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仙台からJR東北本線で北へ約25分行くと「国府多賀城という駅があります。ここは文字通り、かつて大和朝廷の国府が置かれていた所で、南の大宰府、北の多賀城と呼ばれるほど重要な防衛拠点だったようです。

その多賀城が築城されてから1300年の今年、城の南大門が復元され、政庁跡や兵舎跡、南大路などが整備され、一大歴史遺産の様相です。

もちろん、観光資源としての思惑も大いにあるのでしょうが、それはそれとして「坂上田村麻呂」や「アテルイ」といった有名人(教科書でしか聞いたことがない)の往時を偲んでみるのも一興かと思います。

また、南大門のすぐ傍に「壺の碑(つぼのいしぶみ)」なる万葉の歌枕が現存しています。かの松尾芭蕉もこの地を訪れ、草に埋もれたこの碑を見て、感激に涙したと「奥の細道」にも記述があるほどですから、俳諧の亜流たる川柳子としては欠くことのできない歴史遺産だと思われませんか。

仙台にお越しの際は、ちょっと脚を伸ばしてみてはいかがでしょう。

南門の壁の白さや秋高し  文庫

 

 

 

碑の刻字をなぞる秋茜 文庫

 

 

第169回川柳マガジンクラブ仙台句会

 

開 催 日   令和6年10月19日(土)

開催場所   仙台市荒町市民センター

参 加 者

阿部日向子さん、橋爪志津代さん、荒井まさきさん、

木立時雨さん、佐藤安子さん、佐藤岩嬉さん、島文庫、の計7名

 

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第1部 「 句 評 会 」

 

〇 政治家の裏金見んと股覗き 時雨

■句評/股覗きと言えば、天の橋立だよね。こうして政治家をまともに観たら裏が観えない。股覗きでもして見ないとダメかも?と言うことかな。

□句意/この句は、「フェルマータ」の課題吟に出して没になった句です。あの記号が股覗きのスタイルに似ていましたから。ご推察の通りの句意でしたが、選者には分かりずらかったかも知れません。(いわゆる考え落ちの句は大会には不向きとの意見も)

 

〇 愛犬を「イヌ」と言ったらむっとされ まさき

■句評/簡単明瞭で、かつウイットも効いていて佳句です。上品な奥様方は、飼われておられる愛犬を「ウチの児」などと呼んでいますからね。そんなお方に「お宅のイヌ」何て言ったらヒンシュクモノですよ。せいぜい「ワンちゃん」がいいところでしょう。「むっとされ」は「ムッとされ」の方がいいかも。

□句意/知り合いの方だったのですが、つい「イヌ」と言ってしまい(しまった)と思ったときは後の祭りでした。名前を知っておれば、名前で呼んだのですがね。「ワンちゃん」は良いニュアンスですね。これからはそうします。

 

〇 月と酌む酒に染み入る虫の声 安子

■句評/スーパームーンの今日にふさわしい句です。「染みる」以下は、芭蕉の本歌取りっポイですね。「月」と「虫の声」、の季語二つが気になります。「腹の虫」と茶化してみるのも一興かも。

□句意/スーパームーンにちなんで詠んだ句ですが、俳句みたいな仕上がりでしたね。本歌取りではないのですが、若山牧水の「白鳥は悲しからづや・・・」をイメージしていました。夫は良い句だと褒めてくれたんですがね。

 

〇 白内障術後の影も紫に 岩嬉

■句評/「紫」と聞くと今は大河ドラマの「式部」を連想してしまいますが、それとは無関係なのかな?「も」だからもう一つ影があるように思えるのだが、それは何んでしょうね。白内障手術の後は劇的にクリアな視界になると聞きましたが、違うということ?紫の影は実際のことなのかな。

□句意/実際の事です。見えるものが薄い紫がかっていて、影は実際に紫です。医者に勧められて手術したものの、今は少し後悔しています。大河とは全く関係ありません。そのままですから・・・。

 

〇 回顧録 入りたい穴そこかしこ 志津代

■句評/回顧録って、自叙伝とも違うよね。自叙伝の主人公なら別として、回顧録は日記帳と考えれば、非公開だから羞恥心はないと思うが?いやいや昔の日記を読みかえしたりすると、結構、恥ずかしいものですよ。

□句意/回顧録なんて立派なものではありません。過去の出来事を振返るという意味の比喩として使いましたが、大袈裟でした。(だとすればそのまま「振り向けば」の方が良いかもの提案)・・・そうですね、そう直します。

 

