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 第55回 川柳マガジンクラブ十四字詩句会

 第54回川柳マガジンクラブ十四字詩会が平成29年11月29日に東京都北区王子「北とぴあ」にて開催されました。出席者はお世話役の五十嵐淳隆参加、井手ゆう子さん及び植竹団扇、大谷仁子、葛飾凡斎、佐藤潤子、沢辺祥子、志田則保、戸田美佐緒、布佐和子、早川若丸、松田颯秋、やまぐち珠美各氏および星野睦悟朗の14名、欠席投句は太田紀伊子氏の1名でした。やまぐち珠美さんは川柳葦群同人で海老名市在住です。

当日の句評会の自由吟及び宿題、席題(五分間吟)の入選句は次の通りです。

Ⅰ、句評会「自由吟」

句評会の互選は◎(2点)1句、〇(1点)1句、△(疑問、-1点)何句でも(これは選ばなくてもよい)を全員が選句しました。句の頭の数字は、互選で獲得した得点です。

  カネの生る木へ不満たらたら 淳隆

 いざこざの事らしい。

1 喪中葉書を貰い驚く     仁子

1 キャリア不足を嘆く蟋蟀   則保

 作者はご自分の事だとおっしゃる。短詩をいろいろやっているが難しい、と。

2 今さらなによ魔女の献身   颯秋

「いま」はひらがなの方が良いとの意見あり。

奥様は魔女だったちうことか。

2 金婚目指しレール幅保持   睦悟朗

3 首をぐるぐる軟禁を解く   ゆう子

 ◎の和子「自縄自縛の時がありました」

作者「やらなければならないことをやった後です」

3 牙を磨いてこころ抜かれる  珠美

 作者「時事吟です。抜かれるは崩壊のこと」

3 泣き上戸には日本酒が向く  団扇

 日本酒に共感が3人。

3 寒そうにして汗をふきふき  若丸

電車を降りた時の様子などだとか。

5 ゴミ屋敷でも売れば一億   潤子

森友の話かという声がありましたが川崎市であった実話だそうです。

5 遮断機あがるそれからの鬱  美佐緒

 5月病だろうかなど様々な意見が出ましたが、作者によると自分の中でしてはならないこと

があったが解除になった、そして…ということだそうです。

5 早い木枯らし街を無口に   和子

 背中を丸めて黙々歩く、に共感者が多数。

6 持ち帰りたい里に降る星   祥子

 ◎ばかり3人。都会では星は見えなくなったりして、本当にこういう景色を見ると感激します、

と。 作者によると佐渡の事だそうです。

6 朝飯前と引き受けて午後   凡斎

 ユーモアが良いとの声。

10 電気を作る風車のんびり   紀伊子

  原発と重ねての時事句です。うまい時事との声多数。

 

Ⅱ、宿題

宿題は「いざこざ」で、句評会も出席者からトップの沢辺祥子さんが選をしました。

〔佳作〕

1 カラオケマイクケンカ道具に  則保

2 張り手喰らってしこる怨恨   淳隆

3 言った言わぬで妻とまた揉め  睦悟朗

4 手打ち邪魔する欲とプライド  凡斎

5 境界線を跨ぐ柿の葉      潤子

6 猫の額へお隣の枝       睦悟朗

7 美男一人に女三人       颯秋

8 バイリンガルが入り揉め出す  ゆう子

9 鐘を聞く間の一時停戦     団扇

10 国境線の闇の綱引き     和子

11 閻魔様にも二枚舌出し    則保

〔秀作〕

1 いざこざ避けて延命は拒否   颯秋

2 野次馬が来て煽るいざこざ   団扇

3 歳のせいです昼夜逆転     淳隆

〔特選〕

小競りあい飲み冬の蒼天      珠美

〔軸〕

歯茎あらわに犬のプライド     祥子

 

Ⅲ、五分間吟

最後に宿題トップのやまぐち珠美さんの出題及び選で5分間吟を行いました。題は「やわらか」でした。

〔佳作〕

1 桃の実守る触れるなの文字   祥子

2 安心出来る母の耳たぶ     潤子

3 済んでやわらか髷と笑顔と   凡斎

4 搗き立ての餅入れ歯ビックリ  和子

5 相撲取りでもぴたり開脚    則保

6 会議を回す馴れたハンドル   和子

7 子が大好きで嫁はポッチャリ  若丸 

8 日記怠けて消えたペンだこ   睦悟朗

9 叱るときには良い京都弁    睦悟朗

〔秀作〕 

1 男が迷うマシュマロの舌    美佐緒

2 心ふんわり介護続ける     仁子

3 柔和な顔で悪友が来る     淳隆

〔特選〕

餅肌なので青黴が生え       団扇

〔軸〕

刈田を渡る風のほほえみ       珠美

 

Ⅳ、十四字詩 研究会

お世話役の井手ゆう子さんより「風」第106号から11句の紹介があり、各句について話し合いました。

➀正論言って攻められる破目(茂木かをる・桶川)

②薄味に慣れ軽く生きてる (林マサ子・東京)

③北の脅威に竹槍を持つ (神野きっこ・松山)

④咀嚼もせずに飲んだ原案 (大城戸紀子・千葉)

⑤天道虫が居ない世の中  (武智三成・大阪)

⑥米と苺が名を競い合う  (藤田 誠・倉敷)

⑦都市砂漠から汚水溢れる (土田今日子・町田)

⑧過去がぽつんと駅の片隅 (中島かよ・東京)

⑨食事マンネリペンもマンネリ(渡辺 梢・草加)

⑩瘠せたパイから抜ける人脈(齊藤由紀子・東京)

⑪独りが欠けて空っぽになる(森吉瑠理惠・柏原)

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