川柳マガジンクラブ東京句会 第102回例会
第102回川柳マガジンクラブ東京句会が平成27年4月12日に東京都文京区「駒込学園」にて開催されました。出席者はお世話役の植竹団扇さん、松橋帆波さんと大谷仁子、小野六平太、城内光子、菊池順風、佐道正、島根写太、高田以呂波、唯夕、辻直子、平井熙、本間千代子、丸山芳夫、水野絵扇、宮本游子、村田倫也、横澤七五の各氏及び星野睦悟朗の十九名、欠席投句は、加藤品子、成島静枝、長谷川渓節の三名でした。
初参加は島根写太さん、マスコミ等への投句歴約20年、東葛、新潮に参加して約1年とのこと。
当日の題と選者、入選句は次の通りです。
Ⅰ、自由吟互選と句評会
句の上の数字は3句ずつ選んだ互選の得票数です。今回0票句は2句だけで松橋帆波さんと佐道正さんがコメントをしました。
特に活発に意見が出た句等についてはその内容を書き添えます。発言者の前に?をつけたのは、疑問等があって発言した人です。
ヴァイオリン音色輝く被災木 仁子
正「被災木でヴァイオリンを作った。きれいに出来た句だと思います」
帆波「音色が心配ですが」
作者「いくつか作ったようです。その演奏会を聞きに行きました。100回くらいやっていて、支援金にしたそうです」
この街の恥部を着飾る虚栄心 熙
正、帆波ともあまりイメージがわかなかったようです。
作者「池袋のことです。いろんなことがありましたが今は安全・安心を目指しています」
1 冷たいがなぜか楽しい雨でした 順風
・・・なんとなく心惹かれるという声がありました。作者の子供の頃を詠ったようです。
1 無表情慇懃無礼客区別 以呂波
1 馬鹿になりゃ見えない裏も見えてくる 七五
1 子のLINEスタンプまでも反抗期 帆波
正「LINEは海外でも無料電話ができます。LINEにスタンプというのがあります」
?六平太「説明を聞いてわかりました」
?直子「親子でもできるのですか」
?光子「川崎の事件との関係かと思いました」
作者「皆さん分からないだろうから出しました。LINEがよく悪者扱いにされています。世界で4憶人が使っています。海外との電話も無料です。(以下、ライン株式会社、スタンプなどについ
て説明していただきました)
1 湯を張ったカップラーメン乗ってくる 団扇
熙「最近あまり食べませんが、湯を入れて上に重しを乗せますよね」
?唯夕「意味が分かりません」
?芳夫「乗ってくる、が面白いが・・・」
作者「わざと難解な句のようにしましたが、東武東上線に乗ってきた子がいました」
帆波「千代田線でよく見ますよ」
1 少女から成女になりそうな蕾 写太
2 神様はきっとそうだよ愉快犯 六平太
2 わが軍の進軍ラッパ吹く総理 渓節
2 夜桜のライトをよけて忍ぶ恋 絵扇
2 イヨッ着流しだね茶トラ猫 游子
仁子「都市のビルの間にもノラがいます。イヨッと声を掛けたくなるような」
芳夫「着流しが気に入りました、でも茶トラとはどんなのを言うのでしょう」
直子「ペット屋に行ったら、20万円とか非常に高い猫がいました」
睦悟朗「江戸時代は多かったが最近はトラ猫が少ないそうです」
作者「近所にちょうどこんな感じの猫がいます。捕まえて20万円で売りましょうか(笑い)」
帆波「ミケはメス、トラはオスです」
3 駆け抜けてみれば足跡とうに消え 品子
3 煮詰めると多国語喋る具材達 直子
游子「漫画チックな映像が浮かんでよいと思います。煮詰められて出自を喋りだす」
熙「いろんな国からの輸入材、「煮詰めると」と「多国語」が良いと思います」
正「よくあるテーマですが、表現が新しくて楽しいです。「煮詰めると」と「多国語」がいいですね」
作者「初めは静かなのに煮詰めるとぐつぐつといろんな音がします。どうしても自国のものだけでは足りません」
3 親の恩返せず子にも期待せず 睦悟朗
3 花吹雪斎場混んでいるらしい 静枝
