」
ゆめか「皆さんと同じですが、深い句だと思いました」
団扇「主体性はあるが、来たバスに乗るのでしょう」
作者の帆波「芳夫さんが言っているようについついかかわってしまう。それも面白い。偶然に身を任せている」
年齢を聞いて保険屋黙り込む  睦悟朗
選んだ唯夕、大仏、桃葉、順風いずれもそうだ、と実感のよう。加えて利江は「保険屋だけでなく、換気扇なども75だと言ったら勧めなくなった」
帆波「スマホだけはいい加減です。途中解約になるが損しないから」
保険のプロの正「この句は事実と違います。まず年齢を聞いてから勧めます」
三十六「「そうだと思って入れませんでした」
問題はこの後。「保険屋は問題があります。○〇屋というのは、自分のことを言う場合以外はまずい場合が多いです。〇〇屋さんは許される場合が多いですが」との指摘がありました。
作者の、睦悟朗「気をつけます。正さんごめんなさい」(笑い)
此岸より彼岸に多い好きな人  以呂波
選んだ千代子、静枝、睦悟朗、三十六、なども同年輩でなくなる人も多い年頃で共感があったようです。
正「こっちにいる、あっちにいるに新鮮さを感じました」
団扇「此岸にいるのはやな人ばかり・・・」(笑い)
作者の以呂波「好きな人とは、ごひいきの人、役者さんや音楽関係など。最近亡くなることが多いので」
棘の数増やして赤いバラが咲く  団扇
しげる「年齢を感じます。知らず知らずに人を傷つけながら、自分のやりたいことをやっている」
闘句朗、唯夕、順風はきれいなバラには棘があるの延長で面白いと感じたようです。
三十六「川柳的には「棘の数増やして咲かす赤いバラ」もよいかと。川柳会の女性のことかな」
?利江「わかりませんでした。私のことを言っているのかな」
?睦悟朗「理屈っぽく言えば、バラの棘は増えたり減ったりしないでしょうに」
団扇「当選議員のことではないですか、棘がいっぱいあるのに、(ボードに)当選の印の赤いバラがつけられる」
作者のこいし「(その通り」時事吟です」

1・4、七票句=最高得点句
人生をかみしめている総入れ歯  朔太郎
正美「歯を食いしばって生きてきたが気が付いたら総入れ歯」
闘句朗「肉感的な句です」
唯夕「老いに対して良い感じでいる」
以呂波「人生をかみしめている、が良い表現」
睦悟朗「よく口をもぐもぐしているご老人がいるがあれは人生をかみしめているのですね」
正「ユーモア句、人生をかみしめるころは総入れ歯、ということですか」
団扇「入れ歯はなかなか合わなかったが今は進歩してかみしめられる」
欠席の作者朔太郎さんのコメント「人生をかみしめているようになってきている」

2、宿題の課題吟
課題は「抜ける」で、植竹団扇さんの選でした。
選者の話「今回の宿題は、抜けるで読み込み不可でした。読み込んだ句が15句ありましたが、はずしました」
三十六「そのために苦労して作ったのですから」
選者「抜け道を近道とする句も多かったです」
「佳作」
川風を袂に入れて夕涼み  唯夕
核心が欠落してる美辞麗句  しげる
お小言は後で聞きますエスケープ  みのり
ドンマイと叫ぶトンネルしたサード  芳夫
渋滞へ近道を知るドライバー  栄子
整形の鼻を突き出し金メダル  静枝
輪の外へ出ると不安が募り出す  しげる
シード校奪い返した山下り  朔太郎
二番手につけて勝負の風を読む  三十六
パンクして取り残されたツーリング  桃葉
天の句よりボツ句の方がいとおしい  大仏
燃え尽きてしまった感の有る軽さ  闘句朗
音までがおつなワインのコルク栓  千代子
夏雲の底ぶんまけている豪雨  静枝
脱色を幻にした美白剤  利江
天辺が透けて寒暑へ要る帽子  睦悟朗
「秀」
風の道塞ぎ東都の涼を消し  以呂波
助手席のロン毛一本揉めている  千代子
玉ノ井の名前が残る相撲部屋  芳夫

軸 本物の山葵効いたか鼻から目  団扇

いつもはこの後5分間吟を行うのですが、雷雨が中断したようだったので再び来ないうちにと解散になりました。

次回の東京句会は9月8日(日)、駒込学園で開催します。
宿題は「直」3句(表現自由、読み込み可)です。
句評会用自由吟は9月3日(火)までに下記に送ってください。
 投句先
郵送:〒125-0061 葛飾区亀有1-13-1-407  松橋 帆波
Fax:03-3604-7328
メール:honamikp61@gmail.com
新葉館に送る場合は8月末締め切りです。

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