川柳にも川柳の神様がおられるようです。
残暑も一服した九月のある日、青天?否、曇天の霹靂か?本年度の宮城県芸術祭奨励賞受賞の知らせが我が家に舞い込んで参りました。近頃は作句に低迷する日々でしたから、その喜びは天にも昇る心地であったことは申すまでもありません。
しかし、同時にこれは川柳の神様の叱咤激励かも知れない?そんな風にも思えたのです。
川柳歴も浅く、ただがむしゃらに書き綴った拙句でしたが、選考委員の先生方にご評価頂き、このように大きな賞を頂戴できるとは夢のようです。
ややもすると消沈気味だった作句意欲にまた新たなエネルギーが沸々と湧いてまいりました。
おぼつかない足取りではありますが、私はこれから険しい川柳の道を歩いてまいる所存です。とはいえ、生来の怠け者、道の途中で居眠りしているかも知れません。そんな時はご遠慮なく、尻を蹴飛ばして下さい。また飛び起きて走り出します。
末筆になりましたが、雫石先生、佐藤岩嬉さん、それに川柳マガジンクラブ仙台句会のメンバーの皆さん、それからこれまで温かく指導下さった先輩の皆々様、加えて天におられるだろう?川柳の神様、本当にありがとうございました。
僭越ですが、受賞作「平成」の20句のうち一部をご披露させて頂きます。(島文庫)
天災に強い臆病者になる
届かないものを欲しがる左の手
軍拡がまた満州の方をむく
ふくよかな人の手にあり募金箱
山一の大樹も折れる沙羅双樹
次々と天地荒ぶる平成や
宮城県芸術祭奨励賞受賞者(写真右端・島文庫)
ブログの中段に、「宮城県芸術祭宮城県知事賞」を受賞された西恵美子さんの記事も掲載しています。ご覧ください。
第123回 川柳マガジンクラブ仙台句会
開 催 日 令和1年11月16日(土)
開催場所 仙台市太白区中央市民センター
参 加 者
阿部日向子さん(初参加)、
佐藤和子さん、笹 美弥子さん、矢口瑛香さん、
木立時雨さん、柳川ひょうごさん、
佐藤安子さん、佐藤岩嬉さん、島 文庫の9名
第1部 「 句 評 会 」
定例の句評会からの報告です。
〇 この判で同姓になり別になる 岩嬉
■句評/結婚、離婚、その対比が面白いですね。でも、最近は籍を入れない事実婚も増えているみたいですよ。(サザエさんの名字がフグタだったのか、と話が盛り上がる)
〇 それなりに世話好きな友いる安堵 瑛香
■句評/句跨りの句ですがリズムが悪いですね。句の意味はよく分かります。(べったりじゃない友人がいる安心感を読みました、推敲もせず思ったままパッと出してしまいました)最後の安堵が締まりますね。
〇 早鐘の鼓動病理の結果出る 文庫
■句評/検査結果を聞いたドキドキ感を詠んだものでしょう。(自分ではそれなりと思ったんですが?ある大会で没句でした)説明しただけで、そのまんま。これで読者の共感が得られるのかな?
〇 いい人をやめて長生きするつもり 日向子
■句評/いい人でいるって大変なことですよね。一見、後ろ向きとも思えますが、その実は否、でも出来そうにないなと余韻を残しているようにも受け取れる。「いい人をやめる」何か自己犠牲をひけらかしているようで嫌だな。句の字ずらだけを見ては短絡過ぎるよ。(下五のつもりは予定の誤りでした。ちなみに私はいい人ではありません。)
〇 十九号海なき里に津波痕 ひょうご
■句評/先の台風の被害のことですね。だだ、意味合いからすれば中七の助詞は「に」ではなく「の」なのかも?時事川柳は一過性のものではない、それを実感させる句ですね。(中七の「里」を最初は「国」としたのですが、やはり里でしたね)
〇 手裏剣と思えばスマホ日本人 時雨
■句評/スマホが手裏剣って何でしょう?(スマホの画面を動かす仕草/スワイプが手裏剣を投げているようなのですが、分かりにくいですね)画面をスライドさせることをスワイプと言うのだそうです!だから日本人ですか?なるほど。「手裏剣のようにスワイプする童」何て面白くない?
〇 「初陣」の出荷を阻む泥の海 志津代
■句評/「初陣」は丸森町のお米のブランド名だそうです。今年、初めて出荷される予定だったみたいですが台風の性でダメになったとのことです。時事吟としては秀作だと思いますが、「初陣」はローカル過ぎてピンと来ない。むしろ新米とした方か分かり易い。ただ、作者の丸森町へのこだわりも分かりますから難しいところですね。(志津代さんはお休みでした)
〇 ネクタイを亡父に代って結ぶ祖父 和子
■句評/17音字の中にドラマがある秀句だと思います。逆縁の祖父が孫のネクタイを結んでやる、そんな情景が浮かびます。もしかしたらお父様が被災されたのかな?(ご鑑賞いただいたとおりです。私の体験を詠んだものです)
〇 進まない復興雪はすぐそこに 安子
■句評/(今回の台風の被害について詠みました)復興と言うと東日本大震災を連想してしまう。台風被害だと復旧なのでは?復旧は言葉のイメージが後ろ向きだから使いたくないのかも?「雪はすぐそこ」が危機感を感じさせます。
〇 生命線のびて予算を立て直す 美弥子
■句評/二千万の句が多い中で面白い視点から我々の老後を読んでくれました。中七の「のびて」を漢字にしたのは「かろみ」のため?(生命線が長いねって言われても複雑、だって、経済的なこともあるでしょ)
今月の学び!
〇漢字が多いのは問題?
必然性のない難読漢字は避けるのが
ベスト!専門用語も然り!
「字結び可」とは?
課題の漢字を必ず使うが、その用法は自由。
例えば、「天」であれば「てん」「あま」「そら」等、
天を使った熟語でもОK!
宮城県芸術祭宮城県知事賞を西恵美子さん受賞!

