川柳マガジンクラブ東京句会5月例会
5月11日(日)、駒込学園で第91回が開催されました。お世話役は今回も松橋帆波さんがご多忙のため植竹団扇さんお一人でなさってくださいました。出席者は植竹団扇、佐道正、阿部文彦、小野六平太、小川正美、小倉利江、加藤品子、加藤ゆみ子、菊池順風、高田以呂波、唯夕、田中瑞枝、成島静枝、平井熙、藤原栄子、本間千代子、丸山芳夫、宮本游子、村田倫也、山田こいし、ゆめか、米林拓、星野睦悟朗の23名、欠席投句は、石田きみ、伊藤三十六、白勢朔太郎、白子しげる、長谷川渓節、横澤七五、松橋帆波の7名で合計31名でした。
神奈川県の川柳路吟社幹事でその他4結社の同人や会員かつ句集「夜明けの光」を発行された阿部文彦さん、公募川柳でヨネタクなどのHNで非常に活躍されている米林拓さん、川柳研究社所属の田中瑞枝さんが今回初めて参加されました。
1、自由吟互選と句評会
句評会は出席者が3句ずつ選びますが、結果はゼロ票9句、一票4句、二票4句、三票3句、四票3句、5票2句、六票1句、七票1句、九票1句でした。句の頭の数字は得票数です。
今回は句評会の互選ゼロ票の句は藤原栄子さんと星野睦悟朗がコメントをしました。なお、以下の記述では、疑問ありとして発言した方は雅号の前に?を付けました。
〔自由吟互選と句評会〕
1・1、ゼロ票句から
(1)注目を集めた句など
哀しみを行く泳法を模索中 ゆみ子
?利江「抜ける泳法ならわかりますが」
?倫也「悲しみに泳法なんてあるのかな。わかりません」
?文彦「「行く」泳法がわかりません」
?芳夫「悲しみをしのぐ泳法・・・」
栄子「わかりません」
睦悟朗「悲しみを切り抜ける・・・のことでしょう。ちょっと無理があるかな」
游子「韓国の沈没船のことではないですか」
作者の弁「普通では面白くないと思って表現しました。芳夫さんや睦悟朗さんの言う通りです」
欠点も慣れて平らなこの聖地 熙
?利江「理解できません」
?文彦「すべてわかりません」
?ゆみ子「夫婦だと思います。「欠点にも」ならわかりやすいのですが」
睦悟朗「ゆみ子さんと同じですが、平穏になった夫婦は「聖地」ですかねえ」
栄子「わかりません」
正「夫婦かなあっと思います」
作者の弁「夫婦だけとは限りません。聖地と思いこんで生きている」
先生と呼ばれてからの人嫌い 瑞枝
?睦悟朗「先生もいろいろありますので、こうならない人も」
栄子「先生というのが軽いので、嫌われているのかなあと思います」
作者の弁「当選してしまうと態度が変わりますので」
目を見張る和食文化の握り箸 千代子
栄子「いろんな握り箸があるのでしょう」
睦悟朗「面白いですが、表現があいまいです」
芳夫「「目を見張る」がどこにつながるかわかりにくい。とくに目を見張るは良いことにつくのではないですか」
倫也「「の」を「へ」にしたらはっきりするのでは」
作者の弁「目を見張るは和食文化につなげるつもりでした。自分でも出してから、何か意味が分からないと思いました」
(2)その他の句
あの世へはころり逝きたいこの時世 朔太郎
歌を聴きその人思い涙する ゆめか
和やかな笑顔で決めた娘の名 唯夕2
いやだなあブービー賞を又もとり 栄子
ロボットに瞼の母を読み聞かせ 六平太
1・2、一票~三票の句から
(1)議論が多かった句など
1 ぽんと膝思わず叩く平和賞 こいし
千代子「憲法9条のことでしょう。そういう運動がされてます」
?六平太「もともとノーベル平和賞はかなりインチキです。ぽんとはいい」
団扇「賛成のぽんとは限りません。またもしもらうなら代表者は(憲法を変えたがっている)安倍さんになります」
2 ノーサイド男の汗に蝶が酔う 七五
順風「ラグビーのことですね。蝶は女性と見て、うまいと思いました」
ゆめか「さわやかな感じがしました」
