川柳マガジンクラブ東京句会 第133回例会
第133回川柳マガジンクラブ東京句会が12月10日に東京都文京区の「駒込学園」にて開催されました。出席者はお世話役の植竹団扇さん、松橋帆波さん及び大谷仁子、小野六平太、神楽茶化遊創、菊池順風、菊池眼鏡、こうせい、佐道正、菅野直訓、高田以呂波、高塚三郎、唯夕、辻直子、丸山松枝、丸山芳夫、宮本游子、ゆめか、横沢七五の各氏と星野睦悟朗の20名、欠席投句は加藤品子、長谷川渓節各氏の2名でした。
新葉館の竹田さんから、川柳マガジン1月号は通巻200号の特別増大記念号になるとのお話がありました。
当日の句評会の様子及び題、選者、入選句などは次の通りです。
Ⅰ、自由吟互選と句評会
句の上の数字は3句ずつ選んだ互選の得票数です。発言者の前に?をつけたのは、疑問等があって発言した人です。
尿漏れのようにダメ出し口を吐く 帆波
不時着と言って残骸通せんぼ 三郎
1 捜し物以前探した物見付け 以呂波
松枝「その通りだと思った」
作者「常にあることです」
1 60年錆びて壊れたカデナチオ 游子
?六平太「わからなかった」
?こうせい「言葉が分からなかった」
正「わからなくて調べてみたらイタリアのサッカー語だった。今回イタリアはWカップに行けなくなった」
帆波「電子辞書ではわからないがスマホではすぐわかった」
直子「知らなくても一生過ごせる(笑)」
団扇「オフサイドなども進化しているのです」
(筆者注)カデナチオは1950〜1960年代にイタリアで流行したサッカーの守備を重視した戦術です。
1 今日もまた自遊人決め過ごすおれ こうせい
三郎「定年退職して好きなように生きられることだろう」
正「自遊人という言葉がある」
帆波「自遊人という雑誌がある」
作者「雑誌があるのは初めて知りました。職を退いて2年になる。また何かやろうかと思いつつだらだらしています。川柳もその一つです」
1 悲しみを騙し切れずに二度寝する 睦悟朗
仁子「暮近くなると喪中の葉書が来たり、夜中に目が覚めてもいろいろ思う」
?游子「ちょっと意味が分からなかった」
団扇「僕はこういう深い句は作りにくい。ふて寝する、と作る」
直子「騙し切れずに、はよいと思う」
作者「川柳マガジン10月号の前衛川柳欄秀3の句です。これより上位の3句は難解句鑑賞で皆さんが話し合った句でした」
1 色眼鏡かけて誤解をこじらせる 七五
2 かかりつけ医加齢のせいで事が足り 順風
2 坂道を落葉コロコロ居酒屋へ 唯夕
松枝「ゴロがいい」
芳夫「童謡、わらべ歌みたいなのと居酒屋への落差がいい」
帆波「落ち葉が吹き溜まるように居酒屋へ」
団扇「コロコロは嬉しそう」
作者「住んでいるところが坂の上という現実もある」
2 ウインクのだるまで一年が終わる 直子
3 大掃除脳は泡立ち腰挫け 仁子
睦悟朗「そろそろやらなきゃ、もうやらなきゃ、いよいよやらなきゃ」
游子「脳が泡立ち、が良い」
3 職退いてからのクビレのない時間 芳夫
游子「くびれのない時間というのが面白い」
順風「メリハリがない」
七五「くびれのない時間という表現が面白い」
帆波「ストレスがない、ということも」
作者「スタイルでくびれがない・・というのをを使った」
3 日向ぼっこ鳩ムク雀陣地とり 直訓
・・・隅田川の日当たりのよい堤防での観察結果だということです。
3 K点を今年も超えた体重計 眼鏡
こうせい「たまには体重計に乗ったら、と言われている。思いが同じです」
游子「K点越えはジャンプではよいことですが・・・」
遊創「危険のKだとも。何とか70kgを切りたいと思っている」
団扇「スキーは着地のところが平らになると危険」
帆波「Kは建築基準点のこと。今年は多分減っていたのに秋になって、だろうか」
作者「秋になると・・・」
3 年ごとに簡単になる大掃除 松枝
・・・選んだ仁子、六平太、創遊のほかにもそうだという方々が。
作者「元気な時は丁寧にやっていたが」
3 平凡に生きていますという非凡 団扇
3 幸せは心が決めるクリスマス ゆめか
4 骨董屋座る店主もアンティーク 正
・・・選んだ4人以外にも面白い発見という声がありました。
作者「古いという題へ古本屋で出した句を変えました」
4 民進党 小池にはまって さあ大変 遊創
ゆめか「テンポが良い」
直訓「確かにテンポが良い。また飽きたら元の山に帰るのだろう」
