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 西側諸国って何だろう。取り敢えずWikipediaで調べてみると、以下のように書かれていた。

[西側諸国(にしがわしょこく、西側、資本主義陣営、自由主義陣営ともいう、英語:Western Bloc、ウェスタンブロック)とは、冷戦中(また終結後も)、ソビエト連邦や東ヨーロッパ諸国などの社会主義諸国(東側諸国)に対抗したアメリカ、イギリス、フランス、ドイツ、トルコ、日本、韓国、イスラエル、サウジアラビアなどの資本主義諸国を指す言葉。
ここでいう西側は、ヨーロッパにおける資本主義陣営と共産主義陣営の境界が鉄のカーテンと呼ばれる東西ドイツを境にしている事に由来するが、実際には欧州東部にも西側諸国は存在した(トルコ、ギリシャ)他、欧州以外のその他の地域では、属する陣営と地理上の東西が反転することもあった。
西側各国はアメリカとの単独・多国間の政治・軍事的保障条約に組み込まれた。それらの機構として有名なものは、北大西洋条約機構(NATO)、米州機構(OAS)などがある。]

 高校生の頃にNHKで「ニュースセンター9時」という番組が平日の毎夜に放映され始めたた。初代のキャスターは磯村尚徳さんだった。大学生になると社会見聞を広めるために下宿でよく視聴したものだった。
 磯村さんだけでなく、同番組の歴代のニュースキャスターは海外特派員の経験者が多く、国際的な問題に精通している。だから、口々に「我々西側諸国は…云々」などという括り方の言い回しを当然のごとく使ってコメントすることが多かった。
 1975年から始まったサミット(主要国首脳会議)に、高度経済成長の真っ只中にいた日本がメンバーとして仲間入りしたことなども、「我々西側諸国は…」の言い方をより自然なものにさせたのかもしれない。1964年の東京五輪、1970年の大阪万博を経て、日本は文字どおり先進国の仲間入りをしていた訳である。
 しかし正確に言えば、日本は世界の中で西側には位置していない。地図上もそうであるが、欧米や中東、アジア諸国と一緒くたにしてこういう呼称が使われることへの違和感は簡単に拭い去ることはできないのではないか。
 欧米などの外国で生まれ育った、あるいは留学経験がある、そういった国際感覚を身に付けて日本という国を客観的に相対化することが出来る人なら、「我々西側諸国」という言葉に違和感は持たないかもしれないが、そうでない日本人はなかなか西側諸国の一員という自覚が生まれないのではないか。時代遅れと言われても仕方がないが、言葉だけが先行するような国際感覚というものはいつも危うさを孕んでいる。国と国との間で何かの摩擦が生じた時にそれが図らずも露呈する。
 言葉の使い方というのは難しい。いくら学校の社会科の授業で勉強したからといっても、「西側諸国の感覚」はなかなか習得できないだろう。それはそこで長く暮らして価値観と思考回路を共有してみなければ分からないのではなか。
 「自由主義」という言葉も不確かなものを内包している。資本主義経済というならすんなり理解できるが、自由主義経済となると、何を持って自由というのか、考え出すと疑問となることがいくつも出てくる。自由とは、自由という名のエゴが通用することでもあるのではないかと思いたくなる場合もある。自由という概念は一応理解できるが、その自由が主義となるといかがわしさも現れてくるのではないか。
 グローバリズム、グローバルスタンダードなどというが、現実を見渡せば、「地球は一つ」という考え方に世界はうまくまとまっていない。多様性と言っても、どこまでそれが尊重されているかは疑わしい。言葉だけ、概念だけのタテマエ論が先行する、それが国際社会の現実なのだろう。
 最後に付け加えると、ロシアのウクライナ侵攻で「NATO(北大西洋条約機構)」という呼称が頻々に報道で紹介されているが、もうそろそろこの名称は変えた方がいいのではないか。どう考えてみても北大西洋からかなり離れた加盟国の数があまりにも増えてきている。

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西側諸国とは何か?”にコメントをどうぞ

  1. サワノイサオ on 2025年8月8日 at 3:12 PM :

    三上さんブログを時々拝見し参考にさせてもらってます。民間企業(計測器メーカー)に40年勤務し企業間の生き残り競争の中でグローバルという概念を意識しました。欧米からはグローバルスタンダードと称して品質基準・規定によって輸入規制をかけ自国製品の防衛戦略を仕掛けてきましたが国内製品はこの規定を全てクリア(国内基準の許容値は欧州基準より厳しい規定値でありクリアするのは当然の結果である)するもので改めて我が国の品質の高さに自負したものです。近年米国は根拠に乏しい理由を掲げて取引相手国に高額な関税を掛けています。更に関税を脅しに理不尽な投資を約束させるなど強硬な対応にでています。これは経済戦争です。我が国のリーダーは何故対抗処置に出ないのでしょうか。国益を守る気概は無いのでしょうか。
    三上さんコメントをお願いします。

    • 三上 博史 on 2025年8月21日 at 8:19 PM :

       サワノイサオさん、コメントありがとうございます。
       企業戦士として頑張ってこられた訳ですね。
       トランプ関税のことは直接的に言及しませんが、このブログでは、政治経済的な出来事の言語的な現象については今後もいろいろ考察して発信していきます。

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