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                 川柳マガジンクラブ東京句会9月例会 

第95回川柳マガジンクラブ東京句会が9月14日に東京都文京区「駒込学園」にて開催されました。出席者はお世話役の松橋帆波さん及び小倉利江、小野六平太、加藤品子、城内光子、菊池順風、ぐいぐい田中、佐道正、白子しげる、高田以呂波、唯夕、平井熙、藤原栄子、本間千代子、丸山芳夫、宮本游子、村田倫也、ゆめか、横澤七五、成島静枝、米林拓各氏と星野睦悟朗の21名、欠席投句は、石田きみ、伊藤三十六、植竹団扇、小川正美、成島静枝、長谷川渓節の各氏6名でした。今回新しく参加されたのは2名で、城内光子さんは川柳サロン所属、川柳研究、川柳人社にも投句されていて川柳歴約4年、ぐいぐい田中さんは株式会社サイバーエージェントの若手で575グループの一員として(仕事で)スマホ上で川柳を楽しむ場を提供されている方です。

 

Ⅰ、自由吟互選と句評会

各句の上の数字は互選の得票数です。

ゼロ票の句は松橋帆波さんがコメントしました。

注目を集めた句について、やり取りの概要をそれぞれの句の後に記述します。発言者の頭に?を付けたのは疑問や質問を述べた人です。

他人事にして厄介を遠ざける  倫也

 帆波「厄介事をしょい込みたくないので、ということで、古川柳の「女房と相談を

して義理を欠き」のようなことでしょう。人生に置いて他人と関わり合いがやりにく

くなる年代もあるでしょう。出て行く方が多かったりして」

 作者「帆波さんに言ってもらった通りですが、近くに仲が悪い家同士があっていろ

いろありました」

 芳夫「遠ざけるは「やり過ごす」ではどうですか」

何気に出すヤバイワインはハンパ無い 游子

 ?利江、?しげる、?千代子、?倫也と多くの方が?をつけ「わからない」とのこと。

 一方雑音では「わかる、面白い」という声もありました。

 帆波「今の人の言葉がどれだけ伝わるか。また若い人は高いから良いという

ではなく、自分でおいしいと思ったものを「ヤバい」というのですね」

 拓「入れなかったけれど面白いと思いました。たまにはこういう目線も面白いと思い

ます」

垣間見る温い生き様老夫婦  以呂波

古の逢えぬ苦しさ筆にのせ  ゆめか

 ?利江「昔の恋の歌を詠んだのでしょうか。意味が分かりません」

 ?しげる「わからないので作者に聞いてみようと思いました」

 ?倫也「逢えぬ苦しさは今もむかしも一緒なのではないですか」

 作者「平安時代に恋を和歌を送って伝えている。その和歌が川柳の大本になって

いるので詠んでみたいと思いました」

孤独死の話題を避ける独り者  栄子

原則と実用にある使い分け  正美

どぶ川の哀しみ知らぬ清流よ  光子

 ?芳夫「水清ければ魚棲まずという言葉もあります。どぶ川は哀しいと決めつけな

い方が良い」(笑い)

 作者「訳の分からない句を作って済みません。人間社会を想像して、社会でも清流

に住んでいる人にはわからないだろうと思いました」

かすがいの孫が取り持つ嫁姑  拓

1 迷惑メールもぐら叩きのように来る  しげる

1 一刺しで糸を通してしたり顔  唯夕

ぐいぐい「好きな句です。家庭課でも結構難しかったです」

帆波「女の人はこんな態度しません。男か子供でしょう」

栄子「でも年寄りでも喜びますよ」(笑い)