正「駄洒落川柳。意思のあるしゃれ。これはよい」
直子「リズムが良い」
作者「外人記者クラブで蓮舫さんの話を聞いた。前川さんの次に聞いた。そのあと選挙があって、野党が集まりたかったが。結末は知っていたはずなのに・・・」
6 火葬場で骨の講釈聴かされる 六平太
こうせい「係員が必ずやる。句にしたのが面白い」
直訓「たしかに悲しみに浸っている中でいろいろ聞かされる」
順風「咽仏が残っていた。口うるさい人だったろう、なんて」
眼鏡「祖母の時火葬場で聞いた。迷惑そうな表現が面白い」
唯夕「初めて小さいとき聞くと驚くが、慣れてしまうと・・・」
七五「何回も聞かされている」
帆波「パターン化もある。講釈という表現がうまい」
作者「この間も立ち会ったが、そろそろ始めるぞと思ったら・・・」
9 三分の壁を破れぬカップ麺 渓節
・・・あらためて句になってみて、まったくそうだという共感を集めたようで、ゆめか、こうせい、以呂波、直訓、遊創、めがね、三郎などが選句。
直子「三分待つのだぞという言葉を守るのが面白い」
正「逆に五分というのもある」
游子「一分も出たがなくなった」
帆波「豚骨ラーメンで一分がある」
・・・盛り上がりました。
作者「(100m)10秒切ったときに、壁にちなんで作った」
Ⅱ、宿題
宿題は「今年の出来事」で松橋帆波さんの選でした。
一年の締めくくりで毎年出されている題なので、帆波さんが解説を加えながら没句を含めた全句を読み上げました。
「前抜き」
帆波「解説しないと伝わらない句が多かった」
あの事件自殺幇助と仕掛人 六平太
退位後は閑かな時間おふたりで こうせい
友達になりそこねたら塀の内 唯夕
マフラーのCMに出る貴乃花 松枝
デンモクに一行増やす注意書き 順風
きっとあのゴルフ接待記録なし 唯夕
百五より三十四が先に逝く 游子
「佳句」
二場所休んでも白鵬最多勝 芳夫
核廃絶きらりノーベル平和賞 三郎
メーデーがやきもちを焼く即位の日 芳夫
災害の年トランプが事始め 游子
一言の重さ噛み締めてる都知事 正
もりかけがおろしそばにはならぬ暮れ 渓節
祝日のない頃がいい即位の日 松枝
一割に負担減っても医者嫌い 睦悟朗
忖度と誰でも読めるようになり 正
流行語ひふみんだけはよく分かる 睦悟朗
「秀作」
吉本でやれば良かった真由子節 唯夕
本場所へ客を呼び込むワイドショー 品子
本年の仕事納めかエルサレム 団扇
「特選」
これからはナショナルも買うサザエさん 芳夫
「軸」
野党共闘も一種の不倫だな 帆波
Ⅲ、五分間吟
宿題の特選だった丸山芳夫さんの出題及び選で五分間吟を行いました。題は「ゴシゴシ」でした。
「佳句」
泣きながら痩せてる父の背を流す 睦悟朗
不孝詫びながらタワシで墓こする 睦悟朗
有段者タワシで乾布まさつする 帆波
ゴシゴシと心のよごれ掃除する ゆめか
ゴシゴシと洗い出せ執行猶予 直子
安い消しゴムこするほど黒くなる 正
洗濯はゴシゴシだった板の上 游子
かゆい所ありませんかと床屋の手 順風
思いっきりゴシゴシしたが使い捨て 三郎
洗濯をゴシゴシというおばあちゃん 正
温泉でゴシゴシ洗う人は野暮 団扇
大掃除便器のふちの裏もする 帆波
失言を消す消しゴムをさがしてる 六平太
「秀句」
ゴシゴシはカリカリよりもよく取れる 帆波
ある書類消してしまった財務省 正
あったかい坊主頭を撫でてる手 游子
「特選」
小判でも出るかと念のため磨く 眼鏡
「軸」
顔をよく洗うと定価書いてある 芳夫
Ⅳ、平成30年1月句会
日時 : 平成30年1月14日(日) 12時30分開場 13時開始
事前に句評会用の自由吟を1句お送り下さい。(既発表句でも可)
㋐新葉館宛の場合 期限:10日前まで
新葉館のホームページをご覧ください。
㋑松橋帆波宛の場合 期限:できるだけ1週間前までに
郵送 〒125-0061 葛飾区亀有1-13-1-407 Fax 03-3604-7328
メール honamikp61@gmail.com
場所 : 駒込学園
内容 : ① 句評会
② 句会
宿題「射す」 3句
③時間があれば席題で五分間吟など
Ⅴ、2月句会
日時 : 平成30年2月11日(日)
内容 : ①句評会
②根津界隈吟行⇒不忍通りふれあい館で句会
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