このシリーズを読んで私の作品鑑賞の展開がいきなり脱線し、どれほど横道に逸れてしまっているか、少し呆れるくらい分かっていただけたかと思うが、読者の皆さんには少し苦痛でも辛抱強く付き合っていただけたのではないか。そんなスタイルの鑑賞でも、現代川柳を全く知らない方、あるいはサラリーマン川柳や企業が募集するテーマ川柳程度しか川柳というものの知識がない方に読んでもらって、現代川柳ってこんなに奥が深いのか、解釈すればこんな広がり方があるのか、そういったことが少しでも分かってもらえたならば素直に嬉しい。連載中もある程度の反響が私のところに届き、川柳という文芸の普及・PRに少しでも役立ったかなと若干の手応えを感じていた。川柳を知っていても知らなくても、こういう読み方があるのかということを少しでも分かってもらえたならば、それだけで達成感がある。
今回わたしが出版を決めたのは、川柳のおもしろさを広めたい、共有したいという願いがあるからであり、そのためには、句を詠んで作ることだけでなく句を読んで味わうことも大切だということを改めて分かってもらいたいからである。タイトルの「川柳の神様」は出版社からの提示でそのように決まったが、目に見えぬ存在だけれども川柳の神様は大空のどこかに必ずいて、いつも俯瞰しながら川柳を詠む者と読む者をつなげてくれる仲立ちをしていると思う。振り返ってみれば、そういったことを信じながら、私は一生懸命に川柳を鑑賞し続けたのだと思う。川柳として詠みたいまたは詠むべき事物や事象、実際にそれを詠む人間、出来上がって活字になった作品、その句を味わって心が動かされる者、これらすべての間には川柳の神様が存在して、温かく取り持ってくれているのだと私は思っている。拙著の思いは読者にどこまで通じたか分からないが、私なりの紹介で私なりに作品を掘り下げ、あるいは広げてみせたつもりである。それが少しでも分かっていただけたならば幸甚である。〈完〉
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