左から、雫石隆子先生、島文庫、受賞者の西恵美子さん、仁多見千絵先生
第56回宮城県芸術祭において、西恵美子さんが栄えある宮城県知事賞を受賞されました。受賞の作品は「蕎麦の花」と題した川柳20組で、その一部をご紹介いたします。
真夜中にガラスの城が立ち上がる
追憶の綻び 花びらが積もる
羅紗紙の中に私の霧を置く
沖へ沖へと自己責任という小舟
一通の文が鎖骨を出ていかぬ
ただ白く咲くだけでいい蕎麦の花
おめでとうございます。
第2部 「 句 会 」
今月の宿題と選者、結果は次の通りです。
◎宿題『地酒』 佐藤安子 選
〇佳作
ご自慢の地酒いただき後ビール 日向子
奉納の地酒地ビール笑ってる 和子
中ジョッキ入れた地酒が暴れ出す 時雨
友よりの地酒嬉しく暮れを待つ 瑛香
酒蔵にお国訛りの地の香り ひょうご
〇秀句
左遷地で手ぐすねひいて地酒まつ 美弥子
被災地は地産地消の酒肴 文庫
悪友と一緒にあおる国訛 岩嬉
〇特選
常温のままで令和の新走り 文庫
〇軸吟 地酒には訛の客がよく似合う
◎宿題『ゆとり』 佐藤岩嬉 選
〇佳作
金と暇あって釣り糸垂れている 美弥子
一言を控えて友の愚痴を聞く 瑛香
タガ外し自由に翔べる今が好き 美弥子
アクセルは仕舞ってきたよ冷蔵庫 時雨
ゆとりなき時を過ごして今があり 和子
〇秀句
年金を見限るゆとり世代の子 文庫
ゆとり教育九九も歴史もうろ覚え 安子
ゆとりもち出掛けたはずが忘れ物 和子
〇特選
二歳児にランドセル買うじじとばば 日向子
〇軸吟 ゆとりないなどと延々立ち話

初参加の日向子さんです。

11月の仙台句会風景です。
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12月仙台句会開催予定
開催日時 令和1年12月21日(土)午後1時から
開催場所 仙台市太白区中央市民センター 3階
宿 題 「振り返る」・「記号」、各2句
会 費 会員1,000円、 非会員1,200円
※令和2年正月の句会は゛1月18日(土)゛で、
宿題は「一升瓶」と「自由吟」です。
なお、12月句会終了後、忘年会を開催します。
会費は3000円です。是非、ご参加下さい。
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あなたも川柳句会を体験してみませんか?
見学の参加は、もちろん無料です。
ご自由に会場へお越しください!
※句会に参加ご希望の方は、下記のホームページから、
必要事項を記入してお申し込み下さい。
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島 文庫さん
宮城県芸術祭奨励賞受賞、おめでとうございます (ノ´∀`)ノ
いつも仙台句会を盛り上げていただき、感謝しております。
ますますのご健吟をお祈りしております☆☆