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乱魚師の命日4月15日に第5刷発刊となったちくま書房「知的生活習慣」外山滋比古著が書店で平積みになっている。

  1. 頭に刺激
  2. 体に労わり
  3. 心を豊かに

の3章からなっているが、この③に俳句・川柳―――頭の体操があり、うれしいぺーじがある。

俳句は田園・農村の詩である。季語の大半は実感を伴わないものである。と喝破。

川柳は俳句より知的としている。

俳句から遠ざかろうとしたとき、どうしたわけか、今川乱魚さんと親しくなった。あとで知ったが、全日本川柳協会の会長だったらしい。会いたいと言ってきたから会った。あってよもやまの話をした。癌をいくつも克服したというのでその話が興味深かったが、肝心なことははっきりしないまま別れた。しばらくすると旅先から土地の名物を送ってきた。そしてまた会いたいという。そんあことが何度かあって会った時に、実は相談したいことがあると遠慮がちに切り出された。中学校高等学校の国語教科書に川柳を入れたいというのである。短歌や俳句のない教科書はないが、川柳を載せた教科書もない。何とかして川柳を教材にしたいと言う言葉には不思議な力があった。

私はかねてから俳句より川柳の方がより知的でその点で俳句は川柳に及ばないというかねてからの持論を枕にして、勝手なことをのべた。調子に乗って

 起きて見つ寝て見つ蚊帳の広さかな  加賀千代

なんて、どこがいいのか。間が抜けたつくりごとである。もうちょっとエスプリがなくては、いやらしさが先に立つ。これを名句のように言い伝えてきたのは俳句の不明だとしてもよい。そこへ行くと、

 お千代さん蚊帳が広けりゃ入ろうか

という川柳はいかにもユーモアがあって、軽妙である。作者の名のないところがまたよろしい。作品にいちいち作者名を付けるのは近代の風習である。そんなことをしゃべった。乱魚さんは教科書へ入れることで頭がいっぱいであるように見えた。

このほか「川柳に注目する外国人」の中でもブライス先生の想い出を入れた後で乱魚さんに提案したことが書かれている。

英訳川柳の始まり―――などなど。

高齢者のたしなむ文芸として川柳は最も優れているのではあるまいか。と締めくくっている。

ことし弐番目にうれしいことだったのでお墓へ報告してきたいと思う。

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乱魚師登場「知的生活習慣」へ”にコメントをどうぞ

  1. 上野楽生 on 2015年4月22日 at 10:29 AM :

    紀伊子さん、こんにちは。
    全日本川柳協会会長と言わずに川柳の話をするのは、いかにも乱魚さんらしいと思います。
    乱魚さんは、相手が川柳のベテランであっても初心者であっても、いつも同じスタンスで話してくれて嬉しかったことを思い出します。
    本当にいい人だったなー

    • 太田 紀伊子 on 2015年4月23日 at 8:44 AM :

      上野楽生様
      早速のコメントありがとうございます。あなたのおっしゃる通り目線はいつも相手に合わせてくださる方でした。手土産は持って行かず旅先から送るというのも話の糸口になりますね。外山先生は乱魚さんをよく御存じなのですね。きのうの芸文講座はこの本がテキストでした。
      乱魚さんを知らない方も多くなりましたがみな感動でした。
      大阪に行くと楽生さんがあちこちご案内してくれたことをとても喜んでおりました。
      沖縄のCDありがとうございました。

  2. 佐藤 千四 on 2015年4月23日 at 9:56 AM :

    おはようございます。
    乱魚先生は折につけ夢に見ます。いつもニコニコしています。先生の情熱がよく分かるお話です。「知的生活習慣」素晴らしい本です。
    お千代さんの句は川柳子の格好の材料になっていますね。彼女が現代の人であればきっと乱魚の弟子になり必ずや日本を代表する女流柳人になっていたでしょうに。

    新幹線で千代は乱魚の門を推す

  3. 太田 紀伊子 on 2015年4月24日 at 6:59 AM :

    佐藤千四様
    おはようございます。
    千四さんが乱魚さんから大賞の賞状を手わされる時の情景が浮かんできました。三日坊主40周年でしたか、私の天の句だったので私も舞い上がりました。「伊達男」の句でした。

    「新幹線で千代は乱魚の門を推す」千代の里から2時間の新幹線ですから、乱魚師に会えたかも。乱魚さんも疎開したのが金沢だと奥様に効きました。
    「朝顔につるべとられてもらい水」も乱魚ユーモア川柳に入りますね。

    福島の復興もなかなかのようですね。高市代議士も靖國参拝をしたりで、また中韓に刺激ですね。今日もありがとうございました。

  4. 二宮 茂男 on 2015年4月27日 at 6:30 PM :

    紀伊子さん こんばんは。乱魚先生は、「川柳」を愛され、会長さんというお立場で、「川柳」のことを、色々と考えておられたのですね。早速、「知的生活習慣」、読ませていただきます。ところで、私は、乱魚先生に、「私は、ユーモア句が苦手で、こまったものです」と、こぼしたことがあります。その後、暫くして、学ばせていただこうと、先生のご著書「ユーモア川柳の作り方と楽しみ方」を購入し、読み進む内に、ビックリ仰天。「シニカルな視点で捉えるユーモア川柳」との見出しで、「人は見かけでは判断できないが、真面目人間とユーモアの性格も一見相容れないように見えて、そうでないことが少なくない。二宮茂男さんもその組みである」と10数句紹介して励ましてくださいました。大先生にして、そんな細やかさが、おありでした。とてもありがたいことでした。紀伊子さんありがとうございます。乱魚先生の弱者への思いやりを、ふと、思い起こしました。

    • 太田 紀伊子 on 2015年4月29日 at 8:03 AM :

      二宮茂男様

      昨日いただいてましたのに遅くなって失礼いたしました。今日は京浜大会ですね。関東では権威のある大会でっしたから、何度か出席して学ばせて頂きました。
      私はつくば牡丹の会のレイクサイドつくばへ参加です。この会は私の講座から発展した一番目の吟社ですので思い入れがあります。来年は15年になりますから。

      「乱魚先生に、「私は、ユーモア句が苦手で、こまったものです」と、こぼしたことがあります。その後、暫くして、学ばせていただこうと、先生のご著書「ユーモア川柳の作り方と楽しみ方」を購入し、読み進む内に、ビックリ仰天。「シニカルな視点で捉えるユーモア川柳」との見出しで、「人は見かけでは判断できないが、真面目人間とユーモアの性格も一見相容れないように見えて、そうでないことが少なくない。二宮茂男さんもその組みである」

      これはどの本でしょうか、見落としかもしれませんが、私の持ってない本かも知れませんので教えてください。
      今日もいい日になりますように。

      • 二宮 茂男 on 2015年4月30日 at 7:57 AM :

        紀伊子さん おはようございます。今川乱魚著「ユーモア川柳の作り方と楽しみ方」(新葉館出版 1400円)です。明日から、5月。連休をお楽しみ下さい。

        • 太田 紀伊子 on 2015年4月30日 at 11:01 AM :

          二宮茂男様
          失礼いたしました。赤い本でした。4ページに渡って描かれてますね。書いておくことは大事だということを教わりました。ありがとうございました。

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