作者「「刺す」の題で考えた苦肉の作です」

1 目覚ましにラジオ体操床で聞く  六平太

1 平和ぼけ自嘲しながらなお生きる  睦悟朗

1 輪の中に梃子の外れた君がいる  熙

   最初「梃子」が「梯子」になっていて訂正されました。

六平太「梃子ならよくわかります」

?倫也「優柔不断で抜け出せないのでしょうか。作者は観察している句なのでどう

いうことなのでしょう」

作者「いろんなしがらみから解き放たれて生き生きしている妻がいる、ということ

です」

2 木簡に量は飲むなと書いてある  帆波

   六平太「ほんとかなーと思いますが。面白い」

   唯夕「私も同様に思います。作り事か本当か」

   作者「平安時代の木簡に遅刻するな、暴飲暴食するなと書いてある。ここまで書か

なきゃやるからだよねと高校の先生が言っていました」

2 お台場俯瞰図北斎に発注  品子

2 果物屋秋が二、三個こぼれてる  順風

2 孤独死の対極にある腹上死  正

   游子「ばれ句すれすれですか。見付けてほしいのと見付けられると困るのとの対比

ですね」

 順風「死因にはならないが、対極にあるが面白いです」

 ?倫也「受け狙い。受けを狙っただけでは」

 帆波「対極ですかねえ」

 作者「孤独死は一人、腹上死は二人いる。受け狙いです」(笑い)