〇 鮮血の聖杯啜るネタニヤフ 文庫

■句評/鮮烈な印象の句でドキッとします。イスラエルの止まない殺戮を「聖杯の血を啜る」と比喩したところが、宗教に根差した戦いの不毛さを物語っている。

□句意/宗教を含むイデオロギーに関する句は、川柳大会のような場所ではタブー視される傾向があるようです。この句はある大会の自由吟に投句して没になった句です。それなりに自信があったんですが(笑)。でも、よくよく考えるとカトリックの人たちにとって「聖杯」は神聖な物だから軽々しく使ってはいけないのかも知れませんね。その点からも「鶴彬」は大変な川柳作家だったのだと感心します。

 

〇 残業の分だけ伸びる不精ひげ 日向子

■句評/働き方改革や労働基準法改正で残業はかなり減ったのでは?大企業はともかく中小では変わらないと聞きますよ。朝に剃った髭が夕方には青くなり、深夜には真っ黒になる。男にしか分からない感覚ですよ。(女性の句とは意外です)

□句意/法律とか難しいことは意識していません。職場での男性陣を見ていての実感句です。それが、生理的に伸びたものでも、何か「頑張った証」のようで、女性陣から言わせると「男ってズルイよね」となるわけです。髭をゴシゴシしながら「あーあ、疲れた」などとこれ見よがしに・・・。

 

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今月の学び

句会の没がなんだ!

大会の没がなんだ!

己が川柳は己が道、句会大会ではない。

 

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 去る9月29日、「第73回東北川柳大会」が開催され、席上、当句会会員の木立時雨さんが、月刊「川柳宮城野」の年度最優秀作品賞に選ばれ、表彰されました。

表彰作品は、「処理水の完了までは生きてやる」です。おめでとうございます。

第2部 「 句  会 」

 

今月の宿題・選者および入選句は次のとおり。

■宿題『 煮る 』 佐藤安子選

○佳作

鳥たちも集まってくる芋煮会 志津代

煮ても焼いても食えぬと言われ料理人 志津代

鍋自慢少数意見に「ひっつみ」も 岩嬉

煮るのなら鯉濃にしてとまな板で 岩嬉

母の出す黒豆だって市販品 日向子

一夜明け煮こごり載せて朝ごはん まさき

しょうゆ派とみそ派で囲む芋煮鍋 文庫

ごった煮の家族灰汁など取りません 時雨

○秀句

長引いた電話が焦がす筑前煮 まさき

面取りし下茹でをして嫁に出す 時雨

煮えきらぬ芋と男にかぶりつく 日向子

〇特選

政治屋に民の腸煮えたぎる 文庫

軸吟 生煮えの政策叫ぶ衆院選

■宿題『自由吟』 佐藤岩嬉選

○佳作

下向いて配布資料に同化する 時雨

黄落の路で第九の歌がする 文庫

どの党も票のためならえんやこら 安子

半袖を選手交替させぬ秋 日向子

ルッキズムたぶん神世の昔から まさき

欠礼を葉書値上げのせいにする 文庫

品不足の次は高値の米騒動 安子

同じもの2コ3コある推しグッズ 日向子

○秀句

借金は貧乏人の回り物 時雨

日本でも「クライマックス」やってるよ 志津代

機械化進み増える不器用 まさき

〇特選

栗ごはん見える夫の得意顔 志津代

軸吟 リハーサルなしでも出来る握手なら

 

今月の句会風景

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令和6年11月の定例句会

開催日時   令和6年11月16日(土) 13時から

開催場所   仙台市荒町市民センター

(地下鉄五橋駅から徒歩10分)

宿   題   「神無月」 「自由吟」 の各2句

参加費用   会員 1,000円  会員以外 1,200円

※なお、ご参加の方は、会日の1週間前まで、句評会用の雑詠1句をウエブ申込み時に

ご入力下さい。

 

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令和6年12月忘年句会

開催日時   令和6年12月21日(土) 12時から

開催場所   ホテルふじや (JR長町駅前)

仙台市太白区長町5丁目3-23

会  費   会員 2,000円  会員以外 2,500円

宿  題  「ばたばた」 「自由吟」 の各2句

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あなたも川柳の句会を体験してみませんか?

見学無料、川柳未経験の方も大歓迎です!

ご自由に、会場へお越し下さい。

句会に参加される方は、下記ホームページから、

「仙台句会」の案内ページに入り、

必要事項を記入してお申し込み下さい。

https://shinyokan.jp/senryuclub/sendai/

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