3 回らない寿司屋の首が回らない 千代子
3 若き日の母の手縫いを着て介護 光子
仁子「この母は苦しいときに子供の着るものを作ったのでしょうが」
七五「恩返しをやっている姿が見えるようです」
倫也「年月の経過が見えてきます」
帆波「良い作品ですね」
作者「「介護」の題で作りました。母は90代なのにしっかりしています。母の作った服を着て会いに行きましたらとても喜んでくれたことから作りました」
3 女房の手抜きに合わせ叱られる 唯夕
3 畏まりましたと畏まってない 正
4 諦めと欲とが綱を引いている 倫也
7 きみだけに教える僕の茹で時間 芳夫
唯夕「僕というけれど作者は女性かしら」
游子「面白いです」
順風「一番美味しい僕を・・・が面白い」
絵扇「怒るとき。このくらいのことを言ったら分かってもらえるとか」
光子「よくわかりませんけれど、二人の間の秘密・・・」
睦悟朗「君だけに、がポイント」
写太「赤松ますみさんの大きく外しなさいを下五がやっています。すらっとできたのか四苦八苦したのか知りたいです」
団扇「普通なら調理法などとするが、茹で時間とはさすが芳夫さん」
作者「時間通り茹でると腰がない、というつまらない句を秘密っぽくしました。スパゲッティに重ねて作りました」
Ⅱ、宿題
宿題は「強く」で平井熙さんの選でした。
選者の弁「強くは難しくて、本当に「強く」を詠んだのは3分の1くらいでした。「強く」らしい句を選ぼうとしましたがそんなにありませんでした」
光子「どうして「強く」という題にしたのですか」
帆波「作りにくいだろうなあ、と思って出しました」
「佳作」
女房の手のひら乗って吼えてみる 写太
どくどくと私の命乳を吸う 光子
東海道片足ペダルのど根性 仁子
子が出来て女ふてぶてしく笑う 正
横断幕強く張るから飛ばされる 順風
まむし酒オットピンSバイアグラ 順風
引力が妻より勝りつい浮気 以呂波
山籠り孤高の桜強くあれ 游子
強くないお父さんでも頼る母 唯夕
存在感ここぞとばかりシンバルよ 光子
「秀作」
自転車の鍵へトンカチ振り上げる 帆波
押さえ付けダブルナットのような妻 千代子
難儀やな強く優しく抱けなんて 団扇
「特選」
間をとると強く言うより訴える 光子
「軸」
強かった日本を知らぬ国技館 煕
Ⅲ、五分間吟
最後に、宿題で特選だった城内光子さんの出題及び選で五分間吟をやりました。題は「命」でした。
選者の弁「前向きな句を取りたいと思いましたが、そういう句が多くて良かったです」
「佳作」
命ある限り生き抜く外はない 倫也
命の字女の名前と腕にあり 正
岩清水大河の命生まれ出る 七五
命より金が大事とホラを吹く 睦悟朗
保険会社ごと保険に入ってる 芳夫
今一度燃える命にしてみたい 倫也
さずかった命で妻が主役取る 睦悟朗
貧しさが命の袋軽くする 游子
ホイホイの中ゴキブリの産む卵 芳夫
新世紀日々劣化してゆく命 直子
「秀作」
生きている確認をしに墓参り 以呂波
居座った子を追い出すに命がけ 睦悟朗
新生児室何もかも柔らかい 帆波
「特選」
桜見る命見つめる人を見る 直子
「軸」
命って重たいんだね新生児 光子
Ⅳ、次回について
日時 : 平成27年5月10日(日) 12時30分開場 13時開始
場所 : 駒込学園
内容 : ① 句評会
事前に自由吟を1句提出してください(既発表作品も可)
㋐新葉館宛の場合 4月末締め切り
新葉館のホームページをご覧ください。
㋑松橋帆波宛の場合 1週間前締め切り
郵送 〒125-0061 葛飾区亀有1-13-1-407
Fax 03-3604-7328
メール honamikp61@gmail.com
② 句会
㋐宿題「円(表現自由)」3句(句箋は当日)
㋑時間があれば五分間吟など
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