?睦悟朗「試合直後は実際は臭すぎてどうも。サッカーをやっていましたので」
?文彦「同様に思いました。レスリングをやっていましたので」
作者は欠席でコメントはありませんでした。
2 闘争はなかった事にした羽田 游子
芳夫「成田闘争ですね。最近は国際線も羽田を増便しています。いいところをついている句です。なお「した」は「する」で良いと思います」
ゆみ子「私も同感です。着眼が良いと思います」
作者の弁「芳夫さんの言う通りです。何だったのかと腹が立ちました」
3 握手して生命線を掠め取る 三十六
熙「握手した人がだれかわからないですが(選びました)」
利江「若い人と握手してエネルギーをもらいたい。「掠め取る」がいいです」
拓「この句自体も面白いですが、作者がそう思っているのかと・・・。「掠め取る」がいいです」
倫也「若い人から、もあるが、長生きの人からおこぼれをもらう、あやかる、もありでは」
作者は欠席でコメントはありませんでした。
(2)その他の句
1 ミサイルもご飯もポンとボタン押す 睦悟朗
1 花吹雪雨傘名残二三片 以呂波
1 女子会に特に設けぬ適齢期 団扇
2 鐘馗とも酌み交わしたい初節句 正美
2 赤ちゃんの好きにさせてるうちの犬 順風
3 消費税に暗算力を試される 利江
3 素顔になると熱い番茶が欲しくなる 朔太郎
1・3、四票句、五票句
4 ごもっともばかりが並ぶ投書欄 正
芳夫「ちょっと皮肉っているところが良い」
六平太「投書している人自身はそうできるのかと言いたいときがあります」
倫也「編集者がチェックして載せるのですから、こうなります」
品子「川柳らしくてこういう句が好きです」
団扇「しかし一方で新聞は投書欄しか読まないという人もいます」
作者の弁「読んでもわかり切ったことばかりでつまらないです。ネットの過激なのは面白いです」
4 生え際は引き際よりも大切に 拓
選んだ游子、静枝、品子、ゆめからが引き際と生え際を対比させたところが面白い、ということでした。
?倫也「単なる語呂合わせのようにも見えます」
?利江「当たり前に感じる」
作者の弁「育毛川柳で大賞を取った句です」
4 雑談へ本音一つを潜らせる 倫也
以呂波「常に冷静な作者に見え羨ましい」
唯夕「うまい」
ゆみ子「実際は一つで終わらなかったりして」
文彦「一読明快な良い句です」
作者の弁「句の中に数字を一つ入れろという題で作りました」
5 溺れてる恋に浮き輪が邪魔をする 文彦
正「恋に溺れているところに浮き輪が来て・・面白いです」
順風「溺れて楽しんでいるのにお節介」
瑞枝「嫌な奴がいる。面白いです」
ゆめか「せっかく意を決して恋に走ったのに、溺れたままにさせてください」
千代子「どっちかと言うと浮き輪になることがありそう。気をつけなくちゃ」
正、団扇「上手です」
作者の弁「熱中しているところに口を挟むことを詠いました」
5 適当でいいと言われてまた困り 静枝
睦悟朗「易しい言葉で面白く作っています」
唯夕「たとえば本名を隠すために適当な名前を言えと急に言われたり」
六平太「適当でよいというから適当にやったら怒られたこともある」
以呂波「面白いです」
正美「川柳的で面白いです」
作者の弁「本当に任せてくれるのか、その場をつくろえばいいということなのか困ることがあります」
1・4、高得点句
6 湯気が立ち込めているから美人の湯 芳夫
睦悟朗「全国に美人の湯がありますが、本当のところはわからない、ということと、実際湯気でぼやけて美人に見えるということを合わせて詠っているようで面白いです」
文彦「・・・・から、と思い切って詠っているのに惹かれました」
品子、こいし「面白い」
瑞枝「湯気があって美人の湯、湯気がなければ夫美人の湯、面白い」
正「立ち込めているから想像する」
団扇「湯気が・・・・要るから、と区切りがないのが面白いです」