2 墓場まで持ち込む秘密一つ増え  渓節

   七五「秘密はあるでしょう」

   ぐいぐい「面白い。秘密は何でしょう。仲間内でも話せないことなんでしょうね」

?睦悟朗「中味もわからず一つ増えと詠んで何を伝えようとしたのでしょう」

帆波「これまでもあって一つ増えた。普通の生活ではそんなのあるのか」

欠席の作者のコメント「誰でもあるでしょう。それが一つ増えました」

2 バーベキュー肉より上司の世話を焼く ぐいぐい

   游子「新入社員ということですがなるほど」

   ゆめか「現実的で面白い」

   帆波「今でもこんなシチュエーションがあるのでしょうか」

   作者「私のところでは事業部で月に一回締め会があります」

   中八に対して「上役の世話を焼いてるバーベキュー、ではどうか」という声があり

ました。

 なお川柳をお仕事にされているということで、この句を背なかに書いたTシャツ

を着てこられました。

4 机にも記憶にもない探し物  団扇

4 墓じまいなんと侘しく合理的  静枝

   熙「後継ぎがいないのでこうしたのでしょう」

   唯夕「私の周りにもこんな話題が出てきます」

   品子「墓じまいは店じまいと同じでたしかに侘しいですね」

   千代子「経験はありませんが週刊誌などでも話題になっていますね。時代にあってい

  るのでしょう」

欠席の静枝のコメント「少子化で墓じまいが増えています」

4 公園のベンチに愚痴が吹き溜まる

   しげる「図書館で黙ってじっと新聞を読んでいる人がいたのを思い出しました」

   順風「愚痴を持ってきたのがいいと思います」

   以呂波「吹き溜まるが公園と結びついていいと思いました」

   拓「男のサラリーマンでしょうか。時間つぶしでしょうか。それともリストラに

あったのか。川柳らしいと思いました」

   帆波「実際にあるのかなあとは思いますが」

   作者「団地の側の公園にいつも5、6人かたまって大声でしゃべっています。侘しく

も寂しくもないので吹き溜まるとしました」

4 野へ山へ秋を拾いに子と出かけ  きみ

6 点線のままが丁度のお付き合い  千代子

   選んだ睦悟朗、利江、しげる、七五、倫也等の感想は、年取ってきてだんだん付き

合いも大変になり、・・・といったものでした。

   ゆめか「商売をしていると点線の付き合いは難しいですけれど」

   作者「良いときはいいが、付き合いは難しいです。一線を引いておくしかないです」

6 天変地異経験則を踏んずける  利江

   選んだ睦悟朗、熙、しげる、千代子、以呂波、芳夫のコメントはいずれも最近の異常

気象を念頭に共感をしたというものでした。「踏んずける」が良いという声が多かった

です。

 作者「今のいろんな出来事から詠みました」

7 音程も我が道を行くマイウエイ  芳夫

   利江「読んだ瞬間に面白いと思いました。我が道とマイウェイは重なっているので

しょうか」

   唯夕「かなり皮肉っています」

   順風「軽み、おかしみがあって、着地も決まっています」

   千代子「マイウェイだから面白い」

   正「こういう人はでかい声です」

   以呂波「マイウェイは曲名ですね。面白い」

   拓「川柳らしい川柳。特にこの歌は歌い上げるような歌で上手でない人は歌わない

歌です。堂堂と歌っているのが面白い」

帆波「お構いなしに歌うのが面白いですね」

作者「本当はおめでたいときに歌ってはいけない歌です。上五は自分でもよく思い ついたと思います」

筆者注 日本語の歌詞では状況はっきり出てなくて結婚式で人気な歌ですが、ポールアンカの歌詞は、男が勇気を持って終末を迎えようとしている内容です。

7 まえがきとあとがきだけが光る本  三十六

   選んだ六平太、睦悟朗、熙、栄子、品子、倫也、光子のコメントは、よくある、光る

が利いている、などでした。

   帆波「まえがきやあとがきがつまらなければ中味もつまらない。人生を詠んだとも思

えます」

 

 会の終了時にお世話役の松橋帆波さんが「各句を鑑賞してまとめてもの」を配布して下さいました。

 

Ⅱ、宿題

9月の宿題は「贔屓」、3句詠で佐道正さんの選でした。

選者の弁「同想句がありました。エコとえこ贔屓、居酒屋常連、先生のえこ贔屓などです。その中からも取りました」

「佳作」

胸張って言えないけれど巨人ファン 渓節

追っかけへあの手この手で休暇取る 睦悟朗

贔屓目に見てもわが子はやはり鳶 睦悟朗

居酒屋でファンの阪神巨人戦 しげる

CDを箱買いさせる総選挙 帆波

援護過多批判誘発好意仇 以呂波

ジュゴンより基地に肩入れ知事総理 渓節

贔屓目に見ても猫背のスマホ族 静枝

敗け試合夫の酒が荒れている 利江

末の子は何時でも父の肩車 七五

ふる里の川に必ず鮎が住む 游子

馬の名に惚れたばかりに貢がされ 游子

贔屓衆集めてチャチャチャ審議会 光子

「秀作」

ご贔屓の趣味が羽織の裏にあり 品子

牛丼はすき家に決めてぶれぬ僕 六平太

貝の字が四つ贔屓は金が要る 芳夫

「特選」

阪神が負けて私が怒られる 光子

僕にだけ大盛にする社食の娘 正

 

Ⅲ、五分間吟

 最後に五分間吟を行いました。

宿題の句で特選の人が出題と選をすることになっています。今回は初参加の城内光子さんで題は「憎い」でした。

「佳作」

戦かと思えば拉致の軽いこと 芳夫

恋敵力もあって金もある 六平太

物言わぬ盲導犬を刺す悪意 利江

憎らしい気持ちが六分恋心 游子

冷たいと思わせ恋の罠に落ち 正

これは恋かしらだんだんムキになり 芳夫

憎い人と言われる程に好かれたい 睦悟朗

生憎と生き憎いのがこの世です 拓

惚れこんで何をされても憎からず 睦悟朗

愛憎の果て包丁を研いでいる 帆波

「秀作」

憎くなる頃がほんとの恋になる 品子

憎いひと素敵な指を持っている 帆波

出来る子の薄いカバンの憎らしさ 芳夫

「特選」

憎いひと閉じ込め涼しラムネ瓶 煕

軸 憎しみは愛になかなか変わらない 光子

 

Ⅳ、次回について

日時  平成26年10月12日(日)   12時30分開場、13時開始場所 駒込学園

内容

    1. 句評会宛先 ㋐新葉館宛の場合 9月末締め切り   ㋑松橋帆波宛の場合 10月6日まで    Fax 03-3604-7328
    2.     メール honamikp61@gmail.com
    3.     郵送 〒125-0061 葛飾区亀有1-13-1-407
    4.        新葉館のホームページをご覧ください。
    5. 事前に自由吟を一句提出してください。
  • 句会㋑時間があれば五分間吟など

 

  1. ㋐宿題「哀(イメージ吟、詠みこみ不可)」三句(句箋は当日)
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