作者の弁「美人の湯の句はたくさんありますが、そこをもう一歩突っ込んでみました」
7 なるようになればなったで物足りず 帆波
睦悟朗「適当で・・・の句同様、易しい言葉でうまい表現だと思います」
唯夕、ゆみ子「部下などがうまくやってくれればくれたで」
瑞枝、ゆめか、倫也「欲望には切りがないので」
正「穿ちもあってよい」
作者は欠席でコメントはありませんでした。
9 結論が出て栓抜きがポンと鳴り しげる
選んだ正美、熙、文彦、順風、正、千代子、芳夫「ポンと鳴る、が良い」
六平太「大した話じゃなかったのか」
拓「素晴らしい句と思いました」
作者は欠席でコメントはありませんでした。
2、課題吟(宿題)
5月の宿題は「まつり」、3句詠で、加藤ゆみ子さんの選でした。
選者の弁「ひらがなで「まつり」だったのでいろんなくがありました」
〔宿題〕▽「まつり」加藤ゆみ子選
ふるさとの祭に合わす同期会 団扇
何にでも「まつり」を付けりゃ盛り上がり 以呂波
まつり好きだけど炎上恐ろしい 拓
無機質な文字が踊って闇祭り 游子
キャバクラで夜毎祭りが開かれる こいし
お小言も祭囃子に上の空 以呂波
我が城となる地祭りの風に立ち きみ
火祭や血祭もあるネット界 睦悟朗
お祭りの賽銭箱に酔った神 朔太郎
太閤を祀る隣に鶴彬 こいし
北国も短い夏にねぶた燃え 正
風の盆ただたんたんと更ける夜 順風
〔五客〕
四分六で正業にする祭好き 品子
まつり縫いえいめんどうだホッチキス 游子
野の花を誰が手向けた道祖神 瑞枝
パレードが街を祭りの顔にする 利江
赤門をせめてくぐって五月祭 六平太
〔三才〕
荒っぽい祭り男の見せどころ 倫也
夏まつり子供を囲む大団扇 瑞枝
長老の背の「祭」がしゃんと伸び 以呂波
〔軸〕
お神輿も小ぶりになって過疎の春 ゆみ子
3、五分間吟(席題)
宿題で天を取った高田以呂波さんの出題と選で、題は「晴れ女」でした。
〔五分間吟〕▽「晴れ女」高田以呂波選
晴れ女雨のツアーの雲が切れ 利江
幾筋の涙隠して晴れ女 拓
台風の実況をする晴れ女 芳夫
招待状まずチェックする晴れ女 品子
雨宿りすぐに雨止む晴れ女 栄子
晴れ女自称と分かるザーザ降り 千代子
どしゃぶりの雨を蹴飛ばす晴れ女 倫也
花見には引っ張り凧の晴れ女 団扇
潤いはまだ持っている晴れ女 ゆみ子
アメダスで演出らしい晴れ女 静枝
〔客〕
鐘太鼓行事へ探す晴れ女 静枝
レインコートのおしゃれができぬ晴れ女 正
花菖蒲誘いはしない晴れ女 順風
晴れ女言ってるくせにいつも泣く 六平太
晴れ女休暇とる度増える服 熙
〔三才〕
失恋に泣く時は泣く晴れ女 順風
雨蛙から恨まれる晴れ女 睦悟朗
日傘しかさしたことない人がいる 団扇
〔軸〕
晴れ女嫁ぐ日だけは雨女 以呂波
4、初参加の方からの感想
文彦「五社に所属していますが一社以外は遠距離なので(句会に参加しずらい)。六月は来れませんが、また参加したい」
拓「ネットで公募川柳をやってきましたがリアルな句会は初めてです。参加して勉強したいと思います」
瑞枝「自分の思い込みで作ることがどれだけ伝わるかみていきたいと思います」
次回について
日時 平成26年6月8日(日) 12時30分開場、13時開始
場所 駒込学園
①句評会
事前に自由吟を一句提出してください。
宛先 ㋐新葉館宛の場合 5月末締め切り
新葉館のホームページをご覧ください。
㋑松橋帆波宛の場合 6月2日まで
郵送 〒125-0061 葛飾区亀有1-13-1-407
Fax 03-3604-7328
メール honamikp61@gmail.com
②宿題はありません。当日出される課題で楽しむ趣向です。
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